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第11話
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しばらくすると、ダンジョンコア越しにモンスター達が集合し終えたのが伝わってくる。
そこで俺は『美少女眷属』あらため『マロン』を伴って外に向かう。
ちなみに『美少女眷属』には『マロン』と名前を付けてみた。
綺麗な栗色の瞳と髪にちなんだ名前だ。
当然、俺だって栗=マロンではないと知っている。
栗の英語名は、正しくはチェスナッツ!
フランス語ならシャテーニュ!
と、突込みが入るところだろうが……。
まあ、俺は元が日本人だし、栗はマロンのイメージが強いんだよな。
和製英語マロン=栗、的な感じで。
それはそれとして、思い付いたばかりだから本人にはまだ伝えていない。
そう、だから本人的には、
『我輩は眷属である。名前はまだない』
状態なのである。
が、今はやる事があるから、後で伝えよう。
俺とマロンが外に出ようとすると、城への入口は門から虹色のガラスのように変わっていた。
虹色のガラスは触れるてみると、そのまま通過出来るようだ。
ガラスと言うより、向こう側が見えないシャボン玉の出入り口バージョンかな?
防御モードが終了すると、門はこのシャボンの出入り口に変わる。
という事は当然、誰でも入ってこれるようになる。
……なかなか厄介な仕様である。
門を閉めてお篭り出来る仕様なら良かったのに……。
まあ入れないダンジョンがあったら、それはダンジョンであってダンジョンでは無いのか?
侵入不可能な単なるモンスター屋敷か……。
俺が貰ったのはダンジョンだしな……しょうがないか。
俺とマロンが虹色の出入り口から外に出ると、モンスター達は一段低い場所で規則正しく並んでいた。
ガーゴイルが90体。
甲冑騎士が90体。
その後で巨大なメタル製ゴーレムが10体。
ガーゴイルの身体表面は、石からメタル製の鱗に変わっている。
そして甲冑騎士の甲冑も、石からメタル製へと変貌している。
石のころよりも細部まで細かい造りで、生物感のあるモンスターへと変わっている。
ゴーレムも造りの細かい巨人で、剣、盾、鎧を装備している。
最後尾ながら、迫力は俺のもとまで伝わってくる。
そんなモンスター達が、跪いた姿勢のまま微動だにせず俺の命令を待っている。
全体として部隊のように装備も種族も整っており、巨大な正門の前はかなりの広さになっているので、ちょっとした閲兵式のようだ。
「面を上げよ!」
俺がそう言うと、モンスターが顔を上げる。
俺の命令で、同時に190体のモンスターが頭を上げる眺めには中々壮観なものがある。
特にゴーレムの動きに迫力と力強さがあり、少し感動してしまう。
顔も無骨な造りではあるが、細かい造りでイメージとは少し違う。
「我が命に応えよく集まった。これより新たなる命を与える」
モンスターにとっては俺の命令は絶対命令だから、命に応えるも何もないのだが。
気分的なものと、次の命令に対する勢い付けである。
何と言っても、俺自身あまり出したくない、嫌な命令だ。
「汝らは橋を越え攻撃して来る侵入者は、全力でこれを撃退・排除せよ」
……ついに使ってしまった。
二人称、汝。
まあ今はそれは大した問題では無い。
それより……この命令は結構悩んだ。
なんせ、侵入者の全力排除だ……。
この命令は命を奪う可能性がある。
今回はあのウツボのようなモンスター? とかに対する備えだが、相手が人間だったら。
……。
俺なりにかなり悩んだのだが、ダンジョンにやって来る人間は命の危険は承知で来るのだと思う。
さらに、ダンジョン制覇を目指すのであればダンジョンマスターたる俺も標的なのだろう。
その侵入者は俺よりも強者かもしれない。
そんな相手が俺を殺そうと向かってくるのだ。
俺だけ相手の命を保護しながら撃退・排除しようなんて無理だろう。
自分より強い相手に手を抜いて対応するようなものだ。
命が掛かっている以上は、考えが甘すぎる対応だろう。
……もっとも、それでも殺し合いはしたく無いのだが……。
が、しかし、止む終えない……とも思う。
出入りが自由なダンジョンなのだ。
そもそも、ダンジョンに許可無く進入して武器を振るうわけである。
言い換えれば他人の家に許可無く進入して包丁を振回すようなものである。
それでも、もっと悩んでいたい、考える時間が欲しい。
そうも思うが、それは俺の甘えの一つかなとも思う。
早く決断しなければ、それだけ大切なものへのリスクが増えるだけだ。
今でも正体不明の生物が近づいてきているのだ。
大切なものの中には、今だけでも俺の命やマロンの命が含まれているのだ。
まあ出会ったばかりのマロンにどこまで思い入れがあるか正直分からない。
分からないが、どこの誰とも知れない侵入者の命よりは、マロンの命のほうが大切だ。
ダンジョンモンスター達にだって、なるべく死んでほしくない。
マロンとは違う感覚だが繋がりを感じる。
前世で、ほとんど誰かとの繋がりを感じず孤独だった俺だ。
俺と繋がりのある相手に、自分が危なくても、殺そうと向かってくる相手の命を優先して対応しろとは言えない。
……………………。
が、しかし、俺は自分から人と殺し合いをしたいわけではないのだ。
できればゆっくりと、穏やかに暮らしたい派なのである。
だから、
「ただし、人間や亜人が相手だった場合はなるべく……なるべくで良い。無理ならいいのだが、出来るだけ追い返すだけにせよ」
と言ってみる。
俺は穏便に済むなら、その方が良いのである。
なんとか追い返すだけで済んでいる内に、対策を講じたい。
単なる結論の先延ばしに過ぎないのは分かっているのだが……。
リスクまで分かっているが、人間を殺せともなかなか言えない……。
俺は甘すぎるのか?
