峰打ち攻撃兵の英雄伝

マサ

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Final Season

〜17話€受け継がれる英雄(最終回後編)~

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隊員達…いや、英雄達の戦いから5年・・・
彼らは平和を取り戻した地球で日常を送っていた

ミズナ「ちょっとアマト!こっち来なさい!勉強しましょ!!」

アマト「やだ!ママこわい!!ぼくはこれからパパとトレーニングするんだ!」

ミズナ「もぉ!この子ったらまだ2歳なのに何言ってんの!ミネトからも何か言ってよぉ」

ミネト「俺はこれから走りに出てくる、アマト知ってたか?ペンを持って字を書くことは器用さに、問題を解くことは頭のキレに、どんなことでも無駄なことなんて無いんだぞ?じゃあ行ってくる」

ガチャンとドアを開けて外に出ていくミネトの背中を見ながらその姿を見送るミズナ
そして息子のアマト

アマト「ママ!べんきょう!べんきょうするよぼく!!」

ミズナ(もう…この真っ直ぐなところ、誰に似たんだか…)

平和な家庭の1幕だった
最先端の研究施設にも解析の能力者のミサキを筆頭に職員や隊員達が所属することもあれば、ハルファースに所属し紛争地帯の沈静化に尽力することもあれば…

ハルファースが運営する能力を1から学ぶ学校"ミスティール学園高等学校"の訓練ルームでは…

ユウ「よし、ではこれから能力実習訓練を始めていく。俺はこの授業を担当しているヤガミ・ユウだ、よろしく頼む」

男子生徒「ユウ先生~早く能力使わせてよ~」

ユウ「誰が勝手に話して良いと言ったー!!!」

一方、校舎で授業をしているのは…

ステラ「はぁ~い、今日からこの授業を担当するヨナヅキ・ステラですっ!みんなにはこれけら、いかにこの地球が最悪の危機から守られたのかを教えていくよっ!」

女子生徒「先生彼氏とかいるのー?」

ステラ「誰に向かって話してるの…?」

こんな調子だ…

そして、もう1つの家庭から聞こえてくる声が…

アカネ「こらぁ!アルトー!どこ行くの!」

アルト「へっへーんだ!ママはおせぇんだよー!!」

ドンッ

アルト「うわっ!」

マモル「こらアルト、ママを困らせちゃダメだろ?」

アルト「ぶぅー!パパはいつもママの味方だよなぁ」

マモル「そりゃーね?守っていくって決めたから」

アカネ「マモルくん…」

マモル(まったく…名前が同じだと中身も似るのかな…そっちはどうなんだよ、アルト…)

そう、このアルトはマモルとアカネの息子である
あのアルトの死からマモルは妹であるアカネが心配で、戦い後すぐに施設にいる彼女の元へ駆け寄り、そこから毎日声をかけ続けた…
そしてその生活が今のこの家庭に繋がっている

英雄達はそれぞれの道を歩き続ける…
それぞれ違う環境で生き、変わっていく…
変わらぬものは過去だけ…
その過去を現代に語り継ぎ、自分達はその上に生きていることを自覚しながら未来へと向かっていくのだ…

次なる物語に備えて、彼らはどこかで生き続ける・・・

ミネト達の英雄伝はここで終わる…
次の英雄は思いのほか身近にいるかもしれない…
少しだけここから時を進めて、その"次なる物語"を覗いてみよう

タイトルは・・・

峰打ち攻撃兵の英雄伝
"Survivor Chilldren"

とでもしておこうか…

これは…ある男の目線から見える、次なる物語の始まりの1幕だ…







俺はあの時…確かに見たんだ…

それは俺がまだ幼稚園に通っていた頃の出来事だ…

1人1人が固有の能力を使えるのが当たり前となった世界で、能力を好んで使う者、普通の生活がしたくて使わない者…
悪いことに能力を利用する者、それを防ぐために能力を使う者…
世界にはいろんな能力のあり方が形成されていた…

