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4、欲望のあと
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気づくと2晩過ごし夜が明けていた。
治療行為の割には2人の触れ合いが長すぎた。
魔力が枯渇気味の私と、体力の限界を
きたし意識を飛ばしている彼女。
町の人たちに悪徳の奴隷商人にさらわれた者たちの
衣服を頼んでおり、押収品である衣服の
洗濯なども頼んでいた。
目覚めれば彼女にも押収品の中に
自分の物がないか見てもらおう。
とりあえずまた、欲望に汚れた毛布と
きれいな布で彼女を拭き少し大きめだが
シンプルなワンピースを着せ、あらたな
毛布に包んだのだった。
「彼女の事何かわかったのかな?」
「名前はユリ、成人済だそうだ。」
「えっ?!未成年じゃないのか?」
だから盛っていたのか?
彼女は番(つがい)なのか?
第二騎士団の団長、くまの獣人族である
ボンボーノは根掘り葉掘り聞いてこようとした。
「私は人族だから番(つがい)という感覚は
ないが、彼女を手放したくないのは
確かだ、だが年齢差が……。」
「なあーに!!番(つがい)なら年齢差は
関係ない。獣人族の、中には年齢差は
当たり前だし30以上離れている者もいる。」
「さ、30?!それは、犯罪ではないのか?」
「なあーに、人族でも貴族の中には
10や20離れた年齢差もあるじゃないか。
こちらは政略結婚とかだったか?」
獣人族は政略結婚はほとんどなく、
番(つがい)という一目惚れのような
状態になるそうだ。
未成年の場合、成人になるまでは
婚約期間とし成人するとお試しの交わりをし
相性が良ければ結婚するそうだ。
複数婚は当たり前で強い者ほどもて
オスメス関係なく交わるそうだ。
人族と獣人族の混血や番(つがい)は
あるそうだが、人族には番(つがい)の
感覚はないのでたびたび問題になる事もある。
番(つがい)となると縛り付けがきびしく
他の者と話すだけでも、ヤキモチどころか
執拗に相手を追い詰め、家に軟禁状態に
してしまうそうだ。
人種が異なる結婚は、トラブルになりやすいのだった。
今回さらわれた未成年たち、ユリを除いた
15人のうち幼い5人は故郷へ戻るのを望み
2人の獣人族は親が殺された事により
戻る場所がないのと、他の8人は
故郷の村は貧しく親が子どもをどうするか
相談していたところもあり、
騎士団とともに王都行きを希望した。
王都の国営の孤児院に行く事になった。
起き上がり自分で歩ける体力が回復次第
故郷に向かう事になり、さらわれた未成年者
全員幌付き馬車に分乗し王都に
向かう事となった。
~10ヶ月後~
「ヴヴヴヴヴヴう~!!」
低い唸り声を上げる愛しい人がいた。
今にも折れそうな細腕からは信じられない位の
力強さが発揮されていた。
ユリは私の手の骨が砕けそうなくらい
力いっぱい握りしめてきたのだった。
いや、もしかしたら手の骨が何本か
折れたかもしれない。
取り急ぎ身体強化をしたが、間に合わなかった。
自分の手を保護しながら、
気休めにしかならないが、もう片方の手で
ユリの腰や背中をなでていた。
「はあ、はああ……ああぁぁぁ!!」
周りには女性の医務官がおり、
ユリが望んだ斬新(ざんしん)な出産のやり方。
この世界では初めてかもしれない。
本来なら男性は立ち入り禁止となるのだが
夫の立ち会い出産という場面にいる。
もちろん私とユリの子だ。
あの日ユリと出会い、首輪のせいで
催淫状態だったユリに治療行為?を
しながら告白をした。
すると彼女は私を受け入れてくれた。
かっこいいとか素敵だとか、
言われ慣れない言葉を幻聴かと思ったが
正気に戻ったあとも、その言葉を
何度か言ってくれたうえ、私のそばにいてくれた。
年齢は16歳という事に、私もだが
なぜかユリ自身も驚いていた
騎士団の寮近くに小さいながらも
ユリとこれから増える家族との城を構えた。
ユリ付きの専属侍女や使用人に戸惑いを
見せていたが、出会いからふた月あたりから
悪阻(つわり)が襲い細い身体がさらに
痩せてしまった。
侯爵邸にしばらく住んでいたが、使用人の
多さからの気疲れと悪阻にベッドの住人化と
なってしまったが、侯爵邸よりはるかに
小さな城だが、彼女は大きすぎると言いながらも
庭や部屋を気に入ってくれたのだった。
狭すぎると思ったが、騎士団の寮や
平民の一軒家からすると広いのかもしれない。
家は石やレンガが主材料で、無骨な要塞の様な
外観だが安全性は王城並みに魔法がけされていた。
ユリの痛みの合間に水分や、軽い食事を
とる姿に女性の強さを感じながら、自分は
食事をとるのも忘れ数刻をかけたユリとの
子どもの出産を目のあたりにした。
「ふぇぇぇ…ふぇぇぇ。」
小さすぎないか?!