こんな一時しのぎ的な対応が、本当に通用するのだろうか?
俺のダンジョンを、何とか入城する事を出来なくする方法は、無いだろうか?
それよりも人間や亜人が相手なら、話し合いで何とか出来ないだろうか?
本当に甘すぎるだろうか?
試すこともせずに、殺し合いなどして良いのだろか?
だが攻撃してくれば、全力対応はするべきか……。
……攻撃してくれば、流石に正当防衛か……。
と俺が、再び命令を訂正しようか悩んでいると
!!!
最後尾にいるゴーレムの向こう側、階段を登りきった場所に軽装の鎧に身を包んだ男が現れた!
そしてゴーレムに対して、その男が剣を振り上げ、
ドン!!!!!
音の振動が響く程の勢いで叩き付ける。
ゴーレムは跪いた姿勢をよろめかせ、両手を付く。
「ゴーレムだ! 10体近くいる。他にも数百体のモンスター!」
男が後に向かって叫ぶ。
言葉自体は知らない言葉だが、意味は分かる。
『転生の間』で異言語翻訳の指輪があったので俺はそれを取得していた。
そして俺は城に入る前にアイテムの指輪を出来るだけ付けていた。
恐らく、そのどれかが異言語翻訳の指輪だったのだろう。
「何! 何だと? 数百? ブズルすぐ戻れ!」
男の声に応えて、野太い声が遠くから聞こえる。
わずかに息を切らしているようだ。
「大丈夫だ! こいつら何故か後を向いて座っている! しかも動いていない!」
男は再び後に向かって叫ぶ。
じかしその時、突然の事に反応が遅れていた俺のモンスター達が、男に向かって殺到する。
ゴーレムと甲冑騎士はやや鈍い動きだ。
が、ガーゴイルは翼を持っているだけある。
素早く男に近づいて、鋭い爪を使って牽制の動きをする。
男は剣で対応するが、数が多く対応しきれていない。
これなら楽に追い返せそうだ。
「チッ!」
動き出した事に不満でもあるかのように、男が舌打ちをする。
「クソがッ! 動き出した!」
「戻れ! ブズル!」
俺がモンスター達になるべく追い返すだけにしろと言っておいて良かった。
そうでなければ、あの男は瞬殺だ。
やはり人が死ぬのはあまり見たくない……。
あの男を追い返した後、もう一度よく考えなくてはいけない問題だな。
……しかし、あの男、ブルズだったか?
奴はどうやってここまで来たのだ?
俺の天空島はランクA。
そして城は天空島のほぼ中心にある。
すなわち外周部からは200キロの距離だ。
防御モードが終わった直後に進入しても、ここまで来るにはかなりの時間が必要だ。
だからこそウツボもどきを見付けても、のんびりモードで対応していたのだ。
あの男しつこいな。
サッサと逃げてくれないかな?
それともあの男と話し合うのもありか?
いきなり攻撃してきたから、話す気にあまりなれないが……。
ちょっとだけ話してみようか?
しかしまだ抵抗するとは、あんな程度の判断力しかない男で話し合いになるのか?
あの数相手では無理だとまだ分からな……バズンッ!!!!!!!!!
