1 / 19
プロローグ
しおりを挟む
「………。」
「……!!」
うーん。
昨日飲みすぎたかな?
目の前には心配気に見つめる
素敵なステキなおじ様とおばさま?
あと、ダンディなイケメンや
涙を浮かべたキレイな人。
昨日、何の映画見たっけ?
美形で洋風で、豪華な部屋。
天蓋付き?ヒラヒラするカーテン付きベッド。
白地メインのシーツと濃淡が
バランス良く置かれたクッションやら
枕、うん……。
私、将来お姫様になる!って言ってた
姉が好きそうな部屋だ。
ここはどこ?
俺に何がおきた?
まだ、俺は夢の中なのか?
***
接待続きだった俺の帰宅時間は
深夜を回ることが多く、少しでも
睡眠時間を確保する為、
俺の睡眠時間の為の安アパートによる、
風呂無し、壁は超うすうす、風通し良すぎ
寒い冬もバッチリ、すきま風よし、
西日による日当たりよし、築年数
半世紀、の格安オンボロアパートに
ごく最近引っ越したのだ。
会社から徒歩20分の近場に引っ越せた奇跡の俺?
住んでから約2週間のとある日
俺の人生は最大のピンチに見舞われたのだった。
深夜、自分の姉が遊びに来たのだった。
「お誕生日おめでとう!弟想いで
超ちょー優しいお姉様がお祝いに
わざわざ来てあげたわよ!」と、
有名なケーキ屋さん(俺が好きなケーキやさん)のロゴ入りの箱とプレゼントとして渡されたゲーム……。
この姉、鬼畜、弟はもの扱い、パシリ
姉の彼氏の弁当作り代行
姉の彼氏候補のバレンタインチョコ作り代行
学生時代の家庭科の作品作り代行
とにかく、家事一般させられた俺。
「ここ、風呂ないしゲームするなら
イヤホンはしてくれよ。ほんで、
今回の原因はなんなんだ?」
ひとつ上の姉はなんと15年越しの
恋愛の末やっと結ばれ……婚約した姉。
大のゲーム好き。
金持ちのイケメン彼氏をゲットするぞ!って
息巻いていた姉は、その当時
日本に来たばかりだという
どこぞの王子かよ!って言うくらいの
イケメンの金髪碧眼をゲットしてきたのだ。
恐るべし姉。
結婚するならする、しないなら
しないで白黒ハッキリしてくれ!!
と2人に言いたい。
義理の兄となる予定の姉の彼は
学生時代は親の仕事で日本に来ていたが
姉と恋人になり、彼の両親は仕事で
あちこち転々としているが
姉の彼は姉のどこがいいのか分からないが
大学も一緒、俺のバイト先に押しかけ
いつのまにか一緒のバイトもしていた。
姉の弟だからといって、本当の
兄のように優しかった。
ちなみに俺たちの両親は姉がひと足お先に
高校生になった日、交通事故で
2人仲良く亡くなってしまった。
それからの兄は金持ちの男、美形を
捕まえるっていいながら実行した
鬼畜な姉はたまには優しいが、社会人に
なっても恋愛ゲームやらアニメ好きで
(そこは彼も趣味が合うらしい)
超絶乙女ゲーム、
"指と口は目ほどに、アレを言う"の
恋愛スチルを出させるため
かなりのエロゲ~を俺の分と
姉の分を買い、ほぼ強制で
毎日スクショと選択技を
事細かに書かされていた。
彼氏の仕事は未だに謎。
だけど俺にまで優しい姉の彼は
初恋もまだだった俺に、服やら
欲しいと思ってたキッチングッズ、
お揃いの可愛い食器、可愛い系なお花まで
絶妙なタイミングでプレゼントする
ジェントルマン。
エスコートもバッチリ。
姉とのデート(遊園地)に無理矢理
付き合わされお土産のデカい
ぬいぐるみを持たされた時、
俺の顔に青線が入っていた気がする。
青ざめるほうだよ。決して青スジではない。
ゲーム趣味は合うらしい姉と彼氏。
俺も無理矢理やらされたからわかるが
たしかにエロいし、エロすぎるし
うん、エロい。
3回いっても変わらないエロさ。
男の俺でもあの甘いセリフと
ボイスはやばすぎる。
音漏れが心配で高性能な
イヤホンまで購入してしまったくらいだ。
そんな姉をみてるからか、
姉と同じ歳で義理の兄になる予定の
婚約者に、姉の愚痴やぐち、または
グチを言って相談されていた。
「みーちゃんより、トールちゃんの方が
素直で可愛くて、頼りになる。
ああ、癒されるぅー。」
「はいはい。」
学生時代に同じ高校、同じ大学に
入り半ばサークルもバイト先まで
一緒だった。
お兄さんがいたらこんな感じかぁって
思いながら、姉の恋を応援していた。
翌日というか早朝、朝ごはんが
ないことに気づいた俺は
近くのコンビニに行こうとした……。
プスッ。
「……。」
グシャ……。
背中がやたらと熱く感じたと思ったら
壁が迫ってきた。
いや、あれは何かに濡れた地面だった?
俺30歳の朝に、誰かに刺されたんだ。
俺の前世はこんなにも、呆気なかった。
んな?!