い、色がむ…むらさき?いや、青ざめてないか?
声が、小さくないか?
孤児院の赤子は、すごい勢いで泣いていたが
この子は大丈夫なのか?
「おめでとうございます。元気な女の子です。」
「ロナウド?!」
使用人や女性の医務官たちは、一斉に
頭を下げて祝いの言葉を口にしていた。
だが、あまりの小ささと身体の色が気になり
それどころではなかった。
「ユ、ユリと子、我が子に癒し魔法を…
い、色が…身体の色が……!!」
「落ち着いて下さいませ。赤子は、生まれた
ばかりで一生懸命、呼吸をしています。
肌の色は、数刻もすれば赤子らしい色に
なります。ご心配はいりません。」
厳選した乳母と医務官に言われたが
ユリと、小さな我が子を穴が開くほど
見つめていた。
「ロナウドさ(ま)…大丈夫です。痛みもほぼ
なくなりましたし、無事産まれて良かったです。」
ユリの汗ばみながらも、目に涙を浮かべ
小さな赤子を抱っこしていた。
魔物や人を切った事が何度もあるロナウドだったが、
愛しいユリから産まれた我が子の
長いへその緒に驚いてしまった。
へその緒の処理をした医務官らは、
手慣れた様子で我が子を産湯できれいにし
手早く拭きあげたり、ユリへのこまめな
ケアにも夫である私は、不要じゃないのかと
心配になるほど手持ち無沙汰になってしまった。
「髪がない……。」
「ロ、ロナウド…この子女の子なんだし
そ、そのうち生えます。私がいた世界…
国にも、生まれた時ふさふさの子もいましたが
全く生えてない子もいましたから。」
「そうなのか?髪ははえてくるんだな?」
「は、生えます。生えてきます。」
ユリはなぜか力説していた。
「ユリのように美しい黒髪がいいな。」
「私は、ロナウドのように凛々しくて
かっこいい方がいいわ。」
「ユ…ユリ…この子は女の子だから、私に
似てしまったら、可哀想だ。」
「ロナウド?可哀想じゃないわ。女の子は
男親に似ると幸せになると聞いた事があるわ。」
「そ、そうなのか?!」
この世界の事ではないかもしれないけどね、と
ユリは心の中で思った。
出会ってから、悪阻(つわり)が落ち着いたころ、
自分が異世界から来たかもしれない事、
年齢は30歳である事、だがこの世界で
鏡をみると若返っていた事など、元の
世界の事を色々話したのだった。
ユリの見た目は未成年者にしか見えず
ロナウドとの身長差も30cm以上あったのだった。
38歳とユリの中身が30歳でも、外見は
よくて14歳、身長的には10歳児だった。
ロナウドの隠し子にも見えるユリは
騎士団内ではロナウドが幼女趣味だとか
色々揶揄(からか)われていた。
中身は成人しているが未(いま)だに
信じて貰えず、異国の"少女"とか"幼女"、
呪いで子どもの姿だとか言われてしまった。
それでもロナウドとユリ、そして命が宿り
女の子となった子どもは幸せになった。
のちに、犯罪者組織はとある子爵家が
背後におり不当な奴隷売買、その他の
罪状が明るみになり子爵家の一族と
犯罪者組織はこの世から消え去った。
成人しているさらわれた者たちや
未成年者たちの中には、亡くなった者も
数多くいたが、取り潰した子爵家の
不当な利益などから補償され、恵まれない
子どもたちの為に使われたのだった。
囚われていた幼い子たちや獣人族も
国営の孤児院に入り、騎士団も出入りしたからか
子どもたちに憧れの職業。人気の就職先に
なっていったのだった。
おしまい
治療行為の割には2人の触れ合いが長すぎた。
魔力が枯渇気味の私と、体力の限界を
きたし意識を飛ばしている彼女。
町の人たちに悪徳の奴隷商人にさらわれた者たちの
衣服を頼んでおり、押収品である衣服の
洗濯なども頼んでいた。
目覚めれば彼女にも押収品の中に
自分の物がないか見てもらおう。
とりあえずまた、欲望に汚れた毛布と
きれいな布で彼女を拭き少し大きめだが
シンプルなワンピースを着せ、あらたな
毛布に包んだのだった。
「彼女の事何かわかったのかな?」
「名前はユリ、成人済だそうだ。」
「えっ?!未成年じゃないのか?」
だから盛っていたのか?
