【完結】間違って地獄に落とされましたが、俺は幸せです。

白井のわ

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★【新婚旅行編】八日目:何か、これ……いつも以上に恥ずかしいことになってない?

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 バアルの指をお借りするにあたって、俺達は体勢を変えることに。結局のところいつもの、俺がベッドへと仰向けに寝転がって彼に向かって足を広げるという体勢に落ち着いた。

 ほとんど主導権が渡ったようなものだからだろう。新たに取り出した潤滑油で指を濡らしたバアルは、喜びを隠し切れてはいない。ふわふわのお髭を生やした口元に上機嫌な笑みを浮かべている。可愛いなぁ、もう。

「では、いかが致しましょうか?」

「最初は一本だけ……その、ゆっくり挿れて欲しい……」

「畏まりました」

 念の為にだろう。俺が十分に慣らした穴の周囲を確認するように撫で回し始めた。

「ふ、ぁ……」

 やっぱりだ。やっぱり全然違う。

 どれだけ柔らかくなっているのか、その具合を確かめる為に触ってくれているだけ。だというのに、淡い感覚が背筋に走ってしまっていた。この感覚を待っていたかのよう。頭の中もふわっとしてきちゃって。

 もう、嬉しくなっちゃってる。この先を期待して気持ちも身体もそわそわしてしまっている。触られてもいないお腹の奥の方まで、早く挿れて欲しいって訴えてしまっているみたいに熱く疼いてきて。

「……挿れますよ?」

 確認の為に尋ねてきた声すら、腰の辺りにまで響いてしまっているような。早くも感じ入ってしまっていた俺は、もっと確かな心地よさが欲しくて、欲しくて、何度も頷いてしまっていた。

 畏まりました、と小さく呟いてからバアルはその骨ばった指を尻穴へとゆっくり挿し込んでいく。

「あっ、んあ……」

「アオイ……呼吸を止めないで」

「う、ん……は、ぁ……」

 今まで散々慣らしてもらっているのだ。元々そんなに圧迫感はなかった。けれども、やはり深い呼吸をしている方が、彼の長い指をよりすんなりと受け入れることが出来ていた。

 根元までと指示していなかったからだろうか、全部は挿れてもらえていない気がする。ちょっぴり物足りなさを感じていたところで、バアルから魅力的な提案をされた。

「お次はどう致しましょう? このまま一本で中を解していきますか? それとも二本目を追加してからに致しましょうか?」

 答えなんて決まっている。すでに灯り始めた欲の前では、気恥ずかしい伝え辛さを感じることもなかった。

「もう一本、挿れて欲し……それで、中、解して……?」

「はい」

 どこか嬉しさの滲んだ了承の言葉の後に、またゆっくりと二本目が挿し込まれる。咥え込んだ太さがバアルの逞しいものに少し近づいたことで、俺はまた何とも言えない喜びに浸ってしまっていた。

 バアルの指は、ホントに俺の考えている通りに動いてくれた。

 すでに自分が気持ちよくなることしか考えられなくなりつつある俺は、抽象的なことしか伝えられていない。けれども、俺の心の中が見えているみたいに的確に俺の中を解してくれていた。

「んっ……そう……それ、気持ち……あっ、いい……続けて、欲し……ふぁっ、もっと、いっぱい……あ、あぁっ」

 何か、これ……いつも以上に恥ずかしいことになってない? やってもらっていることはいつもと変わらないのに。

 いくら甘い心地よさに溺れてしまっていても、完全に理性が溶けていなければ不意に冷静さを取り戻すこともあるらしい。今回の俺にとっての切っ掛けは、心地よさと共に遅れて湧いてきてしまった気恥ずかしさだったんだろう。

「あ、うぁ……バアル、やっぱり、これ」

 何か、間違っているんじゃ。

 そう彼に訴えようとしたところで、上手な彼から即座に先手を打たれてしまった。至極冷静な声で遮られてしまった。

「私は、ちゃんとアオイの指示に従っております」
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