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街の商店1件1件、道具屋に武器屋、防具屋はもちろん、アクセサリー屋や服屋に至るまで、店という店をアールと2人で回っている。
買い物をする為ではないし、デートでもなく、第15王女が身につけていた物や、あの日魔法使いに奪われた品々が商店に流れていないかのチェックだ。
アールは気が付いていないようだが、15王女の特徴を商人や店員に話し、「見ていないか?」という問いに、店員は口を揃えたように答えた。
「そのような特徴の人は見ていません」
見たかどうか覚えにないとか、分からないとかではなく、見ていないと言い切るのだ。
商人や店員は客の顔を覚えるのも仕事の内だから、全員の顔は覚えているのだとしても可笑しい。
アールが話す15王女の特徴は、ダークブルーの髪と瞳。
つまり、俺と同じ特徴で、俺は何度も街に来て買い物をしている。
そして今の俺はフルプレートを装備中で頭部のヘルムで覆われているから、髪色も瞳の色も商人達からは確認ができない状態だ。
本当に ダークブルーの髪と瞳を見たことがないのなら、俺が買い物に来たことは忘れられていることになる。
覚えていないことでも、言い切るように喋るのが大陸人の常識なのだろうか?
いいや、俺の存在感がかなり薄いだけなのかも知れないのか……。
「疲れた?何処かで休もうか。近くにカフェがあるんだ。紅茶の種類が多いらしいよ」
太陽のような笑顔のアールは、紅茶の種類が多いという理由からカフェに入り、その種類の多さに戸惑い、メニュー表を開けたまま困った風な笑顔を向けてくる。
そうして選んだのは珈琲というね。
俺は紅茶と聞いた時点でなにを注文するのかは決まっていた。
「アールグレイ」
自分が呼ばれたのかと思ったらしいアールが俺の方を見るところまでがセット。
テーブルに注文した飲み物が置かれると、流れるような仕草でアールは魔法陣を描く。
なんの魔法かと聞けば、解毒魔法だとなんのこともなさげに答えられてしまって、なんだか住む世界の違いを知らされてしまった。
カインは命を狙われていて姿を消したと言っていたし、15王女も命を狙われていると魔法使いは言っていた。
それなのにアールが平気である理由を考えてみて答えは出なかったけど、なんのことはなく、しっかりと狙われていたという訳だ。
毒殺ってことになるのなら、身内から命を狙われて?
だとしたら、カインも身内から命を狙われているのか?だとしたら15王女もホーンドオウル侯爵家の者……だとしたら、ホーンドオウル侯爵家に俺がいれば命の保証がされるって話しは可笑しいか。
アールは森の中で生活をすることが多いから、森の中の食べ物を口にすることは多いだろう。そういう意味での解毒だろうか?
結局のところ、俺はアールについて詳しいことはなにも知らない。
ふむ……。
なにも知らないのに好意を持つようになった理由は、なんてことはない、レッドドラゴンと話すアールの笑顔に一目惚れしただけだ。
まさか、男に一目惚れをするとは。
島の国から逃げ出した時には想像すらできなかったな。
カフェを出た後は裏通りにある小さな店にまで足を運ぶことにしたんだけど、やはり裏通り、治安が良いとは言えない雰囲気で、こんな所に店を出しても儲けられるのか?って不思議に思ったのも束の間。
裏通りには裏通りの顧客がいるってことなんだと知った。
ホーンドオウル侯爵家には魔物が出るから魔物退治を目的に僧兵が集まる。
その魔物の角とか牙とか爪とかを買取する店の他にも、そういった素材で作られた防具に武器、食用の魔物の肉ってのまである。
「よぅ、今日はなにか買ってくか?」
「西の森にも魔物がいる痕跡があったぞ。次見つけたら倒しとくけど、問題ないか?」
裏通りの人達はアールと仲が良さそうだな……それに僧兵風の男達はアールが見張りをしている森以外の場所で出現する魔物を倒している感じだ。
ホーンドオウル侯爵家の騎士達よりも勤勉だな。
「西の森か……繁殖期が近いから人の多い場所に移動を始めたのかも知れない。見つけ次第倒して。剥ぎ取った戦利品はいつも通りね」
そんなアールも慣れた様子で指示を出して、僧兵達は嬉しそうに返事した後ゾロゾロと行ってしまった。
きっと、戦利品の価値が高いのだろう。
「騎士様、もっとアイン様から離れて歩いた方が良いわよ」
とは言え、全員が全員好意的という訳ではないのか、アールからはぐれないようにと隣を歩く俺に対して、店のおばさんがそう耳打ちをしてきた。
「どういう意味だ?」
離れて歩いた方が良い?