「え?」
俺は思わず呆けた声を出した。
と同時に一体のガーゴイルの首が飛ぶ。
「やったぞ! 一体やった! これで魔石がいけるぞっ!」
ブルズがガーゴイルの残った身体を引きずりながら、素早く階段へと走る。
俺はその光景を呆然と見ながら、何も出来ずに硬直する。
ただひたすらガーゴイルを見ながら……。
そこで俺は『美少女眷属』あらため『マロン』を伴って外に向かう。
ちなみに『美少女眷属』には『マロン』と名前を付けてみた。
綺麗な栗色の瞳と髪にちなんだ名前だ。
当然、俺だって栗=マロンではないと知っている。
栗の英語名は、正しくはチェスナッツ!
フランス語ならシャテーニュ!
と、突込みが入るところだろうが……。
まあ、俺は元が日本人だし、栗はマロンのイメージが強いんだよな。
和製英語マロン=栗、的な感じで。
それはそれとして、思い付いたばかりだから本人にはまだ伝えていない。
そう、だから本人的には、
『我輩は眷属である。名前はまだない』
状態なのである。
が、今はやる事があるから、後で伝えよう。
俺とマロンが外に出ようとすると、城への入口は門から虹色のガラスのように変わっていた。
虹色のガラスは触れるてみると、そのまま通過出来るようだ。
ガラスと言うより、向こう側が見えないシャボン玉の出入り口バージョンかな?
防御モードが終了すると、門はこのシャボンの出入り口に変わる。
という事は当然、誰でも入ってこれるようになる。
……なかなか厄介な仕様である。
門を閉めてお篭り出来る仕様なら良かったのに……。
まあ入れないダンジョンがあったら、それはダンジョンであってダンジョンでは無いのか?
侵入不可能な単なるモンスター屋敷か……。
俺が貰ったのはダンジョンだしな……しょうがないか。
俺とマロンが虹色の出入り口から外に出ると、モンスター達は一段低い場所で規則正しく並んでいた。
ガーゴイルが90体。
甲冑騎士が90体。
その後で巨大なメタル製ゴーレムが10体。
ガーゴイルの身体表面は、石からメタル製の鱗に変わっている。
そして甲冑騎士の甲冑も、石からメタル製へと変貌している。
石のころよりも細部まで細かい造りで、生物感のあるモンスターへと変わっている。
ゴーレムも造りの細かい巨人で、剣、盾、鎧を装備している。
最後尾ながら、迫力は俺のもとまで伝わってくる。
そんなモンスター達が、跪いた姿勢のまま微動だにせず俺の命令を待っている。
全体として部隊のように装備も種族も整っており、巨大な正門の前はかなりの広さになっているので、ちょっとした閲兵式のようだ。
「面を上げよ!」
俺がそう言うと、モンスターが顔を上げる。
俺の命令で、同時に190体のモンスターが頭を上げる眺めには中々壮観なものがある。
特にゴーレムの動きに迫力と力強さがあり、少し感動してしまう。
顔も無骨な造りではあるが、細かい造りでイメージとは少し違う。
「我が命に応えよく集まった。これより新たなる命を与える」
モンスターにとっては俺の命令は絶対命令だから、命に応えるも何もないのだが。
気分的なものと、次の命令に対する勢い付けである。
何と言っても、俺自身あまり出したくない、嫌な命令だ。
「汝らは橋を越え攻撃して来る侵入者は、全力でこれを撃退・排除せよ」
……ついに使ってしまった。
二人称、汝。
まあ今はそれは大した問題では無い。
それより……この命令は結構悩んだ。
なんせ、侵入者の全力排除だ……。
この命令は命を奪う可能性がある。
今回はあのウツボのようなモンスター? とかに対する備えだが、相手が人間だったら。
……。
俺なりにかなり悩んだのだが、ダンジョンにやって来る人間は命の危険は承知で来るのだと思う。
さらに、ダンジョン制覇を目指すのであればダンジョンマスターたる俺も標的なのだろう。
その侵入者は俺よりも強者かもしれない。
そんな相手が俺を殺そうと向かってくるのだ。
俺だけ相手の命を保護しながら撃退・排除しようなんて無理だろう。
自分より強い相手に手を抜いて対応するようなものだ。
命が掛かっている以上は、考えが甘すぎる対応だろう。
……もっとも、それでも殺し合いはしたく無いのだが……。
が、しかし、止む終えない……とも思う。
出入りが自由なダンジョンなのだ。
そもそも、ダンジョンに許可無く進入して武器を振るうわけである。
言い換えれば他人の家に許可無く進入して包丁を振回すようなものである。
それでも、もっと悩んでいたい、考える時間が欲しい。
そうも思うが、それは俺の甘えの一つかなとも思う。
早く決断しなければ、それだけ大切なものへのリスクが増えるだけだ。
今でも正体不明の生物が近づいてきているのだ。
大切なものの中には、今だけでも俺の命やマロンの命が含まれているのだ。
まあ出会ったばかりのマロンにどこまで思い入れがあるか正直分からない。
分からないが、どこの誰とも知れない侵入者の命よりは、マロンの命のほうが大切だ。
ダンジョンモンスター達にだって、なるべく死んでほしくない。
マロンとは違う感覚だが繋がりを感じる。
前世で、ほとんど誰かとの繋がりを感じず孤独だった俺だ。
俺と繋がりのある相手に、自分が危なくても、殺そうと向かってくる相手の命を優先して対応しろとは言えない。
……………………。
が、しかし、俺は自分から人と殺し合いをしたいわけではないのだ。
できればゆっくりと、穏やかに暮らしたい派なのである。
だから、
「ただし、人間や亜人が相手だった場合はなるべく……なるべくで良い。無理ならいいのだが、出来るだけ追い返すだけにせよ」
と言ってみる。
俺は穏便に済むなら、その方が良いのである。
なんとか追い返すだけで済んでいる内に、対策を講じたい。
単なる結論の先延ばしに過ぎないのは分かっているのだが……。
リスクまで分かっているが、人間を殺せともなかなか言えない……。
俺は甘すぎるのか?
