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プロローグ
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有名動画投稿サイト「mogura」に自分の動画を投稿する。
それが俺の今の仕事だ。いや正確には『だった』が正しい。
今は動画のチャンネルを削除し俺を騙した大物mogurarに怯え家に引きこもる毎日。
32歳になり家族からの視線も辛くなってきた。この間妹にも「おい、引きこもり!」と言われてしまった。
兄の威厳なんて全く無い。ただこんな俺でも人の子。
いつか俺は両親に素敵な彼女を見せて思いっきり親孝行したいと思っている。
ただ、何をするにもまず先立つものが必要だ。
しかし、このご時世30代の無職を雇ってくれるところは少ない。
仕事を選ばなければ俺でも就職はできるが辛い仕事は嫌だ。
親父は俺を業人と呼んでくれたが、特筆できる業も特技もない。
途方に暮れてネットで今晩のおかずを探していると1つのサイトが目についた。
「ア〇ル警察」という小説投稿サイトだ。
どうやら大賞に選ばれると賞金100万円もくれるらしい。
(………これだ!)
俺はそのサイトを開きさっそく登録しようとした。
この行動であんなことが起こるなんて。
その時の俺は予想だにしてなかったのだ。
俺はさっそく登録画面に向かった。
「名前は…濱咲純平っと」
登録画面で、名前・住所・電話番号などを書いていく。
「職業は…無職でいいか…」
個人的には大物mogurarと書きたかったのだが、最高再生回数は1000にも行ってない。
そもそもチャンネルを削除し動画を出してない自分には無職という肩書きの方が心地よかった。
「なりたい…職業?なんだこれ」
さっき職業を聞いてきたのにまた職業を聞いてきた。
GA★I★JIの俺にはちょっとよく分からなかった。
その項目を飛ばして次の項目を読む。
「行きたい…世界…?」
なんだこれ。たくさん世界の名前(らしきもの)が書かれていて選択式になっている。
【A-スぺ】(池や沼の多い世界)
【オフ零】(人族が一人もいない世界) などなど…
「まともな世界が無いな…」
適当に選ぼうとしたとき一つの選択肢が純平の視界に入った。
【惑星shamu】(あなたの仲間がいる世界)
(仲間…か…)
仲間と言う単語に純平の心は動いた。
家族にも見放され、動画投稿仲間(だと本人は思っていた)にも裏切られ、純平の心は閉ざされていた。
しかし、この単語を見るだけで胸が熱くなってくる。
(まさか…求めているというのか?この俺が…)
震える手でカーソルを惑星shamuに合わせる。
そして登録ボタンを押すとエラーの文字がでてきた。
【惑星shamu】にてなりたい職業を決めて下さい。
「……なるほど」
つまりなりたい職業とは選択した世界でのことだったのか。
「どうせアンケートみたいなもんだろ。アッアッアッアッアッ」
純平は特に深く考えず『魔法使い』と書いた。
その瞬間、純平の体は光に包まれた。
光が消えた頃にはパソコンの前に座っていた彼の体は何処にもなかった。
この日、濱咲純平という中年と彼が生きていた証拠はこの世から跡形もなく消滅した。
それが俺の今の仕事だ。いや正確には『だった』が正しい。
今は動画のチャンネルを削除し俺を騙した大物mogurarに怯え家に引きこもる毎日。
32歳になり家族からの視線も辛くなってきた。この間妹にも「おい、引きこもり!」と言われてしまった。
兄の威厳なんて全く無い。ただこんな俺でも人の子。
いつか俺は両親に素敵な彼女を見せて思いっきり親孝行したいと思っている。
ただ、何をするにもまず先立つものが必要だ。
しかし、このご時世30代の無職を雇ってくれるところは少ない。
仕事を選ばなければ俺でも就職はできるが辛い仕事は嫌だ。
親父は俺を業人と呼んでくれたが、特筆できる業も特技もない。
途方に暮れてネットで今晩のおかずを探していると1つのサイトが目についた。
「ア〇ル警察」という小説投稿サイトだ。
どうやら大賞に選ばれると賞金100万円もくれるらしい。
(………これだ!)
俺はそのサイトを開きさっそく登録しようとした。
この行動であんなことが起こるなんて。
その時の俺は予想だにしてなかったのだ。
俺はさっそく登録画面に向かった。
「名前は…濱咲純平っと」
登録画面で、名前・住所・電話番号などを書いていく。
「職業は…無職でいいか…」
個人的には大物mogurarと書きたかったのだが、最高再生回数は1000にも行ってない。
そもそもチャンネルを削除し動画を出してない自分には無職という肩書きの方が心地よかった。
「なりたい…職業?なんだこれ」
さっき職業を聞いてきたのにまた職業を聞いてきた。
GA★I★JIの俺にはちょっとよく分からなかった。
その項目を飛ばして次の項目を読む。
「行きたい…世界…?」
なんだこれ。たくさん世界の名前(らしきもの)が書かれていて選択式になっている。
【A-スぺ】(池や沼の多い世界)
【オフ零】(人族が一人もいない世界) などなど…
「まともな世界が無いな…」
適当に選ぼうとしたとき一つの選択肢が純平の視界に入った。
【惑星shamu】(あなたの仲間がいる世界)
(仲間…か…)
仲間と言う単語に純平の心は動いた。
家族にも見放され、動画投稿仲間(だと本人は思っていた)にも裏切られ、純平の心は閉ざされていた。
しかし、この単語を見るだけで胸が熱くなってくる。
(まさか…求めているというのか?この俺が…)
震える手でカーソルを惑星shamuに合わせる。
そして登録ボタンを押すとエラーの文字がでてきた。
【惑星shamu】にてなりたい職業を決めて下さい。
「……なるほど」
つまりなりたい職業とは選択した世界でのことだったのか。
「どうせアンケートみたいなもんだろ。アッアッアッアッアッ」
純平は特に深く考えず『魔法使い』と書いた。
その瞬間、純平の体は光に包まれた。
光が消えた頃にはパソコンの前に座っていた彼の体は何処にもなかった。
この日、濱咲純平という中年と彼が生きていた証拠はこの世から跡形もなく消滅した。
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