【完結】間違って地獄に落とされましたが、俺は幸せです。

白井のわ

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★【新婚旅行編】九日目:……ああ、ダメだ、その目には弱い

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 相変わらずランジェリーな紐パンを脱がすつもりはないらしい。濃い緑色のレース越しに、軽やかなリップ音を鳴らしながら、すでに反応を示し始めている俺の竿へと口づけてくれている真っ最中だ。

 困惑している俺を緑の瞳が見つめてきた。その眼差しは変わらず優しい。けれども寂しそうに、切なそうに細められてしまっていて。

「今一度、アオイの愛らしい御姿を拝見させて頂こうかと……駄目、でしょうか……」

 ……ああ、ダメだ。その目には弱い。そんな雨に濡れた子犬みたいな目で見つめられてしまうと。

「ぐぅっ……いいっ、けど……今度は、ちょっとくらい手心を……あぅっ」

 許可をもらえたからか、バアルは何の躊躇もなく再び俺のものを咥え込んでしまっていた。ハメられた。いや、分かってはいたけれども。

 レース生地くらいでは、それもすでにぐっしょりと濡らしてしまっている生地では、温かな口内の感触を阻むことは出来ない。

 竿全体を包み込むように軽く吸われながら、大きな舌から弱い先っぽばかりを集中的に可愛がられてしまうと、瞬く間に夢中にされてしまう。またバアルに対して情けなく、自身の欲を優先するように遠慮なくヘコヘコと腰を振ってしまって。

「あっ、いっ、あ、あっ……いい、気持ち……んぁ……っ」

『堪らない……可愛いですよ、アオイ……いっぱい気持ちよくなられて下さいね……』

 喜びを滲ませた、うっとりとした声にトドメを刺されて、俺はベッドの上で身体を大きく仰け反らせていた。

 意味をなさない声を上げながら、シーツをシワくちゃにするほど身動ぎしながら全身を小刻みに震わせてしまっていた。

 ほんの少し前に思いっきり至ってしまったのに、再びあっさりと。それどころか、言葉通りにしてもらえてしまったんだ。

 しばらくの間、何度も、何度も……イってしまったかと思えば続けてイかされて、とびきり気持ちのいい状態から戻ってこれなくされてしまったんだ。



 指の先どころか、髪の毛一本一本にまで広がってしまっていそうな心地のいい余韻は、多少はぼんやりと和らいできてはいた。解してくれる以上に俺の中を撫でてくれていた三本の指が、慎重に出て行ってしまう。

「は、ぅ……」

 音も立てないような動き方でも、内壁に一切触れずに抜くというのはムリな話だ。彼の指に撫でられたことで微かに生じた気持ちよさを拾ってしまわないことも。

「んっ……ふ……」

 引き抜かれてしまった時にすら、俺は確かな疼きを下腹部に募らせてしまっていた。それと同時に期待してもしまっていた。これから、してもらえるであろうことに。

 細かなところまで抜かりないバアルは、いつの間にやら用意していた濡れタオルで自身の手を拭ってから、別の新しいタオルで俺の身体も拭いてくれた。

 それも程よく温められた濡れタオルで。ベッタリと濡れてしまっている肌に優しく触れてくれるタオル地の、しっとりとした温かさが心地いい。また新たなタオルで汗も拭ってもらえて、肌も気分もサッパリ出来た。

「ありがと……」

「いえ」

 最後に乾いたふわふわのタオルでふいてくれてから、全てのタオルを取り出した時と同じように、手品のように跡形もなく消してしまってからバアルは俺の頬を撫でてくれた。

 触れるだけのキスを交わしてくれて、高い鼻先を甘えるように擦り寄せてきてくれる。水晶のように透き通った四枚の羽が大きく広がっていた。俺達を世界から隠してしまおうとばかりに。

「アオイ……」

 宝石よりも美しい瞳が焦がれるような熱を孕んでいる。心の底から俺を求めてくれていて。

「ん……いいよ……俺も、欲し……バアルと、一緒がいい……」
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