こんな一時しのぎ的な対応が、本当に通用するのだろうか?
俺のダンジョンを、何とか入城する事を出来なくする方法は、無いだろうか?
それよりも人間や亜人が相手なら、話し合いで何とか出来ないだろうか?
本当に甘すぎるだろうか?
試すこともせずに、殺し合いなどして良いのだろか?
だが攻撃してくれば、全力対応はするべきか……。
……攻撃してくれば、流石に正当防衛か……。
と俺が、再び命令を訂正しようか悩んでいると
!!!
最後尾にいるゴーレムの向こう側、階段を登りきった場所に軽装の鎧に身を包んだ男が現れた!
そしてゴーレムに対して、その男が剣を振り上げ、
ドン!!!!!
音の振動が響く程の勢いで叩き付ける。
ゴーレムは跪いた姿勢をよろめかせ、両手を付く。
「ゴーレムだ! 10体近くいる。他にも数百体のモンスター!」
男が後に向かって叫ぶ。
言葉自体は知らない言葉だが、意味は分かる。
『転生の間』で異言語翻訳の指輪があったので俺はそれを取得していた。
そして俺は城に入る前にアイテムの指輪を出来るだけ付けていた。
恐らく、そのどれかが異言語翻訳の指輪だったのだろう。
「何! 何だと? 数百? ブズルすぐ戻れ!」
男の声に応えて、野太い声が遠くから聞こえる。
わずかに息を切らしているようだ。
「大丈夫だ! こいつら何故か後を向いて座っている! しかも動いていない!」
男は再び後に向かって叫ぶ。
じかしその時、突然の事に反応が遅れていた俺のモンスター達が、男に向かって殺到する。
ゴーレムと甲冑騎士はやや鈍い動きだ。
が、ガーゴイルは翼を持っているだけある。
素早く男に近づいて、鋭い爪を使って牽制の動きをする。
男は剣で対応するが、数が多く対応しきれていない。
これなら楽に追い返せそうだ。
「チッ!」
動き出した事に不満でもあるかのように、男が舌打ちをする。
「クソがッ! 動き出した!」
「戻れ! ブズル!」
俺がモンスター達になるべく追い返すだけにしろと言っておいて良かった。
そうでなければ、あの男は瞬殺だ。
やはり人が死ぬのはあまり見たくない……。
あの男を追い返した後、もう一度よく考えなくてはいけない問題だな。
……しかし、あの男、ブルズだったか?
奴はどうやってここまで来たのだ?
俺の天空島はランクA。
そして城は天空島のほぼ中心にある。
すなわち外周部からは200キロの距離だ。
防御モードが終わった直後に進入しても、ここまで来るにはかなりの時間が必要だ。
だからこそウツボもどきを見付けても、のんびりモードで対応していたのだ。
あの男しつこいな。
サッサと逃げてくれないかな?
それともあの男と話し合うのもありか?
いきなり攻撃してきたから、話す気にあまりなれないが……。
ちょっとだけ話してみようか?
しかしまだ抵抗するとは、あんな程度の判断力しかない男で話し合いになるのか?
あの数相手では無理だとまだ分からな……バズンッ!!!!!!!!!
「え?」
俺は思わず呆けた声を出した。
と同時に一体のガーゴイルの首が飛ぶ。
「やったぞ! 一体やった! これで魔石がいけるぞっ!」
ブルズがガーゴイルの残った身体を引きずりながら、素早く階段へと走る。
俺はその光景を呆然と見ながら、何も出来ずに硬直する。
ただひたすらガーゴイルを見ながら……。
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