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◆幕間① 祓い師達の事情◆
幕間・その4 宗徒の裏側
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「では、次は儂か……。天元明智宗の僧にして慈徳院の住職をやっている賢雲だ」
「賢雲和尚、本名は何てんスか?」
「ん? ……柳小路薫だが……」
「おお……。本名、カッコイイ……」
柳小路薫、現在五十三歳……スーツに着替え際立つのはその体格の良さ。まるで格闘家の如き肉体美を服の上からも感じる。年齢と見た目が一致しない気がするのは漲る気力故か……。
「天元明智宗はあやかし祓いの宗派でしたわね。開祖は確か暁海大師……」
「うむ。大師の偉業により仏法祓い師が確立され多くの民が救われたのは我が宗派の誇りよな」
三条の情報網にて既に大方の調べは付いている祓い師達の素性。その中で特に社会的地位が高いのが賢雲と言って良い。
天元明智宗の系譜は全国に広がっている。その中で住職の一人という役割は大きい。
そして、宗派の中でも有名な僧と言えば、やはり【あやかし】を封じて全国を巡った天暁だろう。彼の者は開祖暁海の孫……とされているが定かではない。
「そういや和尚って弟子いないんスか?」
「いるぞ。だが、まだまだ修行が足りんので現場には出せぬよ。【あやかし祓い】出来る者も減ったのでな……儂もしばらくは現役だ」
近年の怪異の減少に伴い祓い師の育成方針も変化してきたという。才ある者、そして祓い師としての道を願う者にのみ専門の修行が施されると賢雲は口にした。
「賢雲さん、ご家族はいるの?」
「ん? うむ。嫁……それと娘夫婦と孫が居る。孫はお前達姉妹の通う景星第二学園の小等部に通っているから縁があったら仲良くしてやってくれんか」
「お孫さんが居るの!?」
九頭竜姉妹はかなり驚いていた。
「う~む……皆、孫が居ると聞くと驚くな……」
「賢雲さん、若々しいからよ……でも、カッコイイお祖父ちゃんでお孫さんも自慢してると思うわ」
宗教関係の祓い師は婚姻が早い。流派の技法を喪失させぬ為には当然ではあるのだが、賢雲は妙に若々しく感じるので『孫』と言われると戸惑う者も多いと思われる。
「では、次はワタシデスネ~。リカルド・グローライズといいマス。アルス・ノヴァ修道会からきまシタ」
「リカルドさんは神職だけでなく保育士も熟していらっしゃるんですよ」
「そうデ~ス。三条サン、教会に寄付を頂きアリガトウゴザイマシタ」
「いいえ。お力になれたなら幸いです」
リカルドは教会に併設された保育園にて保父も行っている。三条の話では可愛い熊さん柄のエプロン姿で子供達にピアノを聞かせていたそうだ。
アルス・ノヴァ修道会は天元明智宗同様の祓い師特化の宗派。三条茉莉奈とは何等かの由縁があるらしい。
「リカルドさんや和尚は術式に関しては制限あるんスか?」
「儂のは御門の様に血で使う術ではない。宗派として行使する力自体は見られても問題はない。だが、寧ろ修得に関しては秘事とされておるな」
「ワタシもデス。カンタンに言えば霊力の会得に関してはヒミツなのデスヨ」
修得した力は他者に見られても真似をされないが、修得する方法を見られる訳にはいかないのが賢雲とリカルドの祓い術とのこと。
「それに、基本は仏具を使う。それ以外は……まぁ、機会があった時にな」
「ワタシも普段は道具デスヨ。え~っとデスネ……ホラ」
リカルドが自分のトランクケースら取り出したのは何と銃だった。
「リ、リカルドさん、日本は銃禁止ですぜ!?」
「良く見ろ、御門……本物じゃない」
「なぬっ?」
榑木に指摘され改めて見ればそれはモデルガンだった……。
「大丈夫デスヨ。コレはプラスチックの玉が出るだけデスし玉も入ってまセン。銃のカタチであれば何でも良いのデス」
「へ~……」
「アトは色々道具デスネ」
トランクケースには聖水、聖書、塩、鉄の杭……他にも所狭しと色々詰め込まれていた。
「リカルドさんのご家族は?」
「愛しき妻が居マス。子供はまだデスネ~」
