213 / 278
第6章 時の揺り籠
6-10 無慈悲な現実、過酷な条件
しおりを挟む
司は、以前兎神に問い合わせをした内容の結論を聞きに行っていた。
「すまん、俺の聞き間違いじゃないよな? 念のため、もう一度確認していいか? 澪の件は、本当にいいんだな?」
「ええ、彼女たちに資格がお有りであれば、問題ありません。無論、秘密保持に関する契約は結んでいただきますし、万が一の身命の保証も出来かねないというのが前提で、承諾の書面を残して頂きますが」
兎神は軽く言うが、司にとっては衝撃だった。澪の依頼を検討するとは言ったものの、十中八九、というよりは99%ダメだろうと高を括っていたのだから。まさか兎神が許可するとは思いもしなかった。
「えーと、これはどうするか……舞と宗司さんにも相談しなきゃいけないし、本人たちにもだよな。でも、兎神たちが許可したからって素直に伝えていいものか? うーん」
司は迷っていた。いくら自己責任の契約をすると言っても、万が一、彼女たちの身命に関わった時のことを考えると気が気じゃない。司にとって、澪たちは赤の他人ではなく舞の親友という位置づけなのだから。
「ちょっと考えてから、本人たちには答えることにするよ。本当にどうしよう……」
「はい、それで構いません。例え、司様がどのような決定を下したとしても、我々は司様を全面的に支持致しますので」
考え事をしながら自分の部屋に戻っていく司の頭の中は、どうしようで溢れていた。
次の日、司は武神家を訪れていた。
今日はリリもクーシュも同行していない。真面目な話なので。
「司が、私と舞に用事なんて珍しいな。また厄介ごとか? ははは!」
「宗司兄! ごめんなさい、司さん。悪気があって言ったわけじゃないんですよ?」
「あはは、大丈夫大丈夫。宗司さんがこういう性格だってことは昔から知ってるよ。それに厄介ごとっていうのは間違ってないですから」
昨日、兎神と相談したことを宗司と舞に伝える。澪たちに話す前に、この2人の了解と協力が無ければ、実現が不可能だからだ。しばらく黙って司の話を聞いていたが、
「あ、の、バカ、ど、も、がぁ……」
舞、素が出てる、素が出てる。司の前だから、急いで引っ込めて。それ程の内容だったのか、話を聞いた舞の堪忍袋の緒が切れそうになっている。
「そ、それで、私たちは何を協力すればいいんだ?」
負のオーラを垂れ流す舞に冷や汗をかきつつフォローを入れる宗司。この話題を早く変えないと、妹が致命的な汚点を残しそうなので、兄は戦々恐々としている。
「まず、大前提としてだけど、この話をあの3人にしていいものか、それが問題なんだ。舞、いいか? 舞?」
「ブツブツ……はっ! え? あ、はい。そうですね。私個人の意見としては反対です。が、今後、司さんの味方を得るためには絶好の機会でしょう。あの3人なら気心も知れていますし。でも、話はしますけど、許可するかは別問題ですよ?」
「すまない、そして、ありがとう」
「いえ、殺そうとしたって簡単に死ぬような連中じゃありません。勿論、それ以前に死なないように地獄の訓練(デスマーチ)は確定ですが。私も危険に飛び込むことを黙って容認はできませんからね。一般水準に達しない限りは、ダメです」
内容はわからないが、そこはかとなく危険な匂いがする。生きるも地獄、死んでも地獄的な何か。舞が言う、一般水準が一体どこにあるのか。
「では、私の役目は鬼軍曹だな! 僅かな時間で立派な兵士に育ててやるわ! ふははは! 久しぶりに剛志さんにも声をかけてみるか! これは楽しくなってきたぞ!」
宗司と剛志の、マジカル・マッスル・ブートキャンプ、はっじまっるよ~的な予感がする。司は以前に体験しただけに、その辛さは知っている。が、何も知らない人があれを経験して果たして耐えられるのか?
