【完結】間違って地獄に落とされましたが、俺は幸せです。

白井のわ

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★【新婚旅行編】九日目:何でそんな真剣な表情で恥ずかしいことばっかり言ってくれるんだよ!

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 弾けるような開放感が頭の天辺まで駆け抜けて、芯の芯まで甘く痺れさせていって。その間も、俺が全身を何度か震わせてしまっている間もバアルは俺のものから口を離すことはなかった。

 それもただ咥え続けてくれているのではない。優しく優しく舌で甘やかしてくれながら、そっと吸い続けてくれていたのだ。

 お陰で俺はより深く至ってしまっていた。声にならない声を上げながら、彼の口の中で達してしまった気持ちよさをより長く味わってしまっていた。

 定期的に跳ねるように震えていた四肢が落ち着いてきた今も、何も考えられなくなってしまうような心地よさは続いている。

 けれども、絶頂の高みから少しは平常時へと戻ってこれたからだろう。避けられない罪悪感もじわじわと滲み出てきてしまって。

『可愛かったですよ、アオイ……』

 また頭の中に直接声が響く。優しくて穏やかな低音が、沈みかけていた俺の気持ちを引っ張り上げてくれる。

「は、ふ……ぁ、バアル……」

 俺が乱してしまった柔らかな白い髪を梳くように撫でれば、先がくるりと反った二本の触角が、彼の頭の上でご機嫌そうにふわりふわりと揺れた。

 残滓すら残さないでくれるつもりなのだろうか。敏感になってしまっている俺の竿に繰り返し優しく舌を這わせてくれてから、ようやく口を離してくれた。それでもまだ伏せた身体を起こそうとはしない。尻穴へと挿れてくれている指も抜くつもりはないみたい。

 いまだに俺の股の間に顔を寄せたまま見上げてくれるもんだから、自然と上目遣いになってしまっている。気持ちがそわそわしてしまう。すでに俺の胸の内から罪悪感はなくなっていた。

「……大変嬉しく存じます。私の望みのままに身を任せて下さって」

「バアル……俺も、嬉し……」

 流れ始めていた穏やかな空気に、すっかり気持ちが緩んでいた、のだが。

 優しく微笑んでいた眼差しが、不意に鋭く細められる。バアルの雰囲気が変わった途端に、俺達の間で流れている空気も変わっていく。

「誠に眼福でもございました」

「え」

「私に対して申し訳ないと気遣って下さりながらも、私めが施す快楽には抗えず、涙に濡れた愛らしい声で私の名を呼んで下さりながら堪えきれずに達してしまわれた御姿など、投影石に収めたいほどに艶めかし」

「っ、わーっ!! 分かったっ! バアルも喜んでくれてたのは十分に伝わったからっ!!」

 だからっ! なんで! そんなに真剣な表情でっ、饒舌にっ、恥ずかしいことばっかりを言ってくれるんだよ……!!

 落ち着きかけていた呼吸も心音も、すっかり乱れてしまっていた。さっきとは違う意味で。

「左様でございますか……」

 寂しそうな声と一緒に凛々しくつり上がっていた眉も下がっていく。ご機嫌そうだった触角も力をなくしてしまったかのよう。大きく広がりかけていた半透明の羽もしおれた花のように萎んでしまっていた。

 俺のせいなんだけれども胸が締め付けられてしまう。つい目を逸らしてしまっていた。他ならぬ俺が愛しい彼をしょんぼりさせてしまったのを見ていられなくて。

「ご、ごめん……でも、これ以上は……嬉しいけど……恥ずかし、んぁっ」

 思いがけない刺激に思わず声を上げてしまっていた。

 感じてしまっているところから、少し前に存分に味わわされてしまった感触から、何をしてもらえているのかはすぐに分かった。分かった上で、やっぱり疑問が湧いてきてしまって。

「ちょっ、あっ……バアル? 何して……あっ、はぁ……」

 尋ねてみたものの、視線を落としてみたもののやっぱり目に映った現実は俺の予想していた通りで。やっぱり何でかまたバアルが俺のものに、その形のいい唇を寄せてくれてしまっていた。
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