大江戸えろえろ草紙~天下無双のド変態、魔を斬り悪を撫でる!~

覚醒シナモン

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第五話:激震!変態甲羅割り!~ゲンブ、魂のむせび泣き~

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魂喰らいの祠の奥深く、血塗られた大鉞を構えた獄卒のゲンブが、地響きと共に桃色助平太に襲いかかる。その巨体から繰り出される一撃は、岩をも砕くであろう凄まじい破壊力を秘めていた。
「おお!ゲンブ殿!その力強い踏み込み、そして大上段からの豪快なる一撃!まるで、荒ぶる神が天罰を下すかの如き迫力!しかし、少々大振りではござらぬかな?もっとこう、腰の回転を効かせ、しなやかに、そしていやらしく……うひょっ!」
助平太は、紙一重でゲンブの鉞をかわすと、まるで舞を舞うようにその巨躯の周りをひらりひらりと動き回る。その手には、いつの間にか例の筆と墨壺が握られ、ゲンブの動きをスケッチせんと狙いを定めていた。
「小賢しい蠅めが!」
ゲンブは苛立たしげに唸り、今度は横薙ぎに鉞を振るう。祠の壁が薙ぎ払われ、土煙が舞い上がる。
「カゲリ殿、プルルン殿!あの見事なる甲羅、そしてそこからはみ出す魅惑の肉体!あれぞまさに、動く芸術品!あの『美』を傷つけることなく、いかにして無力化するか…腕が鳴りますぞ!」
「言ってる場合か、このド変態!とっとと援護しろだゾ!」
プルルンが助平太の頭の上で叫ぶ。カゲリは、ゲンブの攻撃の合間を縫ってクナイを投擲するが、ゲンブの硬い鱗と甲羅に阻まれ、有効なダメージを与えられない。
「ふん、小娘の玩具など、このゲンブの甲羅には通用せんわ!」
ゲンブはカゲリを睨みつけ、口から粘性の高い緑色の液体を吐き出した!ドラクエでいうところの「どくのきり」のような妖術である。
「くっ…!」
カゲリは咄嗟に身を翻すが、避けきれずに装束の袖が液体に触れ、ジュッと音を立てて溶けてしまう。白い腕が露わになり、わずかに火傷のような痕跡が残った。
「おお!カゲリ殿!そのあらわになった二の腕の白さ!そして、危機に瀕してなお失われぬその凛々しさ!実に、実に…そそる!しかし、その美しいお肌に傷をつけるとは、ゲンブ殿、少々無粋が過ぎますぞ!」
助平太は、カゲリの腕に駆け寄り、その火傷跡を舐めようとしてカゲリに蹴り飛ばされた。
「このド変態!見惚れてないで、あの甲羅の弱点を探すんだゾ!アタイの鑑定眼によれば、あの甲羅、どこかに継ぎ目があるか、あるいは…意外と柔らかい部分があるかもしれないんだゾ!」
プルルンが、体を小刻みに震わせながらゲンブを観察している。スライム特有の感知能力が、何かを捉え始めているのかもしれない。
「プルルン殿の鑑定眼、実に頼もしい!では、拙者は、ゲンブ殿の『内なる美』を探求すると致しましょうかな!」
助平太は、再びゲンブに突進すると、今度はその足元に滑り込み、股間からゲンブの巨体を見上げるという、あまりにも破廉恥な体勢を取った。
「なっ…貴様、何を!?」
「おお!このアングルから見るゲンブ殿もまた、格別!そそり立つ二本の柱(脚)の力強さ!そして、その奥に垣間見える、甲羅に隠された秘境!ああ、この助平太、今、猛烈に感動しておりますぞ!」
ゲンブは、助平太のあまりの変態ぶりに一瞬動きを止めた。その顔には、怒りを通り越して、もはや困惑と嫌悪の色が浮かんでいる。その隙を、カゲリは見逃さなかった。
「そこかっ!」
カゲリは、先程プルルンが示唆した、ゲンブの甲羅と脚の付け根あたり、わずかに鱗の薄い部分めがけて、全体重を乗せたクナイを突き立てた!
「グオオオオオッ!」
さすがのゲンブも、急所を突かれてはたまらない。苦悶の声を上げ、巨体をよろめかせた。
「やったか!?」
「いや、まだだゾ!あいつ、怒りで妖気が膨れ上がってる!」
プルルンの言う通り、ゲンブの体から、禍々しい紫色の妖気が立ち昇り始めた。その目は血走り、もはや理性の欠片も見られない。
「おのれ…おのれぇ…よくも我が『力』の源泉を…!許さん!貴様らには、我が集めし魂の怨嗟を味わわせてくれるわ!」
ゲンブが両手を天に突き上げると、祠の壁一面に貼られていた魂封じの御札が一斉に赤黒く発光し始めた。そして、御札から無数の魂が引きずり出され、苦悶の叫びを上げながらゲンブの体へと吸い込まれていく!
「なっ…!あれは、囚人たちの魂!?」カゲリが戦慄する。
「なんと!あれほど多くの魂を一度に…!そのおぞましさ、そしてその背徳感!ああ、この光景、脳裏に焼き付けておかねば!」
助平太は、この世の終わりかの様な光景にすら、筆を走らせることを止めない。
魂を吸収したゲンブの体は、さらに一回り巨大化し、その力は先程とは比較にならないほど増大していた。
「これが…我が悲願を成就させるための力よ!我が愛娘…タマを蘇らせるためならば、どれほどの魂を喰らおうとも厭わぬ!」
