リアルにファンタジーのほうがやってきた! ~謎の異世界からやってきたのは健気で可愛いモフモフでした~

ねこのにくきう

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第2章 Girl meets boy and fantasy

2-10 武神の少女は学校帰りの喫茶店スイーツという道草を食む⑤

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 優の説明を聞いて、会うのがとても不安になってしまいました。会っていきなり消されるようなことはないでしょうけれど。日曜の件、本当にどうしましょう。

「私、月1度のお仕事で、今週の日曜にその司さんのご実家の掃除に行くんですよね。その時に、その司さんとお会いすることになってまして、どうしたらいいんでしょうか?」

 私がそう告げた瞬間、3人がさっと顔を背けました。なんというか3人とも申し合わせたのか!?と言わんばかりに揃ったタイミングでした。さっきまで興味本位で散々聞いておいてその態度はひどくないです!?

「なんか盗み聞きしたみたいで悪いけど、アドバイスさせてもらわあ。舞ちゃん、そんな心配なんてしなくていいぞ。司の坊主は悪いやつじゃない。あいつが良いやつだってことは俺が保証する。そうか、あいつ当主になったってことは、干支神のじいさんは亡くなったのか。惜しい人を亡くしたなぁ。それにしても舞ちゃんの許嫁が司の坊主か、縁ってのはどこでつながってるかわからんもんだな。」

 いつの間にか、横から突然マスターが出てきました。司の坊主って、マスターはお知り合いなのでしょうか?喫茶店のマスターと旧家の当主って、共通点が全く分からないのですけれど、どういった関係なのでしょう?

「マスターは司さんとお知り合いなのですか?どういったご関係なんです?」

「まぁ、昔ちょっとな。生きる術ってやつを少しだけ教えてやっただけよ。いわゆる教師と生徒みたいな関係だな。まぁ教えていた期間は短いけどな。なるほど、そうすると司の坊主は宗司とも義兄弟になるのか。なるほど、なるほど。これは面白い縁だなぁ。干支神のじいさんの仕業なんだろうけど、なかなかよく考えたもんだ。」

「マスター、一人で納得されているみたいですけれど、当事者の私には何が何やらさっぱりなんです。教えてくれはしないのですか?私、もしかしたら日曜日にお会いするかもしれないので、できれば前情報がほしいのですけれど。」

 マスターは一人で納得されているようですけど、私にはさっぱりです。でもマスターが教師で、司さんが生徒の関係ですか、生きる術って何を教えていたんでしょうか。おいしいデザートの作り方とかでしょうか?謎です。

「別に教えてやってもいいんだが、俺の口から聞いたことは舞ちゃんにとって先入観になっちまうだろ?司の坊主は仮にも俺の生徒みたいなもんだからな。どうしても贔屓目で話してしまうと思うんだよな。そうすると、客観的でない偏った情報を与えることになるからな、できればここでは何も聞かないで、本人同士で話をして、お互いにどういった人間かを感じ取ったほうが舞ちゃんにも司の坊主にもいいようなきがするんだ。日曜に司の坊主に会うんだろう?あいつのことは直接本人に聞けばいいさ。司の坊主はいいやつだから、疑問は聞けばちゃんと答えてくれるだろうさ。」

 そう言うと、マスターはカウンターのほうに戻っていきました。うん、マスターのあの話し方からすると悪い人ではなさそうな印象ですね。話しているときのマスターの表情はとても穏やかでしたし、口調も柔らかいものでした。まるで自分の自慢の生徒を紹介しているような、そんな感じでしょうか。マスターにとって好印象な存在であることがひしひしと伝わってきました。まだ少し不安もまだあるけど、それについては気にしないことにしましょう。マスターも疑問は本人に聞けば教えてくれるとおっしゃってますし。

「へぇ、さっきのマスターの話し方からすると、司さんって結構いい物件だったりするんじゃない?舞よかったじゃない。正式に彼氏になったら、私たちにも紹介とかしてよね。」

「舞ちゃん、もし話がうまくいったら教えてね~。今後の楽しみが増えたわ~。」

「むむ、噂はあてにはならないもの。少し反省。情報収集の方法を見直す必要あり。要検討。」

 この3バカは、さっきまで関わりにならないように顔を背けていたのに、マスターが話し始めたら嬉々として参加してきやがりましたね。なんということでしょう。これは少し釘を刺しておかないとだめですね。

「あなたたちは、先ほどまでの態度と、180度、対応が違いすぎませんか?」

 私は笑顔で威圧しながら、3人睨みつけてやりました。

「だってだって、優が変なこと言うからだめなんじゃん。だから、あ、これ、あかんやつや。関わり合いになっちゃダメ。命の危険ありって。」

「それを聞いても相談に乗ってくれたりするのが友達だと思いますけど?私たち友達ですよね?それなのにあなたたちときたら・・・・・・・・・・・・。」

 あーだこーだ、あーだこーだ。


 それからは日常のとりとめのないことを4人でしゃべっていると、いつの間にか数時間経過しており、夕方になったので各自解散ということになりました。もちろん、帰る際にはマスターにお礼を言うのを忘れたりはしません。新作スイーツの感想もしっかりと伝えて喫茶店を後にしました。今日はいい気分転換になりましたね。3人には感謝です。マスターから有力な情報も聞けましたし、やはり喫茶『壁に耳あり、障子に目あり』に行ったのは正解でした。

 さあ、この調子で日曜日を切り抜けてしまいましょう。
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