「因みに奥様は日本人ですよ」
「そうデス。三条サンとも仲良くして頂いてマス」
「ふむ。では、次は三条の令嬢の話だな」
「賢雲和尚、本名は何てんスか?」
「ん? ……柳小路薫だが……」
「おお……。本名、カッコイイ……」
柳小路薫、現在五十三歳……スーツに着替え際立つのはその体格の良さ。まるで格闘家の如き肉体美を服の上からも感じる。年齢と見た目が一致しない気がするのは漲る気力故か……。
「天元明智宗はあやかし祓いの宗派でしたわね。開祖は確か暁海大師……」
「うむ。大師の偉業により仏法祓い師が確立され多くの民が救われたのは我が宗派の誇りよな」
三条の情報網にて既に大方の調べは付いている祓い師達の素性。その中で特に社会的地位が高いのが賢雲と言って良い。
天元明智宗の系譜は全国に広がっている。その中で住職の一人という役割は大きい。
そして、宗派の中でも有名な僧と言えば、やはり【あやかし】を封じて全国を巡った天暁だろう。彼の者は開祖暁海の孫……とされているが定かではない。
「そういや和尚って弟子いないんスか?」
「いるぞ。だが、まだまだ修行が足りんので現場には出せぬよ。【あやかし祓い】出来る者も減ったのでな……儂もしばらくは現役だ」
近年の怪異の減少に伴い祓い師の育成方針も変化してきたという。才ある者、そして祓い師としての道を願う者にのみ専門の修行が施されると賢雲は口にした。
「賢雲さん、ご家族はいるの?」
「ん? うむ。嫁……それと娘夫婦と孫が居る。孫はお前達姉妹の通う景星第二学園の小等部に通っているから縁があったら仲良くしてやってくれんか」
「お孫さんが居るの!?」
九頭竜姉妹はかなり驚いていた。
「う~む……皆、孫が居ると聞くと驚くな……」
「賢雲さん、若々しいからよ……でも、カッコイイお祖父ちゃんでお孫さんも自慢してると思うわ」
宗教関係の祓い師は婚姻が早い。流派の技法を喪失させぬ為には当然ではあるのだが、賢雲は妙に若々しく感じるので『孫』と言われると戸惑う者も多いと思われる。
「では、次はワタシデスネ~。リカルド・グローライズといいマス。アルス・ノヴァ修道会からきまシタ」
「リカルドさんは神職だけでなく保育士も熟していらっしゃるんですよ」
「そうデ~ス。三条サン、教会に寄付を頂きアリガトウゴザイマシタ」
「いいえ。お力になれたなら幸いです」
リカルドは教会に併設された保育園にて保父も行っている。三条の話では可愛い熊さん柄のエプロン姿で子供達にピアノを聞かせていたそうだ。
アルス・ノヴァ修道会は天元明智宗同様の祓い師特化の宗派。三条茉莉奈とは何等かの由縁があるらしい。
「リカルドさんや和尚は術式に関しては制限あるんスか?」
「儂のは御門の様に血で使う術ではない。宗派として行使する力自体は見られても問題はない。だが、寧ろ修得に関しては秘事とされておるな」
「ワタシもデス。カンタンに言えば霊力の会得に関してはヒミツなのデスヨ」
修得した力は他者に見られても真似をされないが、修得する方法を見られる訳にはいかないのが賢雲とリカルドの祓い術とのこと。
「それに、基本は仏具を使う。それ以外は……まぁ、機会があった時にな」
「ワタシも普段は道具デスヨ。え~っとデスネ……ホラ」
リカルドが自分のトランクケースら取り出したのは何と銃だった。
「リ、リカルドさん、日本は銃禁止ですぜ!?」
「良く見ろ、御門……本物じゃない」
「なぬっ?」
榑木に指摘され改めて見ればそれはモデルガンだった……。
「大丈夫デスヨ。コレはプラスチックの玉が出るだけデスし玉も入ってまセン。銃のカタチであれば何でも良いのデス」
「へ~……」
「アトは色々道具デスネ」
トランクケースには聖水、聖書、塩、鉄の杭……他にも所狭しと色々詰め込まれていた。
「リカルドさんのご家族は?」
「愛しき妻が居マス。子供はまだデスネ~」
「因みに奥様は日本人ですよ」
「そうデス。三条サンとも仲良くして頂いてマス」
「ふむ。では、次は三条の令嬢の話だな」
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