俺最強と思ってる主人公が異世界でハーレムを作りながら最強を目指す!

白神 白夜

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帰還

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「こんな所では、絶対に死なせぬぞ!」

妾は、周を担ぎ皆の待つ宿へと、ゆっくりと歩みを進めていた。
現在地からして、宿へはそう遠くはないはずじゃ。

「何としても、周は助けねばならぬ」

妾なんかの為に、自分の命を投げだして護ってくれた子奴を死なす訳にはいかない。
いち早く宿に戻り、治療をしなければ取り返しのつかないことになってしまう。
妾は足を早め、なんとか宿まで戻る。

「早く部屋へ行かねば、皆の元に行かねば!」

ボロボロの少女が、両腕のない血まみれの男を担いで高級宿に入って行ったのだ、フロントは大パニックになるが、今のレーネの耳には何一つ入っては来なかった。

なんとかエレベーターに乗り、妾と周の部屋へと辿り着き、勢いよくドアを蹴り開ける。
部屋には、リラが机に向かい何かの製作中だった。

「ふぇ?!」

急にドアが開いたことにより、情けない声で驚くリラ。
音と共に、ドアに視線を向けるとレーネが視界に入り安堵しながらも驚く。

「帰ってきたんですね!僕は信じてました!」

口ではこう言いながらも、きっと心配でいてもたってもいられず、気を紛らわす為に、武器の製作に精を出していたのだろう。

「悪いが今はそれどころではないのだ、今すぐサリーたちを呼んできてくれ!」

レーネは、部屋に入り周をベッドへと寝かせながら、リラに指示を出す。
リラは、変わり果てた周の姿に驚き叫びそうになる。だが、レーネの真剣な喧騒を見て少しの落ち着きを取り戻し、指示の遂行に向かう。
リラが部屋を出ていった後、直ぐに全員がすごい勢いで部屋へと入ってくる。
その後に、1人ゆっくりと時音が入ってくる。

「夜ト神君!?」

「夜ト神先輩!!!」

「周!!!レーネ!!!」

やはり皆、心配だったのだな。
そして、週の姿を見てベッドへと駆けてくる。

「レネットさん!夜ト神君は大丈夫なんですか?!」

「先輩の腕.......」

やはりそこに目がいくだろうが、妾の目には周の体内が見えている。
全身の骨が粉砕し、破片が臓器のあちこちに刺さっている。
生きているのも不思議な状況だ。

「こんなにボロボロになるまで戦いよって.......」

「助かるんですよね、夜ト神君は.......」

「助かるんじゃない!助けるんじゃ!」

奴が来てからというもの、キャラにもなく冷静さをかいている。

「皆で手分けして、街にある最上級の回復薬と魔力ポーションを買ってきてくれ!」

その言葉を聞き、皆は猛ダッシュで部屋を出てゆく。

「何としても助けるぞ、周よ.......」

妾は自分のコレクションである、刀を異空間より取り出し、自らの手を切り落とす。
切り口からは、とてつもない量の血が吹き出る。
レーネは、吹き出した自らの血を周の腕の断面へと流す。
吸血鬼の血には、高い回復効果がある。
レーネはそれを用いて、周の腕を再生させるという考えだった。
だが、自らの自動再生能力によって、レーネの切り落とした手は直ぐに再生してしまう。
その度に、レーネは自らの手を切り落とし血を周へと垂らす。
だが、1回垂らす事に周の腕は数センチずつしか再生しない。
周自体の生命エネルギー自体が弱まっている為、再生が遅いのだ。
それに加え、その行為を続けるにもレーネの自動再生にも魔力を消耗する。ヴェルグェスとの戦いで、満身創痍だったレーネの残り魔力もたかが知れていた。

「くそっ!こんな時に妾は何をやっておるのだ!」

行き場のない怒りから、意味もなく自らを責めてしまう。
それに、修復しなければならない部分は腕だけではない。
レーネは自らの舌を嚙み切り、周に口移しで血を飲ます。
体内の臓器や骨を再生させると共に、生命エネルギーを高めるためだ。
ここで、レーネの魔力は尽きてしまい皆の帰りを待つしか無くなってしまう。
血を飲ませたことにより、なんとか延命はできているが、まだ生死の境目をさ迷っていることには変わりはない。
自分にできることが無くなり、項垂れていると桜田が部屋へと戻ってくる。

「近場で買える分は買ってきたわ!」

桜田は、両手いっぱいに回復薬と魔力ポーションを抱えていた。

「よくやったぞ!」

レーネはそれをすぐさま受け取る。そして、回復薬を周へ口移しで飲ませ、魔力ポーションを飲み、再び同じ作業へと戻る。
桜田はその光景を見て、驚きのあまり絶句するが、必死なレーネの姿を見て、見る目を変え熱い視線を送る。
その後、続々と皆が帰ってき桜田と同じリアクションを取るが、皆にはそれを見守るほかなかったのだ。
その後も、レーネは永遠とその作業を繰り返す。その時間は、次の日の朝まで続いたが、皆は寝ることなく2人を見守り続けた。
そして、限界が来たのかレーネは倒れ込む。

「レーネ、大丈夫です!?」

「あぁ、妾は大丈夫だ.......。周もなんとか危機は脱したよ.......」

レーネの頑張りもあり、周の腕はなんとか両腕が戻った。
生命エネルギーも一定値に戻り、体内の臓器や骨もなんとか生命活動ができるほどまでは戻った。

「後は周がどれだけ踏ん張れるかにかかっておる」

「そうですか.......」

「我々にできるのは、後は待つのみじゃ」

皆には、もう周が目覚めるのを待つしか出来ないのだ。

「信じましょう!」

桜田が、急に大声を出す。

「夜ト神君なら大丈夫よ!これまでだってそうだったでしょ?」

皆もその言葉を聞き、少し表情が緩む。

「そうじゃな、周はこんな所で終わる男ではない!なんと言っても妾が惚れた男じゃからな!」

「そうです!周は強いです!」

「ゲームでも、ゾンビみたいに何回もありえないことしてましたし!」

「僕がファンになった夜ト神さんなら、きっと大丈夫ですよ!」

「皆さんがそこまで言うなら、きっと大丈夫です!」

皆は、再び周を信じ待つしかなかった。
だが今回は、前回の様に暗い雰囲気ではなく、全員の心に周は必ず目覚めると言う信頼に満ちていた。
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