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どうしよ。
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慌てて転んで、右手の手首を捻挫って
私、ドジすぎるわ。
しかも、右利きだからつらい。
ごはんは、この歳でスプーンやフォークを
使うようにしている。
ほぼ痛みもひいてきたし、右手を使おうと
すると、誰かしら止めにはいる始末。
「りんかちゃん、無理しちゃーだめよ。
何なら、ずっとアーンで、食べさせてあげるわよ。」
「いえいえ、すみません。」
というかんじで、れんさんが言ってくれた。
けいさんは、なぜだか3日間の接触禁止令が
れんさんに出されてるそうで、ギリギリ
手の届かない距離に、けいさんがいた。
「今日で最後、今日で最終日、今日で
やっと…触れる…ふふふっ…。」
「……。」
けいさんが、なんだか怖い……。
「圭、自重しないと追加刑するわよ。」
「き、今日は、しない。」
「……。」
「触りたいだけ。」
「圭、あんたねぇ。」
れんさんも、けいさんも楽しそう。
☆☆☆
3日前のお風呂上がり、
何か話し声がずっと聞こえていた。
期にはなっていたけど水音で
聞こえなかった。
私はけいさんと、身体を何度も
繋げていた。
けいさんは、私を大切にしてくれるし、
好きだ!!って何度も言いながら
優しくしてくれている。
それに対してわたしは、その優しさに
甘えてるだけじゃないのか?
って色々不安になっていた。
会社の事も、家の事も全て
私だけオブラートに包まれた状態で、
色々な手続きや、話し合いなどは、
圭さん達が、片付けてくれていた。
今更ながらぬるま湯の中、私は
なすがまま。流されたって言い方は
好きじゃないけど、このまま
圭さんと一緒になれば、私は
この状態で幸せかもしれない。
だけど、初めてあったのは、
無口なめぐみさん。
家では、色々な世間一般では、
"こわおもて"らしい人たちが
当たり前のようにいて、
台所には、母ではなく、
"若い衆"と呼ばれる人たちが
変わるがわる、何かしら料理を
作っていた。
「りんお嬢、お腹すいたんですか?」
「少し待って下さい。」
「お嬢、コレでもつまんどいて下さい。」
そう言って、出されたのが
形が悪い焼売と肉まんだった。
ハッキリ言って、不味かった気がする。
辛いような、しょっぱいような
食べたあと、お水をがぶ飲みした気がする。
はじめての中華料理が、それだった。
それから、誰かに殴られたのか私に
食べ物をくれた人、若い衆のうちの1人は
料理人並みの腕を持つくらい
料理に対して情熱を燃やすようになったらしい。
資格もとり、お店もひらけるのに
何故か義理だてして、あの家に
あの場所に留まり続けていた。
私に、ご飯を運んでくれるのは
その人たちばかりだった。
今ならわかるけど、私はあの部屋には
鍵がかけられていて、出れなかった。
あの人たちがいなければ、私は
生きていなかった。
それからまもなく、母が死に
何度か、破裂する音、叫び声
血を流す人、激しい何かの音
色々、鍵が開けられた部屋から
見たり聞いていた気がする。
好きってなんだろう?
父は母と子を見放した?
愛人から、妻になった人は、
私を憎しみを込めた目で見ていた。
父がいる時だけ、とり繕うような
気持ち悪い笑みを浮かべ
薄っぺらな言葉をかけられた気がする。
小さいとき、愛人だったころの義理の母
からの差し入れのクッキーで、
嘔吐し入院したことがある…。
それからは、義理の母から差し入れられた、
食べ物は、若い衆により処分されていた。
父は、私が成人してからは、監視の目も
緩くなった気がするけど、
何かを恐れているのか、必要以上に
外には出してくれず、相変わらず
軟禁状態が多かった。
要らない人間の私を、自由にする
人間なんかいない。
ブラックな会社に入ってしまったけど、
家よりは、居心地が良かった気がする。
愛想笑い、建前、社交辞令、
わかりやすい人達ばかり。
真面目にしていたら、いいだけで
それ以上それ以下もなかった。
はあ~。
なのに、なぜ私ここにいるんだろ?
のぼせ気味の私は、暑すぎて
服を着るのが億劫だった。
バスタオルを身体に巻き付け
リビングに戻った。
かちゃ。
「りんか、好きだ。」
「「……。」」
えっ?
何が起きてるの?
無口なめぐみさんが、喋っただけではなく、
好き?私なんかを?