ゲンブは、血の涙を流しながら絶叫した。その声には、深い悲しみと狂気が入り混じっていた。
「タマ…?娘御の名でござるか?そのお名前、実に愛らしい。きっと、玉のように美しいお子だったのでござろうな。その美しき魂を、再びこの世に呼び戻したいというお気持ち、この助平太、痛いほど…いえ、むず痒いほどに共感いたしますぞ!」
助平太の言葉に、ゲンブの動きがピタリと止まった。その濁った目に、わずかながら正気の光が戻ったように見えた。
「……貴様に何がわかる。病で衰弱し、日に日に美しさを失っていく娘を見守るしかなかった…この俺の絶望が……」
「わかりますとも!美が失われることの恐怖、そしてそれを留めたいという渇望!それは、拙者が生涯をかけて追い求めるテーマ!しかしゲンブ殿、真の美とは、ただ形あるものに宿るのではござりませぬ!たとえ肉体は滅びようとも、その魂に刻まれた『思い出の輝き』こそが、永遠の美なのではござりませぬかな!?」
助平太の熱弁は、もはや説教の域に達していた。そのあまりにも場違いで、しかし妙な説得力を持つ言葉に、カゲリもプルルンも、そしてゲンブさえも聞き入ってしまっている。
「思い出の…輝き…だと…?」
ゲンブの脳裏に、病床で微笑む娘タマの顔が浮かんだ。痩せ細ってはいたが、その笑顔は確かに輝いていた。
その瞬間、プルルンが叫んだ!
「ド変態!今だゾ!あいつの甲羅、魂を吸いすぎてヒビが入ってる!そこを狙うんだ!」
見れば、魂の奔流に耐えきれなかったのか、ゲンブの巨大な甲羅の中央に、蜘蛛の巣のような亀裂が走っている。
「なんと!甲羅が自らの重みに耐えきれず悲鳴を上げているとは!まるで、熟れすぎた果実が、その甘美な中身を隠しきれずに裂けてしまうかのよう!この助平太、見逃しはしませぬぞ!」
助平太は、カゲリからクナイを一本ひったくると、ゲンブの懐に飛び込み、甲羅の亀裂に全体重を乗せて突き立てた!
「秘技・変態甲羅割り!『一点集中・愛の亀裂突き』!」
「グギャアアアアアアアアアアッ!」
ゲンブの絶叫が祠全体を揺るがした。甲羅はメキメキと音を立てて砕け散り、吸収していた魂が解放され、光の粒子となって天へと昇っていく。力を失ったゲンブは、膝から崩れ落ち、その巨体はみるみるうちに元の大きさに戻っていった。
「タマ……すまぬ……父は……」
ゲンブは、うわごとのように娘の名を呼びながら、動かなくなった。
「……終わった、のか?」カゲリが息を荒げながら呟く。
「ふぅ……実に、実に濃厚な『魂の交感』でござった。ゲンブ殿の愛娘への想い、そしてその肉体の持つ剛健なる美しさ…この助平太の心に、深く刻まれましたぞ」
助平太は、ゲンブの亡骸(?)に一礼すると、その傍らに落ちていた一枚の古びたお守りを拾い上げた。それは、小さな女の子の手で作られたような、拙いが心のこもったお守りだった。
「これが、ゲンブ殿の『宝』でござったか……」
その時、祠全体が激しく揺れ始めた!天井から土砂が崩れ落ちてくる。
「まずい!ここが崩れるゾ!」プルルンが叫ぶ。
「カゲリ殿、プルルン殿!急いで脱出でござる!この祠の『最期の舞』を見届けるのは、またの機会に致しましょう!」
三人は、崩れゆく祠から命からがら脱出した。外に出ると、禁断の森は、まるで何事もなかったかのように静まり返っていた。ただ、魂喰らいの祠があった場所は、大きな陥没穴となり、禍々しい気配は消え失せていた。
「……助平太殿。お主、一体何者なのだ?ただの変態では、あのゲンブは倒せなかったはずだ」
カゲリが、改めて助平太を見つめる。その目には、呆れと、そしてほんの少しの信頼の色が浮かんでいた。
「うふふ、それは企業秘密でござる。ただ、一つだけ言えることは…この桃色助平太、美しいものの敵では断じてない、ということでござるかな」
助平太はそう言うと、空を見上げた。解放された魂たちが、きらきらと光りながら空へと昇っていく。その中には、きっとタマという少女の魂もいるのだろう。
「さて、ゲンブを操っていた『真の黒幕』の手がかりは、このお守りの中に何か隠されているやもしれませぬな。プルルン殿、鑑定をお願いできますかな?」
プルルンは、助平太が差し出したお守りの匂いをくんくんと嗅いだ。
「……うーん、このお守り自体には特別な力はないみたいだゾ。でも、中に何か硬いものが入ってる……あ、これは!」
プルルンが器用にお守りの縫い目を解くと、中から小さな金属片が出てきた。それは、奇妙な紋様が刻まれた、何かの鍵の一部のようだった。
「この紋様……どこかで見たような……そうだ!江戸城の奥深く、将軍家の秘宝が納められているという『禁断の蔵』の扉に刻まれていた紋様にそっくりだゾ!」
プルルンが驚きの声を上げる。
江戸城、将軍家の秘宝、そして禁断の蔵。鬼灯島の事件は、思いもよらぬ大きな陰謀へと繋がっているのかもしれない。助平太の変態の旅は、まだ始まったばかりであった。
(第五話 了)
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