だが、舞たちのように日夜修練をしているような人間ではない、普通の学生を危険な場所に連れて行くためには、最低限のイロハは仕込む必要がある。司は3人の無事を祈るばかりである。
話を聞いた3人は固まっていた。
「契約の件は了解しました~。当然のことですから問題はありません。問題なのは、その次です~。えーっと、もう一度、聞いていいですか~? 私たちは、何をすればいいんですか~?」
理解が追いついてない3人の中で、澪が代表して聞き直す。2回聞いたところで、条件に変更はないのだが……信じられないのも無理はない。一般人なのだから。
「野戦用のフル装備、重量は20キロくらいだが、それを担いだ状態で20時間以上歩き続ける体力をつけることが、第1段階だ」
「ははは、やっぱり聞き違いじゃなかったよ……」
「私は絶対に無理。頭脳労働派だから肉体労働には向いていない。仮に、やれと言われても断固拒否。第一、20キロって私の体重の半分。物理的にも無理」
現状、陸上の移動は徒歩しか手段がない。つまり、荷物を持った状態で移動できることが最低条件なのだ。あっちには車も電車もないのだから。
「だろう? しかも、これは第1段階だ。ここがクリアできないようでは、普通に生存することですら難しい。残念ながら、君たちでは無謀すぎるということだ。これは君たちが諦めるようにわざと言っているわけではない。司も舞も、この状態で1か月以上を過ごしているからな」
実際1日20時間歩いていたわけではない。が、可能性として十分にあり得るのである。
無慈悲に突き付けられた現実に言葉を失う3人。だが、これが生き残るための最低限の準備なのだ。宗司としても手抜きをするわけにはいかなかった。
「すまん、俺の聞き間違いじゃないよな? 念のため、もう一度確認していいか? 澪の件は、本当にいいんだな?」
「ええ、彼女たちに資格がお有りであれば、問題ありません。無論、秘密保持に関する契約は結んでいただきますし、万が一の身命の保証も出来かねないというのが前提で、承諾の書面を残して頂きますが」
兎神は軽く言うが、司にとっては衝撃だった。澪の依頼を検討するとは言ったものの、十中八九、というよりは99%ダメだろうと高を括っていたのだから。まさか兎神が許可するとは思いもしなかった。
「えーと、これはどうするか……舞と宗司さんにも相談しなきゃいけないし、本人たちにもだよな。でも、兎神たちが許可したからって素直に伝えていいものか? うーん」
司は迷っていた。いくら自己責任の契約をすると言っても、万が一、彼女たちの身命に関わった時のことを考えると気が気じゃない。司にとって、澪たちは赤の他人ではなく舞の親友という位置づけなのだから。
「ちょっと考えてから、本人たちには答えることにするよ。本当にどうしよう……」
「はい、それで構いません。例え、司様がどのような決定を下したとしても、我々は司様を全面的に支持致しますので」
考え事をしながら自分の部屋に戻っていく司の頭の中は、どうしようで溢れていた。
次の日、司は武神家を訪れていた。
今日はリリもクーシュも同行していない。真面目な話なので。
「司が、私と舞に用事なんて珍しいな。また厄介ごとか? ははは!」
「宗司兄! ごめんなさい、司さん。悪気があって言ったわけじゃないんですよ?」
「あはは、大丈夫大丈夫。宗司さんがこういう性格だってことは昔から知ってるよ。それに厄介ごとっていうのは間違ってないですから」
昨日、兎神と相談したことを宗司と舞に伝える。澪たちに話す前に、この2人の了解と協力が無ければ、実現が不可能だからだ。しばらく黙って司の話を聞いていたが、
「あ、の、バカ、ど、も、がぁ……」
舞、素が出てる、素が出てる。司の前だから、急いで引っ込めて。それ程の内容だったのか、話を聞いた舞の堪忍袋の緒が切れそうになっている。
「そ、それで、私たちは何を協力すればいいんだ?」
負のオーラを垂れ流す舞に冷や汗をかきつつフォローを入れる宗司。この話題を早く変えないと、妹が致命的な汚点を残しそうなので、兄は戦々恐々としている。
「まず、大前提としてだけど、この話をあの3人にしていいものか、それが問題なんだ。舞、いいか? 舞?」
「ブツブツ……はっ! え? あ、はい。そうですね。私個人の意見としては反対です。が、今後、司さんの味方を得るためには絶好の機会でしょう。あの3人なら気心も知れていますし。でも、話はしますけど、許可するかは別問題ですよ?」
「すまない、そして、ありがとう」
「いえ、殺そうとしたって簡単に死ぬような連中じゃありません。勿論、それ以前に死なないように地獄の訓練(デスマーチ)は確定ですが。私も危険に飛び込むことを黙って容認はできませんからね。一般水準に達しない限りは、ダメです」
内容はわからないが、そこはかとなく危険な匂いがする。生きるも地獄、死んでも地獄的な何か。舞が言う、一般水準が一体どこにあるのか。
「では、私の役目は鬼軍曹だな! 僅かな時間で立派な兵士に育ててやるわ! ふははは! 久しぶりに剛志さんにも声をかけてみるか! これは楽しくなってきたぞ!」
宗司と剛志の、マジカル・マッスル・ブートキャンプ、はっじまっるよ~的な予感がする。司は以前に体験しただけに、その辛さは知っている。が、何も知らない人があれを経験して果たして耐えられるのか?
だが、舞たちのように日夜修練をしているような人間ではない、普通の学生を危険な場所に連れて行くためには、最低限のイロハは仕込む必要がある。司は3人の無事を祈るばかりである。
話を聞いた3人は固まっていた。
「契約の件は了解しました~。当然のことですから問題はありません。問題なのは、その次です~。えーっと、もう一度、聞いていいですか~? 私たちは、何をすればいいんですか~?」
理解が追いついてない3人の中で、澪が代表して聞き直す。2回聞いたところで、条件に変更はないのだが……信じられないのも無理はない。一般人なのだから。
「野戦用のフル装備、重量は20キロくらいだが、それを担いだ状態で20時間以上歩き続ける体力をつけることが、第1段階だ」
「ははは、やっぱり聞き違いじゃなかったよ……」
「私は絶対に無理。頭脳労働派だから肉体労働には向いていない。仮に、やれと言われても断固拒否。第一、20キロって私の体重の半分。物理的にも無理」
現状、陸上の移動は徒歩しか手段がない。つまり、荷物を持った状態で移動できることが最低条件なのだ。あっちには車も電車もないのだから。
「だろう? しかも、これは第1段階だ。ここがクリアできないようでは、普通に生存することですら難しい。残念ながら、君たちでは無謀すぎるということだ。これは君たちが諦めるようにわざと言っているわけではない。司も舞も、この状態で1か月以上を過ごしているからな」
実際1日20時間歩いていたわけではない。が、可能性として十分にあり得るのである。
無慈悲に突き付けられた現実に言葉を失う3人。だが、これが生き残るための最低限の準備なのだ。宗司としても手抜きをするわけにはいかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる