1 / 1
とある日のこと
しおりを挟む
草木も眠り、しんと静まり返っている時間。ザッザッと何かを追いかけるように走る男たちがいた。
「おい、いたか。」
「いや、こっちにはいない。」
「くそっ、今日こそは捕まえられると思ったのに!」
四、五人の身なりのよい男たちが躍起になって探しているのは、とある盗人だ。しかし、真夜中の森の中は暗すぎて明かりがあっても、よく見えない。
「だめだ、今日はもう諦めよう。」
そうすごすごと引き返す連中を木の上から見つめる男が一人。
「騎士団の連中に捕まってたまるかよ。」
盗人アノニマスは呟く。
「それって、俺になら捕まってもいいってこと?」
どこに隠れていたのか、下に男がいた。冷たい視線で男を見る。
「違う。大体お前に捕まったらもっとタチが悪い。」
嫌悪を丸出しにして言ったはずだが、男は嬉しそうに笑う。
「俺に捕まったら、アニーはもう追われることもないよ。」
「そりゃそうだろうよ、王子様。」
「アセインって呼んでよ。」
呼べるわけがない。盗人がどうして王子様の名前を呼べるんだ。まったく。というか、僕のことをあだ名で呼ぶのをやめて欲しい。むっとした顔で下を見ていたら、急にぐらっとバランスを崩した。
あっと思ったときにはもう遅く、木から落ちていた。咄嗟に目を瞑り、痛みに耐えようとした。
だが、一向に痛みがこない。そろりと目を開けると、王子の不気味なくらい綺麗な笑顔が見えた。
そこで意識が途切れた。
気が付くと、一番想像したくなかった場所にいた。ベッドの上。しかも手をベッドにつながれていた。最悪すぎる。
どうにか逃げれないかと、手を動かすが、ガチャガチャと金属音が虚しく響くだけ。ため息をつくと、扉から会いたくない人物が現れた。
「ため息をつくと、幸せが逃げてしまうらしいよ。」
この状況でよく言う。
「あんたのせいだから、ため息のせいじゃない。」
王子はにこりと微笑んだ。本当に最悪だ。
ずっと王子が僕のことを追いかけていたのは身をもって知っている。だが、こんな暴挙に出るとは思わなかった。
いつもなら、あの後逃がしてくれていた。どうやら王子への警戒心が薄くなった隙を突かれてしまったらしい。
「やられた。いつもの優しい王子様はどこへいったんだ。」
「逃がしていた甲斐があったよ。」
「・・・風魔法なんていつ覚えたんだ。」
バランスを崩して木から落ちるなんてほぼありえない。明らかに一瞬強い風が吹き、バランスを崩したのだ。魔法しか考えられない。
王子はふふっと笑うだけで、答えなかった。そして、ベッドに縛り付けられている僕の方へ近づいてきた。
「綺麗だね。」
ベッドに腰をかけ、僕の体をするりと撫でた。ぞわりとした感覚が走る。
「やっ・・・」
王子を見ると、熱を帯びた瞳にゾクリとした。
「知っているか?アニーの体を暴きたいって奴は案外多い。騎士団の連中だって例外じゃないんだ。アニーを捕まえて、牢に入れる前に犯してやろうっていう奴がいるんだ。」
「なにそれ・・・。」
呆然とする僕を見て、王子は妖艶に笑った。
「アニーが童貞を刺激するのがいけないんだよ?」
「は?え、なに・・・僕なにもしてなっ・・・んんっ」
シャツを捲られて、乳首をくりくりといじりながら、急にキスをされた。
抵抗しようと、手を動かすも、ただ金属音がするだけ。足で蹴り飛ばそうとしたが、手で足を押さえつけられた。
おしおきとばかりに口内に舌が入り込んでくる。
激しく口を犯されて、涙が溢れる。僕がヘロヘロになって抵抗しなくなったら、ようやく解放された。
「ねぇアニー、アニーの体が敏感なのってどうしてなんだろうね。」
そう言いながら、僕の胸を撫でる。ぷっくりと膨らんだ蕾をやさしく撫でたかと思えば、ぎゅっとつまんだり、指で弾いた。その度に僕の体はビクビクと反応する。
「っは、んっなこっと、しって・・・んっあっ、や、めっ」
容赦なく激しく乳首ばかり責められて、イきたいのに、イけない。つらい。もっと感じるところを触ってほしい。
「・・・腰が動いているよ。はしたないね。」
そう言って、乳首を責める手を止めた。もっと刺激がほしかったのに。なんで。
「なんで、」
「俺に何をしてほしいの?」
「えっ・・・」
王子の意図がわかり、本当に最悪だと思った。僕自身が強請るのを待ってる。
手持無沙汰なのか、後ろの蕾を指でなぞられた。少し指も入れられ、ほぐすようないじりかたをされたが、イくほどの刺激は絶対に与えてくれなかった。
僕がイきそうになったら必ず手を止める徹底ぶりだ。
「んーっ、んあっ・・・んんっ」
お尻がトロトロになるほどいじられて、指を抜かれるだけでヒクついてはしたない動きをしているのが自分でもわかり、恥ずかしい。
