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【新婚旅行編】七日目:せーので、ご機嫌よう!!
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「さて、改めてご機嫌よう、親愛なる我らが民よ!」
ヨミーン様が俺達の方へと目を向けた時、俺達に向かって手を伸ばした時、ずっとスムーズだった受け答えが遅れた。
やや間が空いてから、はたと気づいたように、ご機嫌ようっ、と誰かが答える。
勇気ある誰かの声に続くようにぱらぱらと。返事は上がったものの皆さん緊張しているのか、さっきのレタリーンさんとの会話の時のような、叩けば響くような軽快さとノリの良さは感じられない。
「む、声が小さいぞ? まだ、おねむさんであるか? さあ、もう一回っ、ご機嫌ようっ!」
耳に手を当て聞こえないというジェスチャーをしてから、ヨミーン様がもう一回呼びかける。広げた両腕で観客を煽るように動かした途端、音の波が起きたかのように一斉に周囲から声が上がった。身体の芯まで響くような音の洪水に俺はびっくりしてしまって、その波には乗れなかった。
タイミングを逃してしまったのは俺だけじゃなく、バアルさんもだったらしい。ほんのりと頬を染めた彼の表情は、あふれんばかりの歓喜と悔しさで複雑に歪んでしまっている。
どうにか、もう一回やり直せないかな。口にしていない俺の願いを汲み取ってくれたみたいだった。
「おお、良い返事だ! だが、私達の愛する民の実力は、こんなものではなかろう? もっとだ! 今度は、せーので参ろうぞ!」
『バアルっ』
『ええっ』
今度こそ。頭の中でも、目と目でも頷き合ってから、ヨミーン様がくれるタイミングを待つ。高鳴る心音がカウントダウンのように全身に響いている。少ししてから、ヨミーン様がサターン様とレタリーンさんに目配せをした。
「せーの!!」
「ご機嫌よう!!」
ヨミーン様達が声を合わせて送ってくれた合図の後、俺とバアルさんの声も、大合唱のように響いた「ご機嫌よう」に無事に加われた。
謁見の間を揺らさんばかりに響いた元気なお返事に、ヨミーン様は満足そう。にっこりと笑顔の形に開いた口から鋭い牙を覗かせながら、真っ黒な羽をはためかせている。
「うむっ、大変良いお返事だ! 素晴らしいっ、流石は私達の愛する民であるな!」
「元気が良くて、何よりじゃのう」
「ええ、左様でございますね」
サターン様とレタリーンさんも嬉しそう。羽や尾羽根を揺らす二人を横目に見て、笑みを深めたヨミーン様が再び俺達の方へと呼びかける。
「そなたらならば、すでに存じてはいるであろうが……万が一ということもあるからな! 自己紹介から始めようぞ!」
今度は上からではなく下から、ヨミーン様の足元をライトらしき明かりが照らした。こちらもライト本体は見えない。
不思議な感じだ。まるでヨミーン様自身が、夜空に煌めく一等星のごとく光り輝いているかのように見えて目が離せない。瞬きすら惜しくなってしまう。
威風堂々と胸を張り、歌い上げるように高らかにヨミーン様が声を上げる。
「私が、そなたらの星! そなたらの道行きが良き旅路であるよう導いていくヨミーンである! そして、こちらが」
一歩後ろに下がってから、しなやかな腕をサターン様の方へと。向けた途端に、彼を照らしていた明かりも隣へと移っていった。今度はサターン様だけを、神々しい明かりが足元から照らしている。
「親愛なる私の父上、サターンである! そなたらを常に見守り照らし続ける太陽! 私がこの世で一番尊敬している、パーフェクトな父上である!」
目を輝かせながらヨミーン様が言い終えたところで、サターン様が俺達に向かって手を振った。その表情は喜びに満ちていて、こちらまで嬉しくなってしまう。自然と手を振り返していた。
ヨミーン様が俺達の方へと目を向けた時、俺達に向かって手を伸ばした時、ずっとスムーズだった受け答えが遅れた。
やや間が空いてから、はたと気づいたように、ご機嫌ようっ、と誰かが答える。
勇気ある誰かの声に続くようにぱらぱらと。返事は上がったものの皆さん緊張しているのか、さっきのレタリーンさんとの会話の時のような、叩けば響くような軽快さとノリの良さは感じられない。
「む、声が小さいぞ? まだ、おねむさんであるか? さあ、もう一回っ、ご機嫌ようっ!」
耳に手を当て聞こえないというジェスチャーをしてから、ヨミーン様がもう一回呼びかける。広げた両腕で観客を煽るように動かした途端、音の波が起きたかのように一斉に周囲から声が上がった。身体の芯まで響くような音の洪水に俺はびっくりしてしまって、その波には乗れなかった。
タイミングを逃してしまったのは俺だけじゃなく、バアルさんもだったらしい。ほんのりと頬を染めた彼の表情は、あふれんばかりの歓喜と悔しさで複雑に歪んでしまっている。
どうにか、もう一回やり直せないかな。口にしていない俺の願いを汲み取ってくれたみたいだった。
「おお、良い返事だ! だが、私達の愛する民の実力は、こんなものではなかろう? もっとだ! 今度は、せーので参ろうぞ!」
『バアルっ』
『ええっ』
今度こそ。頭の中でも、目と目でも頷き合ってから、ヨミーン様がくれるタイミングを待つ。高鳴る心音がカウントダウンのように全身に響いている。少ししてから、ヨミーン様がサターン様とレタリーンさんに目配せをした。
「せーの!!」
「ご機嫌よう!!」
ヨミーン様達が声を合わせて送ってくれた合図の後、俺とバアルさんの声も、大合唱のように響いた「ご機嫌よう」に無事に加われた。
謁見の間を揺らさんばかりに響いた元気なお返事に、ヨミーン様は満足そう。にっこりと笑顔の形に開いた口から鋭い牙を覗かせながら、真っ黒な羽をはためかせている。
「うむっ、大変良いお返事だ! 素晴らしいっ、流石は私達の愛する民であるな!」
「元気が良くて、何よりじゃのう」
「ええ、左様でございますね」
サターン様とレタリーンさんも嬉しそう。羽や尾羽根を揺らす二人を横目に見て、笑みを深めたヨミーン様が再び俺達の方へと呼びかける。
「そなたらならば、すでに存じてはいるであろうが……万が一ということもあるからな! 自己紹介から始めようぞ!」
今度は上からではなく下から、ヨミーン様の足元をライトらしき明かりが照らした。こちらもライト本体は見えない。
不思議な感じだ。まるでヨミーン様自身が、夜空に煌めく一等星のごとく光り輝いているかのように見えて目が離せない。瞬きすら惜しくなってしまう。
威風堂々と胸を張り、歌い上げるように高らかにヨミーン様が声を上げる。
「私が、そなたらの星! そなたらの道行きが良き旅路であるよう導いていくヨミーンである! そして、こちらが」
一歩後ろに下がってから、しなやかな腕をサターン様の方へと。向けた途端に、彼を照らしていた明かりも隣へと移っていった。今度はサターン様だけを、神々しい明かりが足元から照らしている。
「親愛なる私の父上、サターンである! そなたらを常に見守り照らし続ける太陽! 私がこの世で一番尊敬している、パーフェクトな父上である!」
目を輝かせながらヨミーン様が言い終えたところで、サターン様が俺達に向かって手を振った。その表情は喜びに満ちていて、こちらまで嬉しくなってしまう。自然と手を振り返していた。
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