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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
カッコいいですよ、先輩は、でも
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少しの間俺を見てから、先輩は安心したように微笑んだ。
「そっか」
俺の頭を撫でてくれながら、それ以上は聞いてくることはしなかった。言わなくても伝わっているような、俺の強さを信頼してくれているような。嬉しくて、またちょっと胸の辺りが擽ったくなる。
先輩が、おどけたような声で話し始める。その笑顔の柔らかさは変わらない。けれども、どこかスッキリしたような明るさがあった。
「良かったぁ、オレがアイドルしてるシュンちゃんが見たいなってだけで選んじゃったからさ。ホントはシュンちゃんも、敵をバッタバッタ倒したかったんじゃないかなぁって」
「ふふ、それを言うんだったらお互い様ですよ。俺だって、本物の騎士みたいにカッコいい先輩が見たくて選んじゃったんですから」
「そっか、そうだったね」
うんうんと頷いていた先輩だったが、何かを思い出したかのように、はたと目を瞬かせた。俺の顔を覗き込むように高い背を曲げてから、ご自身の鼻筋の通った顔を指差しながら訴えてくる。
「ってかさ……別に騎士じゃなくてもさ、オレ……カッコいい、よね……?」
最初は堂々としていた声は、だんだんと。終わりに近づくにつれて小さくなっていた。俺を見つめている眼差しも芯の強い輝きはなく、迷い子のようにしょんぼりとしてしまっている。
何かを誤魔化すかのように、しなやかな指先が触れていた頬はほんのりと桜色に染まっていた。
「カッコいいですよ、先輩は、でも」
「でもっ?」
「今の先輩は可愛いです。撫でたくなっちゃいます」
ちょっとした悪戯心だったんだが。食い気味にオウム返しで尋ねてきた先輩が、焦ったようにくしゃりと眉間にシワを寄せた先輩が、また可愛くて。
つい、その柔らかな髪に手を伸ばしていた。
サラリとした触り心地のいい髪を撫でるどころか、そのまま頬へと手を滑らせてしまっていた。滑らかで柔らかな頬を両手で包むように触れてしまっていた。
「シュン、ちゃ……」
おずおずと俺の名を呼んだ彼の顔は真っ赤っ赤。驚いたのと同時に我に返った。調子に乗り過ぎてしまっていた。
「あっ、す、すみませんっ、先輩が可愛くて……って、言い訳ですよね、ごめんなさ」
「もっと」
「へ?」
離れようとしていた手を握られた。少し強い力で引き寄せられて、再び頬に触れるようにと促される。掴まれたままの手のひらに、先輩は甘えてくれるように頬を擦り寄せてきてくれた。
「もっと、撫でてくれない? もっと、シュンちゃんに撫でて欲しい……」
「ソレイユ先輩……」
高鳴り続けていた心音が、大きく跳ねた。
残念なことに、ときめきによるものではない。客観的に見てもいい雰囲気には似つかわしくないBGMが、耳をつんざくような咆哮が、すっかり先輩しか見えなくなっていた俺を目覚めさせるかのように鳴り響き始めたのだ。
タイミングが悪いとは、まさにこのこと。またしても、時限式のエンカウントのお時間がきていたようだ。
俺達の前に現れた複数の影。先程の翼を持った狼のモンスターを引き連れて、象のように大きな巨体を持った狼が鋭い牙を見せつけてくる。
部下達らしき狼モンスターとは違って、こちらは翼も毛並みも黄金色。これって、やっぱり、明らかに。
「なんか、ボス……みたいですね」
「……だね。まぁ、だからといって、やることは変わらないでしょ!」
スラリと剣を引き抜いて、先輩が俺をその頼もしい背に庇ってくれる。真剣そのものな雰囲気からは甘い余韻なんて全く感じなかったのに。
「ね、シュンちゃん」
「はい、大丈夫ですよ、援護は任せて下さ」
「それもだけどさ」
「はい?」
「終わったら、ご褒美……さっきの続き、してもらうからね?」
参ってしまう。こちらを見ることなく、一方的に言ってきたのだから。
「そっか」
俺の頭を撫でてくれながら、それ以上は聞いてくることはしなかった。言わなくても伝わっているような、俺の強さを信頼してくれているような。嬉しくて、またちょっと胸の辺りが擽ったくなる。
先輩が、おどけたような声で話し始める。その笑顔の柔らかさは変わらない。けれども、どこかスッキリしたような明るさがあった。