王子はわざと入口を浅く指を入れ、ヒクついて飲み込もうとする感触を楽しんでいるようだった。抜く際も、わざとゆっくり抜き、僕のお尻が吸い付いて離さないことを見て満足そうに笑っていた。
その度に僕は恥ずかしさから逆に感覚が集中してしまい、感じてしまっていた。
「おねだりは?」
王子は僕に触るのを止めた。
「・・・・・・。」
「アニーから求めてくれたら、俺は幸せで手錠もすべて外して窓を開けて眠ってしまうと思うんだけどな。」
逃がしてくれるっていうのはきっと嘘じゃない。でもだからって、僕から求めるなんてこと・・・。
一瞬王子と目が合った。その視線だけで犯されてしまう。
「あ、あんたのことが欲しいわけじゃないから!ただ逃げたいだけだからな・・・」
「うん、それで?」
王子は目を離さず、にこやかに僕を見る。視線に耐え切れなくて、目をそむけた。
「・・・あんたになら、何されてもいい・・・」
王子から「はぁ・・・」というため息が聞こえた。おねだりとかわかんないし、ダメだったのかと王子を見る。
「そんなこと言われたら、逃がしたくなくなっちゃうな。」
頬を染める王子を見て、不覚にもドキッとしてしまった。あの性悪王子なのに。なんだこれ。
「ちょっと痛かったらごめんね。」
お尻がヒクヒクと王子のモノに吸い付く。ゆっくりと押し進んでくるそれに声を漏らす。
「んーっ!いたっ・・い・・・」
若干泣き声が入ってしまった。
「ごめんね、もう少しだから・・・」
申し訳なさそうな顔で中のモノを押し進められた。不意に体に甘いしびれが通った。
「んあっあっ・・そこっ・・・」
「ああ・・・ここなんだね」
そう呟くと、王子は気持ちいい場所を刺激するように動かし、僕は喘ぎ声が抑えられなくなった。
「あっ・・だっめ・・ぇ・・・・んんあっん」
気が遠くなっていく中で、王子の優しい視線を見た気がする。
目が覚めると、身体は綺麗になっていた。手錠も外れ、窓も開けられていた。王子なんだから、窓を開けたまま寝たらだめだろうに。
そっと額に口づけを残して、盗人は窓から姿を消した。
朝起きると、すでに盗人はいなくなっていた。代わりに置手紙が一つ。
『もう一生あんたに会わないから』
本当に可愛らしくて困ってしまう。ふふっと笑いが漏れてしまった。
「追跡魔法がかかっているのは、わかっている癖に。」
「おい、いたか。」
「いや、こっちにはいない。」
「くそっ、今日こそは捕まえられると思ったのに!」
四、五人の身なりのよい男たちが躍起になって探しているのは、とある盗人だ。しかし、真夜中の森の中は暗すぎて明かりがあっても、よく見えない。
「だめだ、今日はもう諦めよう。」
そうすごすごと引き返す連中を木の上から見つめる男が一人。
「騎士団の連中に捕まってたまるかよ。」
盗人アノニマスは呟く。
「それって、俺になら捕まってもいいってこと?」
どこに隠れていたのか、下に男がいた。冷たい視線で男を見る。
「違う。大体お前に捕まったらもっとタチが悪い。」
嫌悪を丸出しにして言ったはずだが、男は嬉しそうに笑う。
「俺に捕まったら、アニーはもう追われることもないよ。」
「そりゃそうだろうよ、王子様。」
「アセインって呼んでよ。」
呼べるわけがない。盗人がどうして王子様の名前を呼べるんだ。まったく。というか、僕のことをあだ名で呼ぶのをやめて欲しい。むっとした顔で下を見ていたら、急にぐらっとバランスを崩した。
あっと思ったときにはもう遅く、木から落ちていた。咄嗟に目を瞑り、痛みに耐えようとした。
だが、一向に痛みがこない。そろりと目を開けると、王子の不気味なくらい綺麗な笑顔が見えた。
そこで意識が途切れた。
気が付くと、一番想像したくなかった場所にいた。ベッドの上。しかも手をベッドにつながれていた。最悪すぎる。
どうにか逃げれないかと、手を動かすが、ガチャガチャと金属音が虚しく響くだけ。ため息をつくと、扉から会いたくない人物が現れた。
「ため息をつくと、幸せが逃げてしまうらしいよ。」
この状況でよく言う。
「あんたのせいだから、ため息のせいじゃない。」
王子はにこりと微笑んだ。本当に最悪だ。
ずっと王子が僕のことを追いかけていたのは身をもって知っている。だが、こんな暴挙に出るとは思わなかった。
いつもなら、あの後逃がしてくれていた。どうやら王子への警戒心が薄くなった隙を突かれてしまったらしい。
「やられた。いつもの優しい王子様はどこへいったんだ。」
「逃がしていた甲斐があったよ。」
「・・・風魔法なんていつ覚えたんだ。」
バランスを崩して木から落ちるなんてほぼありえない。明らかに一瞬強い風が吹き、バランスを崩したのだ。魔法しか考えられない。
王子はふふっと笑うだけで、答えなかった。そして、ベッドに縛り付けられている僕の方へ近づいてきた。
「綺麗だね。」
ベッドに腰をかけ、僕の体をするりと撫でた。ぞわりとした感覚が走る。