「……!!」
うーん。
昨日飲みすぎたかな?
目の前には心配気に見つめる
素敵なステキなおじ様とおばさま?
あと、ダンディなイケメンや
涙を浮かべたキレイな人。
昨日、何の映画見たっけ?
美形で洋風で、豪華な部屋。
天蓋付き?ヒラヒラするカーテン付きベッド。
白地メインのシーツと濃淡が
バランス良く置かれたクッションやら
枕、うん……。
私、将来お姫様になる!って言ってた
姉が好きそうな部屋だ。
ここはどこ?
俺に何がおきた?
まだ、俺は夢の中なのか?
***
接待続きだった俺の帰宅時間は
深夜を回ることが多く、少しでも
睡眠時間を確保する為、
俺の睡眠時間の為の安アパートによる、
風呂無し、壁は超うすうす、風通し良すぎ
寒い冬もバッチリ、すきま風よし、
西日による日当たりよし、築年数
半世紀、の格安オンボロアパートに
ごく最近引っ越したのだ。
会社から徒歩20分の近場に引っ越せた奇跡の俺?
住んでから約2週間のとある日
俺の人生は最大のピンチに見舞われたのだった。
深夜、自分の姉が遊びに来たのだった。
「お誕生日おめでとう!弟想いで
超ちょー優しいお姉様がお祝いに
わざわざ来てあげたわよ!」と、
有名なケーキ屋さん(俺が好きなケーキやさん)のロゴ入りの箱とプレゼントとして渡されたゲーム……。
この姉、鬼畜、弟はもの扱い、パシリ
姉の彼氏の弁当作り代行
姉の彼氏候補のバレンタインチョコ作り代行
学生時代の家庭科の作品作り代行
とにかく、家事一般させられた俺。
「ここ、風呂ないしゲームするなら
イヤホンはしてくれよ。ほんで、
今回の原因はなんなんだ?」
ひとつ上の姉はなんと15年越しの
恋愛の末やっと結ばれ……婚約した姉。
大のゲーム好き。
金持ちのイケメン彼氏をゲットするぞ!って
息巻いていた姉は、その当時
日本に来たばかりだという
どこぞの王子かよ!って言うくらいの
イケメンの金髪碧眼をゲットしてきたのだ。
恐るべし姉。
結婚するならする、しないなら
しないで白黒ハッキリしてくれ!!
と2人に言いたい。
義理の兄となる予定の姉の彼は
学生時代は親の仕事で日本に来ていたが
姉と恋人になり、彼の両親は仕事で
あちこち転々としているが
姉の彼は姉のどこがいいのか分からないが
大学も一緒、俺のバイト先に押しかけ
いつのまにか一緒のバイトもしていた。
姉の弟だからといって、本当の
兄のように優しかった。
ちなみに俺たちの両親は姉がひと足お先に
高校生になった日、交通事故で
2人仲良く亡くなってしまった。
それからの兄は金持ちの男、美形を
捕まえるっていいながら実行した
鬼畜な姉はたまには優しいが、社会人に
なっても恋愛ゲームやらアニメ好きで
(そこは彼も趣味が合うらしい)
超絶乙女ゲーム、
"指と口は目ほどに、アレを言う"の
恋愛スチルを出させるため
かなりのエロゲ~を俺の分と
姉の分を買い、ほぼ強制で
毎日スクショと選択技を
事細かに書かされていた。
彼氏の仕事は未だに謎。
だけど俺にまで優しい姉の彼は
初恋もまだだった俺に、服やら
欲しいと思ってたキッチングッズ、
お揃いの可愛い食器、可愛い系なお花まで
絶妙なタイミングでプレゼントする
ジェントルマン。
エスコートもバッチリ。
姉とのデート(遊園地)に無理矢理
付き合わされお土産のデカい
ぬいぐるみを持たされた時、
俺の顔に青線が入っていた気がする。
青ざめるほうだよ。決して青スジではない。
ゲーム趣味は合うらしい姉と彼氏。
俺も無理矢理やらされたからわかるが
たしかにエロいし、エロすぎるし
うん、エロい。
3回いっても変わらないエロさ。
男の俺でもあの甘いセリフと
ボイスはやばすぎる。
音漏れが心配で高性能な
イヤホンまで購入してしまったくらいだ。
そんな姉をみてるからか、
姉と同じ歳で義理の兄になる予定の
婚約者に、姉の愚痴やぐち、または
グチを言って相談されていた。
「みーちゃんより、トールちゃんの方が
素直で可愛くて、頼りになる。
ああ、癒されるぅー。」
「はいはい。」
学生時代に同じ高校、同じ大学に
入り半ばサークルもバイト先まで
一緒だった。
お兄さんがいたらこんな感じかぁって
思いながら、姉の恋を応援していた。
翌日というか早朝、朝ごはんが
ないことに気づいた俺は
近くのコンビニに行こうとした……。
プスッ。
「……。」
グシャ……。
背中がやたらと熱く感じたと思ったら
壁が迫ってきた。
いや、あれは何かに濡れた地面だった?
俺30歳の朝に、誰かに刺されたんだ。
俺の前世はこんなにも、呆気なかった。
んな?!
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる