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第一章 2人の約束
35、黒い物
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※少し残虐シーンあります。
※ご注意下さいませ。
*ナオクル・チロメドゥル総帥目線
「………。」
ソリトル領主家から少し離れた地に湖がある。
通称、母なる湖。
最初で最後の……地。
チャベツ神が作り出した1度目の世界。
失敗した世界にもあった湖だ。
チャべつ神が、この湖を基盤に生命を
生み出し、色々作り出した大切な場所。
リストン国にありながらもどこの領にも
属さない神の休憩場。
ナオクルは転移した。
カズミ、どこだ。
母なる湖の水面はキラキラしていた。
「私のカズミはどこにいる?」
誰もいない湖に呟いた。
目を閉じ気配を探った。
私の頬に何かが触れた気がした。
{…あの子嫌がってるよ。}
{…泣いてるよ。}
{…ボロボロ。}
{…やなヤツ、やなヤツが…。}
「……。」
なんだ?
ふわふわと透き通っては消え、
消えてはまた現れながら
踊るように様々な色、形のモノたちが
会話していた。
{姫様は眠ってる。}
{…姫様に願ってるのに。}
{…力、ボロボロ、助からないの?}
{やなヤツ、やなやつ!}
「妖精と精霊か?」
{{{〔……。〕}}}
皆、バラバラな姿に大きさも様々で
その殆どが半透明だった。
精霊は、主に草木や水辺などに宿っている
存在であり、死者の魂だったという説もある
未知なる存在。時として崇拝対象となり、
1部の地域では精霊信仰が流行っている。
妖精の多くは、自然発生的に現れた
存在であると言われている。
私は思わず声をかけてしまうと、一気に
数が減ってしまった。
「すまない。危害は加えない。教えてくれ。」
{……?}
{泣いてる子、助けれるの?}
{ボロボロだよ。}
{やなヤツ、やっつけれる?}
「あぁ。悪いヤツは許さん。やっつけると
約束しよう。」
{……あっち。}
{…泣いてる子、あっち。}
{…ボロボロあっち。}
{…やなヤツ、あれ。}
4人の半透明の小さな者たちは、古びた
小屋の方向を教えてくれた。
「ありがとう。助けてくる。」
私のカズミ。
古びた小屋を見た。
「……こんな場所に、私のカズミが…。」
身体の中の魔力がどこともなく
湧いて暴れまわっていた。
そんな私を怖がった精霊や妖精たちは、
私に一瞬触れた気がしたが、
すぐに離れていった。
フッと軽くなった気がしたが、
何だったんだろうか?
精霊や妖精たちは、古びた小屋の周りの
瑞々しく生えている木の影に
隠れるように、こちらを見ていた。
「今、助ける。」
人の気配を探る。小屋の奥に…4人。
コソコソするのは性に合わん、面倒だ。
シュ~バァァーン。
小屋の扉どころか、入り口だった所は
丸い大きな穴が空いていた。
ナオクルは気配を探った場所、
騒がしい声がする部屋の前に行き
もう一度、入り口を作ろうと魔力を込めた。
中から醜くたるんだ肉の塊が出てきた。
なんだコイツ?
下の方には何もつけておらず、
だらしないモノをぶら下さげたモノが
驚いていた。
コレは何をしていた?
自分中から幾久ぶりに感じる禍々しいモノが
出てきた気がした。
「…ひぃ。」
睨んだだけで、ビビる小物。
こんなやつが、私の大切なカズミを
さらい、私の愛しいカズミをその
濁りきった目に映し、その醜いモノで……。
もう一つの大きな塊は、何かを叫んでいるが
どうでもよかった。
うるさい、耳障りな音だ。
「化け物~、く、くるな?!」
「来ないでくれ!!金ならいくらでもやる!!」
「助けてくれ~!!」
黒い覆面をした者は、グッタリしている。
身体中には、汚いヨゴレがこびりついていた。
血の色に混じり、白いヨゴレ。
肉の塊が何をしたのかは、一目瞭然だった。
私の愛しいカズミは……。
カズミの姿を見た瞬間、一気に我を忘れてしまった。
私のカズミに……何をした!!
肉の塊を吹き飛ばし、壁が吹き飛ぶほど
打ち付けていた。
楽には死なせない!!
だが、殺してやる!!
すでに意識はないだろうが、怒りの
おさまらない私は、小分けにした
魔力を何度も、肉の塊の醜い下腹部に
ぶつけていた。何度も何度も……執拗に。
「私のカズミに、ナニをした!!」
「んグァ…あガァ……。」
魔力を当てられた醜い身体は、
当たるたびに汚い声と重い身体を
ビクビク揺らしていた。
もう一方の塊も、すでに失禁をし
気を失っていた。
必要ない物は消してやる。
ヒュン、ヒュン、ヒュン……。
無数の攻撃魔法を繰り出し、2つの
肉の塊は手や足、そして下腹部に
付いてるべきものがなくなっていた。
息はあるから、まだ殺してはいない。
私の大切なカズミに、汚い物で
触った礼はしてやる。
楽にはさせない。
熱い、苦しい。
身体の中から何かが煮えたぎっている。
私のカズミなのに守れなかった。
私のカズミなのに汚い物が触れた。
私の……。
「あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁ……!!」
気が狂いそうだ……。
私はもう……気が狂っているのか?
「ナ、ナオクル…さん?」
※ご注意下さいませ。
*ナオクル・チロメドゥル総帥目線
「………。」
ソリトル領主家から少し離れた地に湖がある。
通称、母なる湖。
最初で最後の……地。
チャベツ神が作り出した1度目の世界。
失敗した世界にもあった湖だ。
チャべつ神が、この湖を基盤に生命を
生み出し、色々作り出した大切な場所。
リストン国にありながらもどこの領にも
属さない神の休憩場。
ナオクルは転移した。
カズミ、どこだ。
母なる湖の水面はキラキラしていた。
「私のカズミはどこにいる?」
誰もいない湖に呟いた。
目を閉じ気配を探った。
私の頬に何かが触れた気がした。
{…あの子嫌がってるよ。}
{…泣いてるよ。}
{…ボロボロ。}
{…やなヤツ、やなヤツが…。}
「……。」
なんだ?
ふわふわと透き通っては消え、
消えてはまた現れながら
踊るように様々な色、形のモノたちが
会話していた。
{姫様は眠ってる。}
{…姫様に願ってるのに。}
{…力、ボロボロ、助からないの?}
{やなヤツ、やなやつ!}
「妖精と精霊か?」
{{{〔……。〕}}}
皆、バラバラな姿に大きさも様々で
その殆どが半透明だった。
精霊は、主に草木や水辺などに宿っている
存在であり、死者の魂だったという説もある
未知なる存在。時として崇拝対象となり、
1部の地域では精霊信仰が流行っている。
妖精の多くは、自然発生的に現れた
存在であると言われている。
私は思わず声をかけてしまうと、一気に
数が減ってしまった。
「すまない。危害は加えない。教えてくれ。」
{……?}
{泣いてる子、助けれるの?}
{ボロボロだよ。}
{やなヤツ、やっつけれる?}
「あぁ。悪いヤツは許さん。やっつけると
約束しよう。」
{……あっち。}
{…泣いてる子、あっち。}
{…ボロボロあっち。}
{…やなヤツ、あれ。}
4人の半透明の小さな者たちは、古びた
小屋の方向を教えてくれた。
「ありがとう。助けてくる。」
私のカズミ。
古びた小屋を見た。
「……こんな場所に、私のカズミが…。」
身体の中の魔力がどこともなく
湧いて暴れまわっていた。
そんな私を怖がった精霊や妖精たちは、
私に一瞬触れた気がしたが、
すぐに離れていった。
フッと軽くなった気がしたが、
何だったんだろうか?
精霊や妖精たちは、古びた小屋の周りの
瑞々しく生えている木の影に
隠れるように、こちらを見ていた。
「今、助ける。」
人の気配を探る。小屋の奥に…4人。
コソコソするのは性に合わん、面倒だ。
シュ~バァァーン。
小屋の扉どころか、入り口だった所は
丸い大きな穴が空いていた。
ナオクルは気配を探った場所、
騒がしい声がする部屋の前に行き
もう一度、入り口を作ろうと魔力を込めた。
中から醜くたるんだ肉の塊が出てきた。
なんだコイツ?
下の方には何もつけておらず、
だらしないモノをぶら下さげたモノが
驚いていた。
コレは何をしていた?
自分中から幾久ぶりに感じる禍々しいモノが
出てきた気がした。
「…ひぃ。」
睨んだだけで、ビビる小物。
こんなやつが、私の大切なカズミを
さらい、私の愛しいカズミをその
濁りきった目に映し、その醜いモノで……。
もう一つの大きな塊は、何かを叫んでいるが
どうでもよかった。
うるさい、耳障りな音だ。
「化け物~、く、くるな?!」
「来ないでくれ!!金ならいくらでもやる!!」
「助けてくれ~!!」
黒い覆面をした者は、グッタリしている。
身体中には、汚いヨゴレがこびりついていた。
血の色に混じり、白いヨゴレ。
肉の塊が何をしたのかは、一目瞭然だった。
私の愛しいカズミは……。
カズミの姿を見た瞬間、一気に我を忘れてしまった。
私のカズミに……何をした!!
肉の塊を吹き飛ばし、壁が吹き飛ぶほど
打ち付けていた。
楽には死なせない!!
だが、殺してやる!!
すでに意識はないだろうが、怒りの
おさまらない私は、小分けにした
魔力を何度も、肉の塊の醜い下腹部に
ぶつけていた。何度も何度も……執拗に。
「私のカズミに、ナニをした!!」
「んグァ…あガァ……。」
魔力を当てられた醜い身体は、
当たるたびに汚い声と重い身体を
ビクビク揺らしていた。
もう一方の塊も、すでに失禁をし
気を失っていた。
必要ない物は消してやる。
ヒュン、ヒュン、ヒュン……。
無数の攻撃魔法を繰り出し、2つの
肉の塊は手や足、そして下腹部に
付いてるべきものがなくなっていた。
息はあるから、まだ殺してはいない。
私の大切なカズミに、汚い物で
触った礼はしてやる。
楽にはさせない。
熱い、苦しい。
身体の中から何かが煮えたぎっている。
私のカズミなのに守れなかった。
私のカズミなのに汚い物が触れた。
私の……。
「あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁ……!!」
気が狂いそうだ……。
私はもう……気が狂っているのか?
「ナ、ナオクル…さん?」
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