「やっ・・・」
王子を見ると、熱を帯びた瞳にゾクリとした。
「知っているか?アニーの体を暴きたいって奴は案外多い。騎士団の連中だって例外じゃないんだ。アニーを捕まえて、牢に入れる前に犯してやろうっていう奴がいるんだ。」
「なにそれ・・・。」
呆然とする僕を見て、王子は妖艶に笑った。
「アニーが童貞を刺激するのがいけないんだよ?」
「は?え、なに・・・僕なにもしてなっ・・・んんっ」
シャツを捲られて、乳首をくりくりといじりながら、急にキスをされた。
抵抗しようと、手を動かすも、ただ金属音がするだけ。足で蹴り飛ばそうとしたが、手で足を押さえつけられた。
おしおきとばかりに口内に舌が入り込んでくる。
激しく口を犯されて、涙が溢れる。僕がヘロヘロになって抵抗しなくなったら、ようやく解放された。
「ねぇアニー、アニーの体が敏感なのってどうしてなんだろうね。」
そう言いながら、僕の胸を撫でる。ぷっくりと膨らんだ蕾をやさしく撫でたかと思えば、ぎゅっとつまんだり、指で弾いた。その度に僕の体はビクビクと反応する。
「っは、んっなこっと、しって・・・んっあっ、や、めっ」
容赦なく激しく乳首ばかり責められて、イきたいのに、イけない。つらい。もっと感じるところを触ってほしい。
「・・・腰が動いているよ。はしたないね。」
そう言って、乳首を責める手を止めた。もっと刺激がほしかったのに。なんで。
「なんで、」
「俺に何をしてほしいの?」
「えっ・・・」
王子の意図がわかり、本当に最悪だと思った。僕自身が強請るのを待ってる。
手持無沙汰なのか、後ろの蕾を指でなぞられた。少し指も入れられ、ほぐすようないじりかたをされたが、イくほどの刺激は絶対に与えてくれなかった。
僕がイきそうになったら必ず手を止める徹底ぶりだ。
「んーっ、んあっ・・・んんっ」
お尻がトロトロになるほどいじられて、指を抜かれるだけでヒクついてはしたない動きをしているのが自分でもわかり、恥ずかしい。
王子はわざと入口を浅く指を入れ、ヒクついて飲み込もうとする感触を楽しんでいるようだった。抜く際も、わざとゆっくり抜き、僕のお尻が吸い付いて離さないことを見て満足そうに笑っていた。
その度に僕は恥ずかしさから逆に感覚が集中してしまい、感じてしまっていた。
「おねだりは?」
王子は僕に触るのを止めた。
「・・・・・・。」
「アニーから求めてくれたら、俺は幸せで手錠もすべて外して窓を開けて眠ってしまうと思うんだけどな。」
逃がしてくれるっていうのはきっと嘘じゃない。でもだからって、僕から求めるなんてこと・・・。
一瞬王子と目が合った。その視線だけで犯されてしまう。
「あ、あんたのことが欲しいわけじゃないから!ただ逃げたいだけだからな・・・」
「うん、それで?」
王子は目を離さず、にこやかに僕を見る。視線に耐え切れなくて、目をそむけた。
「・・・あんたになら、何されてもいい・・・」
王子から「はぁ・・・」というため息が聞こえた。おねだりとかわかんないし、ダメだったのかと王子を見る。
「そんなこと言われたら、逃がしたくなくなっちゃうな。」
頬を染める王子を見て、不覚にもドキッとしてしまった。あの性悪王子なのに。なんだこれ。
「ちょっと痛かったらごめんね。」
お尻がヒクヒクと王子のモノに吸い付く。ゆっくりと押し進んでくるそれに声を漏らす。
「んーっ!いたっ・・い・・・」
若干泣き声が入ってしまった。
「ごめんね、もう少しだから・・・」
申し訳なさそうな顔で中のモノを押し進められた。不意に体に甘いしびれが通った。
「んあっあっ・・そこっ・・・」
「ああ・・・ここなんだね」
そう呟くと、王子は気持ちいい場所を刺激するように動かし、僕は喘ぎ声が抑えられなくなった。
「あっ・・だっめ・・ぇ・・・・んんあっん」
気が遠くなっていく中で、王子の優しい視線を見た気がする。
目が覚めると、身体は綺麗になっていた。手錠も外れ、窓も開けられていた。王子なんだから、窓を開けたまま寝たらだめだろうに。
そっと額に口づけを残して、盗人は窓から姿を消した。
朝起きると、すでに盗人はいなくなっていた。代わりに置手紙が一つ。
『もう一生あんたに会わないから』
本当に可愛らしくて困ってしまう。ふふっと笑いが漏れてしまった。
「追跡魔法がかかっているのは、わかっている癖に。」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない
すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。
実の親子による禁断の関係です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる