キャンバスメモリアル

Daddy

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出会い

第25話 謝罪

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――3人はブル、アガットと向かい合い話をしていた。
旅をしていること、リンネルに言われズックを助けたこと
リンネルが攫われ助けに来たことを簡単に伝えた。
アガットが3人をじっと見つめながら、口を開いた。

「――なるほど、話を聞く限りあなた方に落ち度はありませんね。まぁ、暴力行為に至ったことも今回は不問としましょう。あの現場を見れば、子どもを守ってることはわかりましたしね。」
「――ふぅ、よかった。ところで、騎士団が何故ここに来たんですか?」
「――この街の実態を伝えられたのです。伝えたのはズックさん…貴方ですね。」
「……」
「そーなのか?ズック!」

ズックは答えず、シキとアカは驚いた。

「カラスロからキャンバスを買い取った人から、不良品を押し付けられたと報告がありました。思い出のキャンバスなのに色を流し込んでも、色が動かず意味不明な文章になっている…と。思い出のキャンバスの特性を利用し、作る過程で文字が浮かぶように細工したのでしょう。」

シキはズックの言葉を思い出した。

「――そうか。天然素材と人口素材を組み合わせ、色が文字になるようにしてたんだな。」
「……」

ズックは何も言わなかった。

「――まぁ、キャンバスの件は誰か作ったか定かではないですし、カラスロの財産から返金という形で終えるつもりです。さて、ブル。私としては彼らは悪い方には見えません。貴方の意見を聞かせてください。」
「…シキは馬鹿だし、無茶苦茶な奴ですが、曲がったことはしません。そのシキと一緒に動いていたお2人も曲がったことはしないでしょう。彼らは彼らの旅に戻っていいと思います。」
「…わかりました。では、私は自警団の方に向かいます。この場はブルに任せます。では、シキさん、アカさん、ズックさん、お話ありがとうございました。」

アガットは頭を下げ、部屋から出て行った。シキたちもアガットに頭を下げ見送った。

「…ありがとうな。ブル。」
「別に、仕事しただけだ。」
「何を照れてんだよ!」
「照れてねーよ!本当に馬鹿だな。あんまり無茶するなよ?」
「わかってるよ。…ところでイロはどうだ?」
「…まだ、目覚めない。やっぱり理由がわからないみたいだ。けど、不思議と健康で夢でも見てるのか、表情にも変化があるらしい。ま、とりあえずは大丈夫だ。」
「そうか…。イロのこと、よろしくな。」
「…あぁ。アカさん、ズックさん、こいつの事よろしくお願いします。」
「やめろよ!お前は親か!」
「わかりましたー!任せてね、ブル君!」
「うるせー!アカ!」
「じゃあ、俺も行くよ。またな。」
「おう!頑張れよ!」

ブルも部屋から出て行った。
3人は顔を見合わせ、リンネルの待つ病院へと向かった――

3人が着くと、元気なリンネルがいた。

「あ、シキ!ありがとう!」
「リンネル!無事でよかった。」
「あの時は怖くて、痛くて、辛かったけどもう大丈夫!怪我もそんなにひどくないし、このまま帰っていいってさ!」
「そうか、よかったな!」
「……すまなかった。」

ズックが口を開いた。

「……すまなかった、リンネル。」
「ズック…何がだよ!ズックにまとわりついてたからだろ?ズックは悪くないだろ。」
「……すまなかった。俺は、お前を守れなかった。」

ズックは頭を下げ、震えている。
ズックの姿を見ながら、リンネルは笑顔で言った。

「わかったよ。じゃあ、キャンバス作り教えろよな!」
「……勿論だ。」

リンネルは嬉しそうな笑顔で、病院を後にした。

「よかったね。ズックさん!」
「…殴って悪かったな。」
「……お前らも、すまなかった。」
「じゃあ、今からズックさんの家で祝勝会していい?」
「おい、アカ!」
「……勿論だ。」

ズックは顔を上げた。少し微笑んでいるような顔だった。
3人はズックの家へと向かって行った――
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