【完結・R18】28歳の俺は異世界で保育士の仕事引き受けましたが、何やらおかしな事になりそうです。

カヨワイさつき

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第一章 2人の約束

9、別世界

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目の前には、まさに豪華絢爛の広々した
部屋に、これまた目の保養?
かなり麗しいお方?あとなんだろう?
男性ばかりなのになぜか"美しい"やら
"たくましい"やら"顔が整っている"
"美丈夫"、"イケメン" "スパダリ"
褒め言葉に使われる言葉がぴったりの
お兄様方がビッシリとまではいかないけど、
勢揃いしていた。
だけど異世界ならではの、覚えにくい
横文字で名前が長い人ばかり……。
心の中で必死にメモったが、たぶん無理。
紙に書かないと覚えれないし、
俺の記憶力では、ほとんど
忘れてしまう名前ばかりだった。
高貴なお方の言いにくい名前が
ズラリと並んだのだ。

○マーチン・メルディ・リストン国王、
この国の王様。
○ナオクル・チロメドゥル総帥、
4つの騎士団や近衛騎士団をまとめる
すごいお方。
俺はこのすごい人に助けられたのだ。
○ハルト・ショウドウ・カナップ、
○ヒューゴ・カナップ
2人は夫婦で子どもがいるそうだ。
○マコト……。マコト様とハルト様って
日本人だよね?王族なの?
○カナップ、アイスクリームに似た名前だけど
地方の名前だよね?

アベリアちゃんの泣き声で、俺の頭が
完全に起きた気がした。
パーカーのお腹の部分で抱っこ紐のように
使っていたが、ファスナーをあけ
アベリアちゃんを取り出した。
ナオクルさんにジーッと見られている。
なんだろう?
気を取り直して、アベリアちゃんが
泣いている原因を探ってみた。
オムツかな?と思い見たのだが、
オムツは濡れてないし、お腹が
空いたのかなと思ったが、ミルクはない。
どうしようかと思っていたら「貸して。」
と言いながら、男性だと思っていた
ハルト様という人が薄絹を羽織り、
アベリアちゃんに授乳してくれたのだ。
しかも、慣れた手つきでゲップさせてくれたし
「女の子みたいに可愛いね。」
と言ってくれたのだ。
男性だと思ってしまってごめんなさい。
俺は心の中で、ハルト様に謝罪した。

自分の子じゃないけど、大切な赤ちゃん。
リナリアさんとリナリアさんの
"一番愛する方"との赤ちゃん。
アベリアちゃんは、そんな2人の…
リナリアさんの忘れ形見……。
大切な赤ちゃんで、カナップまでだったけど
保育を頼まれたのだ。
大切で、小さくて、可愛い赤ちゃんを
褒められたらすごく嬉しい。
親じゃないけど親バカ状態?
保育士だから保育バカ?保護者バカ?
なんだかしっくりこないなあ。
そんな事を考えていたら
アベリアちゃんはいつのまにか、
満足げにスヤスヤ眠っていた。
ハルト様すごい。さすがママさんだ。
しかも、あれよあれよと言う間に、
布オムツやら赤ちゃんの服、お包みまで
テキパキ整えてくれたのだ。
ハルト様とヒューゴさんの赤ちゃんは
もうすぐ生まれるらしい。
そう言われてみると、お腹が膨らんでいるし
触らしてもらうと時折、動いていた。
男性っぽいけど女性なんだなぁと、
改めて思ったと同時に、再度
心の中で謝罪したのだ。
男性と間違えてごめんなさい、と。
新婚かなぁと思ったら、結婚して10年目と
言っていた。
       **
「落ち着いたなら、辛いだろうが質問する。」
王様が俺に有無を言わせず、質問してきたのだ。
「名前と出身、あとなぜあの場に居たのか
説明せよ。」
俺はアベリアちゃんの温もりを確かめながら
一つ一つ答えた。
「…赤池 和己(アカイケ カズミ)、出身は…。」
俺はマコト様とハルト様を交互に見ながら答えた。
「日本です。馬車には、気づいたら
乗っていました。」
「気づいたらだと?それなら、その指輪を
なぜはめているんだ?」
口調は、丁寧なのに…鋭い目。
思わず自分の服の端っこを掴んでしまった。

この指輪をお前ごときが、なぜ
はめてるんだ!!ってなぜか、
威圧的に感じたのだ。
「こ、これは、偶然乗り合わせた…
キレイな"女性の"リナリアさんが、
貸してくれたんです。」
「"女性"?貸り物だと言うのか?」
「はい。初めは言葉が通じなくて、
この指輪を貸してくれてはめたら
言葉が通じたんです。」
「見せてみろ。」
「えっ?」
思わず手を出したが、違ったようで
今まで黙っていた、ナオクル…様だったかな?
俺の手をとり幾分か柔らかな表情で
聞いてくれたのだった。
「外せれるか?」
俺の顔を覗くように目線を合わし
優しく声をかけてくれたのだ。
幾分かは、緊張が和らいだ気がした。
試します!と言ったけど、指輪を外そうと
何度も挑戦したが、結局、外れなかった。
そういえば、石鹸だとか糸を指に
巻き付けたりしたら外れるって
聞いた事あるから試したかったのだが…
やんわり断られたかと思ったら
「無理だろうな。やはり魔法がかかってる。
一部解除していいか?」
ま、魔法?!
「は、はい。」
そう言われ、そっと手を重ねられると
手にポカポカした何かを感じたのだ。
まるでストーブに当たってるように
ポカポカしてきた。
温かくて、気持ち…いい…。
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