全く意味が分からないな。
「よく見ていなさいね」
おばさんは再び小声で言うなり店頭に置かれていた1本の投げナイフを手に取ると、躊躇いもなにもなくアールの頭部に向かって投げた。
なにをするんだこの人!?
おばさんから放たれたナイフに手を伸ばしても、ナイフを止めることは出来ず……そしてそのままアールに向かって……
パキッ
カラン。
「ん?」
「……え?」
アールの後頭部を目がけていたナイフが急に勢いを失い、地面に落ちた。
カランと地に落ちる音でナイフの存在に気が付いたアールは、上からナイフが落ちてきたのだと思っているのだろう、天井を見上げては地に落ちたナイフを見ている。
「時々弾くことがあってね、近くにいると巻き込まれちゃうのよ。気をつけてね」
え……弾くって?
気をつけてっていわれても……。
ねぇおばさん待って、どういうことなのかもっと詳しく説明して。
「次の店行こうか」
重大なヒントを得た俺は、少しだけアールから離れてさっきの光景を思い出していた。
勢いよく飛んで行ったナイフが、地に落ちた……魔法で防いだようにも見えるが、アールはナイフが落ちる音でナイフの存在を知った様子……なら、誰かが防御魔法をかけた?
あの場には俺達しかいなかった。
それにおばさんはナイフを投げる動作になんの躊躇いもなかった上に、敵意もなにもなかったし、弾くことがあると謎の言葉を残していった。
つまりは、ナイフがアールに当たる前に弾かれて、巻き込まれて負傷した人を実際に見たのだろう。
更には、近くを歩かない方が良いという言葉だ。
いつナイフが飛んでくるのかは予測ができない……常に気をつけろという意味に聞こえるけど、そうだとしたら、アールに向かっての攻撃はいつ来ても可笑しくはないという答えになる。
いや、まさか……。
「……」
町中にある店という店を見て回り、第15王女と魔法使いに関する手掛かりがないことを確認し終えた時、アールの足元に不自然に転がった小さな鉄の玉が7個、矢のようなものが3本、恐らくは攻撃魔法と思われるものが1回あった。
その中でアールが気が付いたのは最後の魔法攻撃のみだ。
一体誰が防御魔法をかけているのだろう?
それとも防御系の魔法陣を描いて自分にかけている?
どちらにしても、俺が見ている限りで11回もの……おばさんのナイフを合わせて12回か、12回もの攻撃を防ぎきるのだから防御魔法って凄いんだな。
「……防御の魔法陣は、万能なのだな」
攻撃を受ける度に魔法陣を描いている様子もなかったし、アールの側には俺しかいなかったから防御魔法をかける第3者がいた訳でもない。
「防御魔法が万能?んー……魔力の強い人がかけた防御魔法なら凄いと思うよ」
なんだその含みのある言い回しは。
「アールの防御魔法は凄いじゃないか」
あれだけの攻撃を受けて無傷というのだから。
「魔法陣の防御魔法はせいぜい“まな板”位の強度しかないし、強い方でも“鉄の盾”いくかどうかってところだけど?」
まな板と鉄の盾の強度はいまいち分からないが……それでも12回もの攻撃を受けられそうではないなってのは分かった。
「なら魔力?」
「俺の魔力で防御?魔法陣と併用しても崖から1回落ちる位しか防げないと思う」
謙遜している所悪いが、十分なのでは?
「今日の攻撃を全て防いだのだから、強いんだろ?」
12回だぞ。
「あ、さっきの魔法攻撃?」
あぁそうか、魔法攻撃以外は気が付いてなかったんだった。
「うん」
「あの攻撃は上級の魔法陣でファイヤーアローって攻撃なんだけど、目的に当たると爆発するんだよ。もしあの攻撃を俺の防御魔法で防いだとしたら……服は焦げてたな」
……ん?
服もなにも、髪の毛1本ですら無事、だよな?