彼女は番(つがい)なのか?
第二騎士団の団長、くまの獣人族である
ボンボーノは根掘り葉掘り聞いてこようとした。
「私は人族だから番(つがい)という感覚は
ないが、彼女を手放したくないのは
確かだ、だが年齢差が……。」
「なあーに!!番(つがい)なら年齢差は
関係ない。獣人族の、中には年齢差は
当たり前だし30以上離れている者もいる。」
「さ、30?!それは、犯罪ではないのか?」
「なあーに、人族でも貴族の中には
10や20離れた年齢差もあるじゃないか。
こちらは政略結婚とかだったか?」
獣人族は政略結婚はほとんどなく、
番(つがい)という一目惚れのような
状態になるそうだ。
未成年の場合、成人になるまでは
婚約期間とし成人するとお試しの交わりをし
相性が良ければ結婚するそうだ。
複数婚は当たり前で強い者ほどもて
オスメス関係なく交わるそうだ。
人族と獣人族の混血や番(つがい)は
あるそうだが、人族には番(つがい)の
感覚はないのでたびたび問題になる事もある。
番(つがい)となると縛り付けがきびしく
他の者と話すだけでも、ヤキモチどころか
執拗に相手を追い詰め、家に軟禁状態に
してしまうそうだ。
人種が異なる結婚は、トラブルになりやすいのだった。
今回さらわれた未成年たち、ユリを除いた
15人のうち幼い5人は故郷へ戻るのを望み
2人の獣人族は親が殺された事により
戻る場所がないのと、他の8人は
故郷の村は貧しく親が子どもをどうするか
相談していたところもあり、
騎士団とともに王都行きを希望した。
王都の国営の孤児院に行く事になった。
起き上がり自分で歩ける体力が回復次第
故郷に向かう事になり、さらわれた未成年者
全員幌付き馬車に分乗し王都に
向かう事となった。
~10ヶ月後~
「ヴヴヴヴヴヴう~!!」
低い唸り声を上げる愛しい人がいた。
今にも折れそうな細腕からは信じられない位の
力強さが発揮されていた。
ユリは私の手の骨が砕けそうなくらい
力いっぱい握りしめてきたのだった。
いや、もしかしたら手の骨が何本か
折れたかもしれない。
取り急ぎ身体強化をしたが、間に合わなかった。
自分の手を保護しながら、
気休めにしかならないが、もう片方の手で
ユリの腰や背中をなでていた。
「はあ、はああ……ああぁぁぁ!!」
周りには女性の医務官がおり、
ユリが望んだ斬新(ざんしん)な出産のやり方。
この世界では初めてかもしれない。
本来なら男性は立ち入り禁止となるのだが
夫の立ち会い出産という場面にいる。
もちろん私とユリの子だ。
あの日ユリと出会い、首輪のせいで
催淫状態だったユリに治療行為?を
しながら告白をした。
すると彼女は私を受け入れてくれた。
かっこいいとか素敵だとか、
言われ慣れない言葉を幻聴かと思ったが
正気に戻ったあとも、その言葉を
何度か言ってくれたうえ、私のそばにいてくれた。
年齢は16歳という事に、私もだが
なぜかユリ自身も驚いていた
騎士団の寮近くに小さいながらも
ユリとこれから増える家族との城を構えた。
ユリ付きの専属侍女や使用人に戸惑いを
見せていたが、出会いからふた月あたりから
悪阻(つわり)が襲い細い身体がさらに
痩せてしまった。
侯爵邸にしばらく住んでいたが、使用人の
多さからの気疲れと悪阻にベッドの住人化と
なってしまったが、侯爵邸よりはるかに
小さな城だが、彼女は大きすぎると言いながらも
庭や部屋を気に入ってくれたのだった。
狭すぎると思ったが、騎士団の寮や
平民の一軒家からすると広いのかもしれない。
家は石やレンガが主材料で、無骨な要塞の様な
外観だが安全性は王城並みに魔法がけされていた。
ユリの痛みの合間に水分や、軽い食事を
とる姿に女性の強さを感じながら、自分は
食事をとるのも忘れ数刻をかけたユリとの
子どもの出産を目のあたりにした。
「ふぇぇぇ…ふぇぇぇ。」
小さすぎないか?!
