身代わりの身、捕らわれの身?

カヨワイさつき

文字の大きさ
63 / 64

第62話 ウェディング

しおりを挟む
背中が、大胆に開いたドレスを気にした、アラン隊長は、チマリをお姫様抱っこをし、入場も、退場もし、式の間、席に着く時には自分の膝の上に座らせていた。

誰にも見せないという意気込みだったか、小さくなったストルグ王子や、リマーユ王は、半ばあきれていた。

「あ、あの、アラン(隊長)自分で、立てますし、座れます。だから……。」
「ダメだ。そんな、無防備な格好は、ダメだ。」

披露宴は、冷やかし半分、心からの祝辞など、色々で、終わり、あとは初夜を迎えるだけ。
アランもチマリも、式より緊張していました。

それぞれに身を清めたあと、チマリが待つベッドに行くと、チマリは、ベッドの端っこ、ほとんど落ちかけの場所に、小さくなって座っていました。

足音だけでビクビクしているチマリ、優しく抱きしめ、
「これから、幸せになろうな。」
「はい。」
「チマリ、愛してる。」
「はい。」
「チマリ、これからも、よろしくな。」
「はい。」
「チマリ?」
「はい。」
「はい?」
「はい。「はい。」」

「緊張しないでくれ、子どもいっぱい、作って、しあわせに、なろう。」
「こ、子ども、たくさん……。」

チマリは、子どもの作り方を、詳しくは、わからなかった。
「作り方は、詳しくは、わかりませんが、よろしくお願いします。」

お針子さんが、教えてくれた、新婚さん向けの、ダンナが、喜ぶ事をしようと思ったチマリは、実行に移した。

まずは、正座して、手をそろえて、言いながら、上目遣い。
「旦那さま、ふつつか者ですが、よろしくお願いします。至らない点も、あると思いますが、が、頑張りますね。」
「あ、あぁ。よろしく。」

アランは内心焦っていた。
急に態度を変えたチマリに。


アラン目線

ど、どうしたんだ?
チマリが、恥ずかしそうに、手を伸ばしている?
ベッドに、正座をしている、チマリが、ベッド脇に立っていた俺に、
「アラン様、座って下さい。手が届かないので、寂しいです。」
さ、さみしい。俺を求めてる?
我慢して、優しくしようと、アレコレ考えていたが、チマリは、初めてだよなぁ?
ベッドに、座りチマリを、抱き寄せた。

「ダンナ様、優しくして下さいね。」
チ、チマリ?
チマリが、両手を伸ばし、俺の顔を抱きしめている?
目の前に、チマリの、柔らかな2つの、ふくらみが、ヤバイ、もう無理だ。
『いただきます。』
俺は、心の中でつぶやいた。

「チマリ、すまないが、優しく出来ないかもしれない。なるべく、ゆっくり、優しく…心がけるが、すまない。」

チマリは、驚いた顔をしていた。

「はい。アラン様は、大きいし、大きさが違うから、男性は、大変?らしいですが、頑張って下さい。私も、お手伝いしますね?」
チマリ、ぜったい、わかってないよな?

夜明け前に、2人はやっと、無事に、体をつなげることに、成功しました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~

ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。 休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。 啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。 異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。 これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...