そんな世界で生まれた俺は昔からヤンチャで、典型的な周りを振り回す性格だった…
そしてその日…俺は親の手を離して道路を渡ろうとしていた…

母「こら!お父さんが居ないからって!」

俺「へっへーんだ!もう俺だって6歳だぜ!?このぐらい1人で渡れるっての!」

幼稚園を卒園する日…それは新しい環境へと旅立つ好奇心と今までの弱かった自分からの変化を促す分岐点…

俺は卒園した自分と早く出会いたくて、周りが見えていなかった…

母「危ない!!」

俺「え?」

滅多に大声を出さない母さんの叫び声で我に返った俺の視界には…
ぶぅー!!!とクラクションを鳴らしながら大きなトラックが迫ってきていた

俺は覚悟した…
自分のヤンチャな性格のせいで楽しみにしていた卒園した自分の姿を見ることはもう無いんだと…

でも…俺の未来はあの時…
あいつの…天人(あまと)の手によって切り開かれたんだ…

タッタッタッと駆け足でトラックが突っ込んでくるであろう俺の元へと走ってきたあいつは…
俺よりも小柄なその体で腰の抜けた俺を無理やり抱えて、道路の向こうへ飛んだ…

この"飛んだ"っていうのは人間が出来る範囲の飛んだではなく、鳥やアニメに出てくる鳥人間のそれだった…

俺はあの時…確かに見たんだ…
天人の背中に輝く…綺麗な…灰色の翼を…

天人は俺を助けた後すぐにどこかへ行ってしまった…
俺は後を追おうとしたが、すっかり腰が抜けてしまった俺の体は言うことを聞いてくれなかった…

後ろから母さんとトラックの運転手さんが声をかけてきているのが聞こえたが、俺の頭の中は天人でいっぱいになっていた…

そして…俺が天人の特徴で翼以外にもう1つだけ覚えていることがあった…

それは俺と同じ"ミスティール幼稚園"の制服を着ていて、胸には卒園式で付ける花飾りをつけていたことだ…
当時の俺は今話さなくても卒園式に行けば会えると思っていた…

しかし、卒園式に天人の姿は無かった…
そもそも俺は2年間で1度も天人の顔も姿も見たことが無いことにようやく気づいた

それでも当時の俺は卒業したらみんなミスティール小学校に上がることを知っていたから、特に気にしていなかった…

そして、俺は小学生になって学校中を探した…
薄々そうなんだろうとは思っていた…
天人の姿はどこにも無かった…

俺は命の恩人にお礼も言えず、助けてもらった記憶もどんどん頭の片隅に消えていっていた…
そして俺は中学を卒業した…

高校に上がっても俺はこのまま楽しく友達と遊び、学校でいろんなことを学び、普通に過ごしていくんだと…そう思っていた…

高校の入学式で…天人を見つけるまでは…
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感想 11

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みんなの感想(11件)

月影 流詩亜(旧 るしあん)

アルファポリスの方はペンネームを変えたのですね。

引き続き読ませて貰いますね。

2023.02.02 マサ

よくご存知で笑笑
いろんな所でミネウチを紹介してて、アルファポリスでみんな見てくれると言ってくれたのでここだけ名前を変えました笑笑

解除
月影 流詩亜(旧 るしあん)

🎍明けましておめでとうございます🎍

今年もよろしくお願いしますね。

寒い季節、お身体を大事にしてくださいね。

2023.01.03 マサ

るしあんさん!
あけましておめでとうございます🙇‍♂️
こちらこそ今年もよろしくお願いします!
ミネウチ2期も終わりに近づき、最終章に入ろうとしています!!
現在書いている最新話も残り数話で最終回を迎えそうなところでとても感慨深い思いをしながら書き進めています!!
この先も読み進めて貰えるように頑張ります💪

解除
月影 流詩亜(旧 るしあん)

  ㊗100話達成、おめでとうございます💐

 急に寒く成ったので御身体を大事にしてくださいね。

2022.10.24 マサ

るしあんさん!いつもありがとうございます🙇‍♂️

体調に気をつけながら、毎週欠かさずミネウチを投稿していくので今後ともよろしくお願いします!!

解除

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