「良かったぁ、オレがアイドルしてるシュンちゃんが見たいなってだけで選んじゃったからさ。ホントはシュンちゃんも、敵をバッタバッタ倒したかったんじゃないかなぁって」
「ふふ、それを言うんだったらお互い様ですよ。俺だって、本物の騎士みたいにカッコいい先輩が見たくて選んじゃったんですから」
「そっか、そうだったね」
うんうんと頷いていた先輩だったが、何かを思い出したかのように、はたと目を瞬かせた。俺の顔を覗き込むように高い背を曲げてから、ご自身の鼻筋の通った顔を指差しながら訴えてくる。
「ってかさ……別に騎士じゃなくてもさ、オレ……カッコいい、よね……?」
最初は堂々としていた声は、だんだんと。終わりに近づくにつれて小さくなっていた。俺を見つめている眼差しも芯の強い輝きはなく、迷い子のようにしょんぼりとしてしまっている。
何かを誤魔化すかのように、しなやかな指先が触れていた頬はほんのりと桜色に染まっていた。
「カッコいいですよ、先輩は、でも」
「でもっ?」
「今の先輩は可愛いです。撫でたくなっちゃいます」
ちょっとした悪戯心だったんだが。食い気味にオウム返しで尋ねてきた先輩が、焦ったようにくしゃりと眉間にシワを寄せた先輩が、また可愛くて。
つい、その柔らかな髪に手を伸ばしていた。
サラリとした触り心地のいい髪を撫でるどころか、そのまま頬へと手を滑らせてしまっていた。滑らかで柔らかな頬を両手で包むように触れてしまっていた。
「シュン、ちゃ……」
おずおずと俺の名を呼んだ彼の顔は真っ赤っ赤。驚いたのと同時に我に返った。調子に乗り過ぎてしまっていた。
「あっ、す、すみませんっ、先輩が可愛くて……って、言い訳ですよね、ごめんなさ」
「もっと」
「へ?」
離れようとしていた手を握られた。少し強い力で引き寄せられて、再び頬に触れるようにと促される。掴まれたままの手のひらに、先輩は甘えてくれるように頬を擦り寄せてきてくれた。
「もっと、撫でてくれない? もっと、シュンちゃんに撫でて欲しい……」
「ソレイユ先輩……」
高鳴り続けていた心音が、大きく跳ねた。
残念なことに、ときめきによるものではない。客観的に見てもいい雰囲気には似つかわしくないBGMが、耳をつんざくような咆哮が、すっかり先輩しか見えなくなっていた俺を目覚めさせるかのように鳴り響き始めたのだ。
タイミングが悪いとは、まさにこのこと。またしても、時限式のエンカウントのお時間がきていたようだ。
俺達の前に現れた複数の影。先程の翼を持った狼のモンスターを引き連れて、象のように大きな巨体を持った狼が鋭い牙を見せつけてくる。
部下達らしき狼モンスターとは違って、こちらは翼も毛並みも黄金色。これって、やっぱり、明らかに。
「なんか、ボス……みたいですね」
「……だね。まぁ、だからといって、やることは変わらないでしょ!」
スラリと剣を引き抜いて、先輩が俺をその頼もしい背に庇ってくれる。真剣そのものな雰囲気からは甘い余韻なんて全く感じなかったのに。
「ね、シュンちゃん」
「はい、大丈夫ですよ、援護は任せて下さ」
「それもだけどさ」
「はい?」
「終わったら、ご褒美……さっきの続き、してもらうからね?」
参ってしまう。こちらを見ることなく、一方的に言ってきたのだから。
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それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【超重要】
☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ)
また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん)
ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな!
(まぁ「長編」設定してますもん。)
・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。
・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。
・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。
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