悪役令嬢に転生したらヒロイン(?)に言い寄られて困ってます!

くしゃみ。

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15:夜会に行きまして①

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「カシス嬢、今夜のパーティーは共に行ってくれるだろうか」

 シャルトリューズがわたしの腰を抱き寄せて、至近距離で見詰めてくる。

(どうして……)

「カシス嬢、今更なことだというのはわかっている。もう一度僕にチャンスをくれないだろうか」

 ルシアンがシャルトリューズからわたしを引き離して子犬のような瞳で見詰める。

(どうして…!)

「どっちと共に夜会に行くか、この場で決めてくれ!」

 二人から詰め寄られて冷や汗がだらだらと流れる。

(どうしてこうなったの…!!?)

***

 ルシアンと仲直り(?)したことが切っ掛けで、お互い教室に居づらい者同士何となく共にすることが多くなった。

 最初は何を話したらいいのかわからなくて、お互い無言だったけれど少しずつ話してくれるようになった。

「彼女…あ、いや、彼に惹かれていたのはきっと憧れだったんだと思う」
「憧れ、ですか」
「僕にはないものばかりだろう」

 ゲームでも確か言っていた台詞だ。少し自虐的に笑うルシアンを見て、何と言えばいいのか悩んでしまった。
 ルシアンは、本当は王位の継承権がない。正妻の子供ではなく、城に仕えていた侍女に王が手を出してしまって、できた子供だ。
 王家の血が流れているからといって継承権があるわけではない。王妃様は今でも反対しているし……だから、ルシアンは愛し子と共になり認められたかったのだと言っていた。

「でも、ルシアン様にはルシアン様の、良いところが沢山ありますわ」
「……ありがとう」

 少し驚いた顔をしたあと、僅かに頬が赤くなる。
 なんだか、素直じゃない弟を手懐けたような感覚だ。

「…な、」
「あ!す、すみません、思わず!」

 可愛いなと思ってしまって、つい。頭を撫でてしまった。
 前のわたし達ならこんなこと絶対にしないのに、何故か自然と手を伸ばしてしまった。

~~~

分割ですごめんなさい!
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