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第19話 王子と隊長
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ストルグ王子とアラン隊長
ひと気のない中庭、逃げ出す様子もない
チマリ。部屋には、寝ずの番のメイド、
ドアには、護衛を立たせている。
最初は、逃げ出すと思い、護衛も人を
増やしていたが、病気を患ってからか、
チマリは、何かを諦めているようにも
見え、さらには、生きる気力も
失っているように、見えた。
まるで、死ぬのを、覚悟している
ようだった。
今までと、まるっきり変わってしまった
チマリの生活環境を、気の毒に思い、
護衛の人数を減らし、護衛などを極力、
目立たないように、配置したりしていた。
「なあ、ストルグ王子、あの子は、
役目を果たしたら、どうするんだろう?」
「ふっ。アラン心配か。珍しいな。
女に興味を示すなんて。」
「おい、その言い方、なんか変だぞ。」
「アラン、モテるじゃないか。姿絵を、
わんさか送られてきているし、
選り取り見取りじゃないか。」
ストルグ王子は、からかうように、
笑っていた。
「肩書きに、釣られてる女に、
興味はない。どうせ、俺の顔を
見たら、逃げ出す女ばかりさ。」
「中には、本気で、お前の事を想ってる
女の子も、いるんじゃないか?」
「いません。いたとしても、気は確かか?
目は見えてるか、確かめますね。」
「はぁー。アランも、相当だな。
あの子は、気弱だが、目は見えてるぞ。」
また、からかわれてる。
「あ、あの子、チマリは、たしかに、
かわいいし、目も見えてるし、気弱?
気弱、強がりで、いじらしい。なんだか
守りたくなる感じですね。」
ふっ。
「名前は、出してないよ。フッフフ。」
「うっ。な、何が相当なんですか?」
「いいよ。わからなくても。ただ、
あの子は、なんとなく、理由は、
わからないけど、近い気がするんだ。」
はあ~。わけわからん。
「最初の、質問に戻るが、儀式が、
終わったら、どうするんだ。」
「心配か?どうもしない。ただ、元の
さみしい村はずれの、場所には、
戻させたくない。1人には、なって
欲しくないんだ。」
たしかに、それは、同感だ。
「本物が、見つかったとしてもか?」
「色々、嫌で逃げ出したんなら、
逃げ出した、それ相当の罰は受けて
もらうよ。皆に、迷惑かけて、1人の
罪のない子を、犠牲にするんだからね。」
ビリッ。
「ん?」
んっ?あっ。
アランは、全身全霊をかけ走った。
ビリッ、ビリリ。
「アラン。」
頼むから、間に合ってくれ。
アランは、最後まで諦めず、全身の
筋肉を使い、飛びついた。
勢いを消せず、腕の中に入れた、
大切なモノを潰さないように、
アランは、壁に激突した。
ズサササッ。
ゴゴッ。
ひと気のない中庭、逃げ出す様子もない
チマリ。部屋には、寝ずの番のメイド、
ドアには、護衛を立たせている。
最初は、逃げ出すと思い、護衛も人を
増やしていたが、病気を患ってからか、
チマリは、何かを諦めているようにも
見え、さらには、生きる気力も
失っているように、見えた。
まるで、死ぬのを、覚悟している
ようだった。
今までと、まるっきり変わってしまった
チマリの生活環境を、気の毒に思い、
護衛の人数を減らし、護衛などを極力、
目立たないように、配置したりしていた。
「なあ、ストルグ王子、あの子は、
役目を果たしたら、どうするんだろう?」
「ふっ。アラン心配か。珍しいな。
女に興味を示すなんて。」
「おい、その言い方、なんか変だぞ。」
「アラン、モテるじゃないか。姿絵を、
わんさか送られてきているし、
選り取り見取りじゃないか。」
ストルグ王子は、からかうように、
笑っていた。
「肩書きに、釣られてる女に、
興味はない。どうせ、俺の顔を
見たら、逃げ出す女ばかりさ。」
「中には、本気で、お前の事を想ってる
女の子も、いるんじゃないか?」
「いません。いたとしても、気は確かか?
目は見えてるか、確かめますね。」
「はぁー。アランも、相当だな。
あの子は、気弱だが、目は見えてるぞ。」
また、からかわれてる。
「あ、あの子、チマリは、たしかに、
かわいいし、目も見えてるし、気弱?
気弱、強がりで、いじらしい。なんだか
守りたくなる感じですね。」
ふっ。
「名前は、出してないよ。フッフフ。」
「うっ。な、何が相当なんですか?」
「いいよ。わからなくても。ただ、
あの子は、なんとなく、理由は、
わからないけど、近い気がするんだ。」
はあ~。わけわからん。
「最初の、質問に戻るが、儀式が、
終わったら、どうするんだ。」
「心配か?どうもしない。ただ、元の
さみしい村はずれの、場所には、
戻させたくない。1人には、なって
欲しくないんだ。」
たしかに、それは、同感だ。
「本物が、見つかったとしてもか?」
「色々、嫌で逃げ出したんなら、
逃げ出した、それ相当の罰は受けて
もらうよ。皆に、迷惑かけて、1人の
罪のない子を、犠牲にするんだからね。」
ビリッ。
「ん?」
んっ?あっ。
アランは、全身全霊をかけ走った。
ビリッ、ビリリ。
「アラン。」
頼むから、間に合ってくれ。
アランは、最後まで諦めず、全身の
筋肉を使い、飛びついた。
勢いを消せず、腕の中に入れた、
大切なモノを潰さないように、
アランは、壁に激突した。
ズサササッ。
ゴゴッ。
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