「防御魔法は使ってないと?」
「使ってないよ。さっきは火ってすぐに分かったから、氷魔法の魔法陣発動させて相殺したんだ。凍らせると爆発しないしね」
アールって確か魔力の才能がないとかなんとか言ってなかったか?
そんなすぐに攻撃魔法の特定ってできるもんなのか?
特定できたとして、瞬時に相殺できる魔法陣を素早く描くのって難しいんじゃないの?
「じゃあ、ナイフ攻撃は?物理の。矢とか飛んできたときに、どう対処した?」
急に勢いがなくなって地に落ちていたから、重力系の魔法を発動させて勢いを殺したとかその辺りだろうか……。
「こんな従来で物理攻撃なんて受けないよ。俺は兄さんと違って何故が攻撃対象にならないみたいなんだ。まぁ、弱いからなんだろうけどさ」
いやいや。
いやいやいや。
店のおばさん省いて11回悪意の結晶みたいな攻撃受けてましたけども!?
「……自分に防御魔法はかけていないと?物理攻撃への対処はしたことがないと?」
そんなバカなこと……。
「ないよ。魔法陣は効果時間も決まってるから、攻撃を受ける直前に発動させる感じの使い方だよ。
魔力で防御魔法を使うなら、攻撃されたダメージが魔力を上回るまで持続されるけどね。けど、俺の魔力だけで防御魔法かけても、普通に躓いてこける程度の怪我しか防げないかな」
なるほど、魔力での魔法発動は持続性があって、魔力量以上の攻撃を受けるまでは消えない……だとしても今日だけで12回だ。
術師は意外と近くにいるのかもしれない。
それは誰だ?
第15王女を攫った魔法使いか?
それともカインか?
どちらにせよ、アールが守られていることに変わりはないから安心したよ。
俺も魔力が欲しいな……そしたら毎朝渾身の防御魔法をかけてあげられるのに。
買い物をする為ではないし、デートでもなく、第15王女が身につけていた物や、あの日魔法使いに奪われた品々が商店に流れていないかのチェックだ。
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「そのような特徴の人は見ていません」
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つまり、俺と同じ特徴で、俺は何度も街に来て買い物をしている。
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覚えていないことでも、言い切るように喋るのが大陸人の常識なのだろうか?
いいや、俺の存在感がかなり薄いだけなのかも知れないのか……。
「疲れた?何処かで休もうか。近くにカフェがあるんだ。紅茶の種類が多いらしいよ」
太陽のような笑顔のアールは、紅茶の種類が多いという理由からカフェに入り、その種類の多さに戸惑い、メニュー表を開けたまま困った風な笑顔を向けてくる。
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「アールグレイ」
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毒殺ってことになるのなら、身内から命を狙われて?
だとしたら、カインも身内から命を狙われているのか?だとしたら15王女もホーンドオウル侯爵家の者……だとしたら、ホーンドオウル侯爵家に俺がいれば命の保証がされるって話しは可笑しいか。
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ふむ……。
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ホーンドオウル侯爵家には魔物が出るから魔物退治を目的に僧兵が集まる。
その魔物の角とか牙とか爪とかを買取する店の他にも、そういった素材で作られた防具に武器、食用の魔物の肉ってのまである。
「よぅ、今日はなにか買ってくか?」
「西の森にも魔物がいる痕跡があったぞ。次見つけたら倒しとくけど、問題ないか?」
裏通りの人達はアールと仲が良さそうだな……それに僧兵風の男達はアールが見張りをしている森以外の場所で出現する魔物を倒している感じだ。
ホーンドオウル侯爵家の騎士達よりも勤勉だな。
「西の森か……繁殖期が近いから人の多い場所に移動を始めたのかも知れない。見つけ次第倒して。剥ぎ取った戦利品はいつも通りね」
そんなアールも慣れた様子で指示を出して、僧兵達は嬉しそうに返事した後ゾロゾロと行ってしまった。
きっと、戦利品の価値が高いのだろう。
「騎士様、もっとアイン様から離れて歩いた方が良いわよ」
とは言え、全員が全員好意的という訳ではないのか、アールからはぐれないようにと隣を歩く俺に対して、店のおばさんがそう耳打ちをしてきた。
「どういう意味だ?」
離れて歩いた方が良い?
