気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 挑発するつもりはさらさらなかったのだけれども

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 ソレイユによってゆっくりと時間を掛けて甘い心地よさを与えてもらえて、広げられていった身体は熱い。ぼんやりしてしまっている。

 そんな中でも強い存在感を感じてしまうのは、今受け入れることが出来たばかりのソレイユの人差し指。まだ動かしてもらってもいないのにその長さを、温もりを、俺の尻の穴を広げている感覚を強く感じてしまっている。どんな感覚よりも強く。

「どう……? 大丈夫? 怖くない?」

 尋ねてきた声色は心配そう。俺の手を取り親指で撫でながら、見下ろしてくるソレイユの表情も。

 俺がぼーっとしたまま何も答えなかったからだろう。その中性的な整った顔からは先程までの嬉しそうな微笑みは消えていた。力なく下がった細い眉の間にはシワが寄ってしまっている。早く安心させないと。

「怖くない……大丈夫だよ……」

「ホントに? シュン、いつも頑張ってくれちゃうから……」

 信じたいけどちょっと疑ってしまっている。そんな、まだ安心出来ないといった感じの眼差しで見つめてくるソレイユは、男の色気が漂っていたさっきまでの彼とは打って変わってあどけない。

「ふふ……信用出来ない、ですか?」

 可愛いな、と思った時には笑みをこぼしてしまっていた。くすくす笑う俺に、ソレイユの目がどこか気不味そうに泳ぐ。

「う……信じてない訳じゃないんだよ?」

「分かってますよ」

「うぅ……」

 ちゃんと分かってるんだけどな。伝えてみてもソレイユは顔を真っ赤に染めながら、ますます申し訳なさそうに口を引き結びながら唸ってしまった。何か言いたいんだけど、今の自分には言う資格がないみたいな。

 困ってしまっている彼には申し訳ないけれども、これはこれで可愛らしい。

 ソレイユのお陰で気持ちが和んだからだろう。俺の尻の中で存在感を示すばかりで動くことのない体温が焦れったく感じてきた。

 早く、またあの気持ちよさを感じたい。いつもの開放感とは違う、ずっと至ってしまっているような感覚を早く……

「それで……動かして、くれないんですか?」

 込み上げてきた欲求のままに俺は尋ねていた。そんなつもりはさらさらなかったんだけれども、挑発的な言い方になってしまっていたのかもしれない。だって、ソレイユの目が。

「……動かすよ? 何だかシュン、まだ全然余裕があるみたいだしね」

 俺だけを見つめてくれているオレンジの瞳が、獲物を見つけたかのように鋭く細められたんだから。

 その瞳に囚われた時点で俺の胸中は波立ってしまっていた。ソレイユにだったら何をされても……寧ろ、彼の好き勝手にして欲しい……

 そう強く願っていたからだろう。

「は、ぁ……」

 まだゆっくりと指の腹で俺の内側を、その内壁の感触を確かめるように撫でられただけ。それだけで俺は、全てを彼に見てもらうように開いていた足を小刻みに震わせてしまっていた。

 くすりと笑う気配がした。喜んでもらえたんだろうか。

 彼の顔色を窺う暇もなく新たな快感が俺にもたらされていく。慎重に慎重を重ねたくらいに微かだった指の動きが、少しずつ大胆になっていく。

「んっ、あっ……んぁ……」

 最初は左右に。俺の中を優しく優しく広げるように少しずつ動く幅を広げながら。

 それでも俺が上擦った声ばかりを上げてしまっていたもんだから、今度は前後に。抜け出てしまうくらいに引き抜きかけては、奥へと押し込んでを繰り返していく。

「……気持ちよさそうだね?」

 俺の中を撫で擦ってくれている指は止めることなく尋ねてきた声は嬉しそうだった。

「もう覚えてくれたのかな? こっちだけでも十分に気持ちよくなれるんだって……ちゃんといつもと同じようにイけるんだってさ……」
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