4-2≒4

神野翔子

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 僕が病院で目を覚ましたのは、事故から一週間も後のことだった。全身が痛くて重だるい。足が……動かない。霞がかかった視界の中で、母が僕の名を呼び泣いていた。涙……。

 僕は鉛が詰まったように重い頭で思った。僕の身体は今どうなっているんだろう。源はどうなったんだろう。天馬はどこに行ったんだろう。
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