気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ やっぱりオレ達相性抜群、息ぴったりだね

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 優しく、優しく口づけられて瞬く間に頭の中がぼんやりとしていってしまう。

 でも、これだけは伝えないと。

「ん、は……ソレ、イユ……」

 キスの合間に名前を呼べば、ソレイユは待ってくれた。俺が何か言いたいことがあるんだと汲み取ってくれた。息を整える間すら惜しくて言葉を続ける。

「好き、だから……ちょっと意地悪な、ソレイユも……俺も、どんなソレイユも好きだから……」

 ソレイユは僅かに目を見開いていた。固まってしまったかのように見えたが、間を置かずに息を吐く。長く、長く、拗ねたような声と一緒に。

「あー……もー……」

 とはいえ、機嫌を損ねた訳ではないと分かっていた。真っ赤に染まった顔から滲み出てしまっていたからだ。照れ隠しだって。

 目と目が合うとソレイユは少し気まずそうに目を逸らしたものの、すぐにまたこちらを向いてくれた。まだ赤いままの頬を擦り寄せて来てくれた。

「シュン好き……ホント、好き……」

「ん、嬉しい……俺も、好きだよ……」

 覆い被さるように抱き締めてくれた彼の広い背に腕を回す。

 筋肉質な体躯、安心感のある温もり、少し駆け足な鼓動、彼から伝わってくる全てが愛おしくて。

「ね、ソレイユ」

「シュン……」

「ああ、ゴメン、シュンからで」

「そ、ソレイユからで」

 一度だけでなく二度も。それもお互いにお互いを譲ろうとしていたもんだから、何だかおかしくなってしまった。それはソレイユも同じようで、堪えきれずに吹き出したタイミングも一緒だった。

 額を寄せ合いながら笑い合って、落ち着いてきた頃にソレイユが口端だけを持ち上げ微笑んだ。

「オレはさ、続きしよって誘おうとしてたんだけど?」

「俺も……」

「んふふ……やっぱりオレ達相性抜群、息ぴったりだね」

「うん」

 キスがしたい。

 そう思った時には俺はソレイユとの距離を詰めようとしていて、ソレイユからも詰めてくれていた。

「ん……」

 重なった温もりが甘えるように擦り寄ってきてくれる。何度目かのキスの後に離れていってしまったけれども、寂しさを感じる暇はなかった。

「ゆっくり、挿れるね……?」

 今度は縁ではなく、穴へと整えられた指先があてがわれる。高鳴る鼓動は、瞬く間に俺の胸の内をこの先への期待で満たしていった。

「うん……」

 一度、体験したからだろう。気持ちよくなれるんだって分かっているからだろう。緊張は変わらないけれども、最初の時のような不安はない。気持ち良すぎることへの怖さが湧いてしまうのかは、まだ分からないけれども。

 俺が心の準備が出来たのを見計らっていたかのように、ソレイユの指先が俺の中へと入ってくる。

「は、ぅ……」

 ゆっくりと進んでいく確かな熱に対して、やはり抵抗感はほとんど感じない。ただ、少し穴の周囲の肌や筋肉が突っ張っている感覚というか、何かを挿れられているという感覚だけはどうしても。

「大丈夫? 苦しくない? 痛くない?」

「うん……大丈夫……まだ、その、違和感には慣れない、けど」

「ん……そっか。教えてくれてありがとう。じゃあ、もっとオレが頑張らないとね」

「ソレイユ、が?」

 俺じゃあなくて? 挿れてもらっているのは、俺なのに?

「当然じゃん。だって、オレがシュンに受け入れてもらう側なんだからさ。だから」

 シーツへと放り投げてしまっていた手に、大きな手のひらが重ねられる。長い指がするりと絡んできて、指横を撫でられた途端に背中の辺りに淡い感覚が走ってしまう。

 思わず見つめていた彼の眼差しには、見下ろしてくるオレンジの瞳には妖しい熱が灯っていた。

「挿れただけで……いや、挿れる前から期待で気持ちよくなっちゃうくらいに、シュンの身体にしっかりと刻みつけてあげるからね……」
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