身体中の、血や色々なものが
沸騰してるかのように熱くなっていた。
私、ドジすぎるわ。
しかも、右利きだからつらい。
ごはんは、この歳でスプーンやフォークを
使うようにしている。
ほぼ痛みもひいてきたし、右手を使おうと
すると、誰かしら止めにはいる始末。
「りんかちゃん、無理しちゃーだめよ。
何なら、ずっとアーンで、食べさせてあげるわよ。」
「いえいえ、すみません。」
というかんじで、れんさんが言ってくれた。
けいさんは、なぜだか3日間の接触禁止令が
れんさんに出されてるそうで、ギリギリ
手の届かない距離に、けいさんがいた。
「今日で最後、今日で最終日、今日で
やっと…触れる…ふふふっ…。」
「……。」
けいさんが、なんだか怖い……。
「圭、自重しないと追加刑するわよ。」
「き、今日は、しない。」
「……。」
「触りたいだけ。」
「圭、あんたねぇ。」
れんさんも、けいさんも楽しそう。
☆☆☆
3日前のお風呂上がり、
何か話し声がずっと聞こえていた。
期にはなっていたけど水音で
聞こえなかった。
私はけいさんと、身体を何度も
繋げていた。
けいさんは、私を大切にしてくれるし、
好きだ!!って何度も言いながら
優しくしてくれている。
それに対してわたしは、その優しさに
甘えてるだけじゃないのか?
って色々不安になっていた。
会社の事も、家の事も全て
私だけオブラートに包まれた状態で、
色々な手続きや、話し合いなどは、
圭さん達が、片付けてくれていた。
今更ながらぬるま湯の中、私は
なすがまま。流されたって言い方は
好きじゃないけど、このまま
圭さんと一緒になれば、私は
この状態で幸せかもしれない。
だけど、初めてあったのは、
無口なめぐみさん。
家では、色々な世間一般では、
"こわおもて"らしい人たちが
当たり前のようにいて、
台所には、母ではなく、
"若い衆"と呼ばれる人たちが
変わるがわる、何かしら料理を
作っていた。
「りんお嬢、お腹すいたんですか?」
「少し待って下さい。」
「お嬢、コレでもつまんどいて下さい。」
そう言って、出されたのが
形が悪い焼売と肉まんだった。
ハッキリ言って、不味かった気がする。
辛いような、しょっぱいような
食べたあと、お水をがぶ飲みした気がする。
はじめての中華料理が、それだった。
それから、誰かに殴られたのか私に
食べ物をくれた人、若い衆のうちの1人は
料理人並みの腕を持つくらい
料理に対して情熱を燃やすようになったらしい。
資格もとり、お店もひらけるのに
何故か義理だてして、あの家に
あの場所に留まり続けていた。
私に、ご飯を運んでくれるのは
その人たちばかりだった。
今ならわかるけど、私はあの部屋には
鍵がかけられていて、出れなかった。
あの人たちがいなければ、私は
生きていなかった。
それからまもなく、母が死に
何度か、破裂する音、叫び声
血を流す人、激しい何かの音
色々、鍵が開けられた部屋から
見たり聞いていた気がする。
好きってなんだろう?
父は母と子を見放した?
愛人から、妻になった人は、
私を憎しみを込めた目で見ていた。
父がいる時だけ、とり繕うような
気持ち悪い笑みを浮かべ
薄っぺらな言葉をかけられた気がする。
小さいとき、愛人だったころの義理の母
からの差し入れのクッキーで、
嘔吐し入院したことがある…。
それからは、義理の母から差し入れられた、
食べ物は、若い衆により処分されていた。
父は、私が成人してからは、監視の目も
緩くなった気がするけど、
何かを恐れているのか、必要以上に
外には出してくれず、相変わらず
軟禁状態が多かった。
要らない人間の私を、自由にする
人間なんかいない。
ブラックな会社に入ってしまったけど、
家よりは、居心地が良かった気がする。
愛想笑い、建前、社交辞令、
わかりやすい人達ばかり。
真面目にしていたら、いいだけで
それ以上それ以下もなかった。
はあ~。
なのに、なぜ私ここにいるんだろ?
のぼせ気味の私は、暑すぎて
服を着るのが億劫だった。
バスタオルを身体に巻き付け
リビングに戻った。
かちゃ。
「りんか、好きだ。」
「「……。」」
えっ?
何が起きてるの?
無口なめぐみさんが、喋っただけではなく、
好き?私なんかを?
身体中の、血や色々なものが
沸騰してるかのように熱くなっていた。
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