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俺
しおりを挟む『なぁ、マサト。お前何やってんの?』
「ん?お前は、・・・俺か」
目の前には21だった自分が立っている
『そうだ』
「何のようだ?」
自分は俺の頬を叩く
『何やってんだって聞いてんだよ。お前はシズカを助けるんじゃないのか?』
「ああ。当たり前だ。みんなを助ける」
俺は振動で痛みが走る頬を抑える
『それが夢物語って知ってんだろ。何が平穏だ、お前はそれを捨てた癖に』
自分は、両手を広げて不気味な笑みを浮かべる
『お前も気付いているはずだ。お前は昔を楽しむ権利はない。平穏を過ごす権利がない。ただ一人で生きる義務を持ってるっことを』
「・・・」
自分は俺に手を差し伸べる
『なぁ?多くの人を殺して、多くの人を不幸にしたお前がそんな権利があると思うのか?ふざけんな!!!なに、ぬるま湯で過ごしてんだよ。挙げ句の果てには魔獣に対抗しうる王神まで壊してよ。お前が怠惰に生きずに考えて行動して計画を立てていたら防げたんじゃないのか?なにが理不尽が嫌いだ。お前が一番理不尽な癖によ。理不尽なんてそこら中に溢れてるんだから一々反応してんじゃねぇよ。お前に助ける資格はない。そして一丁前に人生を説いててあれは笑った。気持ち悪すぎてな。お前に与えられるのは地獄以外認められない。戻ってこいよ。マサト』
俺はその手を振り払う
「俺は好きにさしてもらう。権利がなかったらその権利を奪うまでだ」
『はぁー出た出た。自分勝手、お前は存在自体が迷惑なんだよ。仲間内でふざけてねぇで、さっさと世界を救う方法をどんな手段でも探し出して解決しろ。そして、死ね』
「お前は、俺に命令するのか?」
『ああ。お前はマサトだからな』
俺と俺は、銃を手に取る
『すぐ暴力。所詮は俺なんだ。諦めろよ。平穏なんて。平穏が訪れたって最後に来るのは退屈。お前が妹を下種に置いて行かせた退屈だ。どんな理由があってもお前は妹を不幸にして、与えられた力を奢って怠惰に訓練もせず仲間を死なせ。挙げ句の果てには全て下種の責任に転換して、殺しに行った。自分を棚に上げて他人を責める。恥ずかしくないのか?』
「黙れよ」
『下種はクズ親父だが1番の下種はテメェだ。マサト。死ねよ』
俺達は引き金を引いて俺達の頭を撃ち抜いた
俺は布団から頭痛と共に起き上がる
「クソ」
その目は深く真紅に光っていた
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