い、色がむ…むらさき?いや、青ざめてないか?
声が、小さくないか?
孤児院の赤子は、すごい勢いで泣いていたが
この子は大丈夫なのか?
「おめでとうございます。元気な女の子です。」
「ロナウド?!」
使用人や女性の医務官たちは、一斉に
頭を下げて祝いの言葉を口にしていた。
だが、あまりの小ささと身体の色が気になり
それどころではなかった。
「ユ、ユリと子、我が子に癒し魔法を…
い、色が…身体の色が……!!」
「落ち着いて下さいませ。赤子は、生まれた
ばかりで一生懸命、呼吸をしています。
肌の色は、数刻もすれば赤子らしい色に
なります。ご心配はいりません。」
厳選した乳母と医務官に言われたが
ユリと、小さな我が子を穴が開くほど
見つめていた。
「ロナウドさ(ま)…大丈夫です。痛みもほぼ
なくなりましたし、無事産まれて良かったです。」
ユリの汗ばみながらも、目に涙を浮かべ
小さな赤子を抱っこしていた。
魔物や人を切った事が何度もあるロナウドだったが、
愛しいユリから産まれた我が子の
長いへその緒に驚いてしまった。
へその緒の処理をした医務官らは、
手慣れた様子で我が子を産湯できれいにし
手早く拭きあげたり、ユリへのこまめな
ケアにも夫である私は、不要じゃないのかと
心配になるほど手持ち無沙汰になってしまった。
「髪がない……。」
「ロ、ロナウド…この子女の子なんだし
そ、そのうち生えます。私がいた世界…
国にも、生まれた時ふさふさの子もいましたが
全く生えてない子もいましたから。」
「そうなのか?髪ははえてくるんだな?」
「は、生えます。生えてきます。」
ユリはなぜか力説していた。
「ユリのように美しい黒髪がいいな。」
「私は、ロナウドのように凛々しくて
かっこいい方がいいわ。」
「ユ…ユリ…この子は女の子だから、私に
似てしまったら、可哀想だ。」
「ロナウド?可哀想じゃないわ。女の子は
男親に似ると幸せになると聞いた事があるわ。」
「そ、そうなのか?!」
この世界の事ではないかもしれないけどね、と
ユリは心の中で思った。
出会ってから、悪阻(つわり)が落ち着いたころ、
自分が異世界から来たかもしれない事、
年齢は30歳である事、だがこの世界で
鏡をみると若返っていた事など、元の
世界の事を色々話したのだった。
ユリの見た目は未成年者にしか見えず
ロナウドとの身長差も30cm以上あったのだった。
38歳とユリの中身が30歳でも、外見は
よくて14歳、身長的には10歳児だった。
ロナウドの隠し子にも見えるユリは
騎士団内ではロナウドが幼女趣味だとか
色々揶揄(からか)われていた。
中身は成人しているが未(いま)だに
信じて貰えず、異国の"少女"とか"幼女"、
呪いで子どもの姿だとか言われてしまった。
それでもロナウドとユリ、そして命が宿り
女の子となった子どもは幸せになった。
のちに、犯罪者組織はとある子爵家が
背後におり不当な奴隷売買、その他の
罪状が明るみになり子爵家の一族と
犯罪者組織はこの世から消え去った。
成人しているさらわれた者たちや
未成年者たちの中には、亡くなった者も
数多くいたが、取り潰した子爵家の
不当な利益などから補償され、恵まれない
子どもたちの為に使われたのだった。
囚われていた幼い子たちや獣人族も
国営の孤児院に入り、騎士団も出入りしたからか
子どもたちに憧れの職業。人気の就職先に
なっていったのだった。
おしまい
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