全く意味が分からないな。
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おばさんは再び小声で言うなり店頭に置かれていた1本の投げナイフを手に取ると、躊躇いもなにもなくアールの頭部に向かって投げた。
なにをするんだこの人!?
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パキッ
カラン。
「ん?」
「……え?」
アールの後頭部を目がけていたナイフが急に勢いを失い、地面に落ちた。
カランと地に落ちる音でナイフの存在に気が付いたアールは、上からナイフが落ちてきたのだと思っているのだろう、天井を見上げては地に落ちたナイフを見ている。
「時々弾くことがあってね、近くにいると巻き込まれちゃうのよ。気をつけてね」
え……弾くって?
気をつけてっていわれても……。
ねぇおばさん待って、どういうことなのかもっと詳しく説明して。
「次の店行こうか」
重大なヒントを得た俺は、少しだけアールから離れてさっきの光景を思い出していた。
勢いよく飛んで行ったナイフが、地に落ちた……魔法で防いだようにも見えるが、アールはナイフが落ちる音でナイフの存在を知った様子……なら、誰かが防御魔法をかけた?
あの場には俺達しかいなかった。
それにおばさんはナイフを投げる動作になんの躊躇いもなかった上に、敵意もなにもなかったし、弾くことがあると謎の言葉を残していった。
つまりは、ナイフがアールに当たる前に弾かれて、巻き込まれて負傷した人を実際に見たのだろう。
更には、近くを歩かない方が良いという言葉だ。
いつナイフが飛んでくるのかは予測ができない……常に気をつけろという意味に聞こえるけど、そうだとしたら、アールに向かっての攻撃はいつ来ても可笑しくはないという答えになる。
いや、まさか……。
「……」
町中にある店という店を見て回り、第15王女と魔法使いに関する手掛かりがないことを確認し終えた時、アールの足元に不自然に転がった小さな鉄の玉が7個、矢のようなものが3本、恐らくは攻撃魔法と思われるものが1回あった。
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一体誰が防御魔法をかけているのだろう?
それとも防御系の魔法陣を描いて自分にかけている?
どちらにしても、俺が見ている限りで11回もの……おばさんのナイフを合わせて12回か、12回もの攻撃を防ぎきるのだから防御魔法って凄いんだな。
「……防御の魔法陣は、万能なのだな」
攻撃を受ける度に魔法陣を描いている様子もなかったし、アールの側には俺しかいなかったから防御魔法をかける第3者がいた訳でもない。
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なんだその含みのある言い回しは。
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まな板と鉄の盾の強度はいまいち分からないが……それでも12回もの攻撃を受けられそうではないなってのは分かった。
「なら魔力?」
「俺の魔力で防御?魔法陣と併用しても崖から1回落ちる位しか防げないと思う」
謙遜している所悪いが、十分なのでは?
「今日の攻撃を全て防いだのだから、強いんだろ?」
12回だぞ。
「あ、さっきの魔法攻撃?」
あぁそうか、魔法攻撃以外は気が付いてなかったんだった。
「うん」
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……ん?
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「使ってないよ。さっきは火ってすぐに分かったから、氷魔法の魔法陣発動させて相殺したんだ。凍らせると爆発しないしね」
アールって確か魔力の才能がないとかなんとか言ってなかったか?
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急に勢いがなくなって地に落ちていたから、重力系の魔法を発動させて勢いを殺したとかその辺りだろうか……。
「こんな従来で物理攻撃なんて受けないよ。俺は兄さんと違って何故が攻撃対象にならないみたいなんだ。まぁ、弱いからなんだろうけどさ」
いやいや。
いやいやいや。
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「……自分に防御魔法はかけていないと?物理攻撃への対処はしたことがないと?」
そんなバカなこと……。
「ないよ。魔法陣は効果時間も決まってるから、攻撃を受ける直前に発動させる感じの使い方だよ。
魔力で防御魔法を使うなら、攻撃されたダメージが魔力を上回るまで持続されるけどね。けど、俺の魔力だけで防御魔法かけても、普通に躓いてこける程度の怪我しか防げないかな」
なるほど、魔力での魔法発動は持続性があって、魔力量以上の攻撃を受けるまでは消えない……だとしても今日だけで12回だ。
術師は意外と近くにいるのかもしれない。
それは誰だ?
第15王女を攫った魔法使いか?
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