大江戸えろえろ草紙~天下無双のド変態、魔を斬り悪を撫でる!~

覚醒シナモン

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第十二話:歌えぬ姫君の涙と呪い!鈴森藩に渦巻く妖気と変態の決意

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東海道を下り、ようやくたどり着いた鈴森の藩。しかし、桃色助平太一行を迎えたのは、活気を失い、家々の戸が固く閉ざされた、まるで魂が抜け落ちたかのような城下町の姿だった。道行く人々の顔は土気色で、その目には深い絶望と諦観の色が浮かんでいる。
「おお……この町全体を覆う、この沈鬱なる空気!そして、人々の顔に刻まれた苦悶の皺!まるで、集団で『禁欲生活』を強いられているかの如き、煮詰まった色香が漂っておりますぞ!これは、この助平太、実に、実に…そそられる状況でござる!」
助平太は、不謹慎にも目を輝かせるが、その言葉とは裏腹に、町のあまりの惨状に眉をひそめていた。
「ド変態!こんな時にまで不謹慎なこと言ってんじゃないゾ!どう見てもただ事じゃないんだ!」
プルルンが助平太の頭を叩く。
「白雪姫様が倒れられてから、この町はすっかり変わっちまっただよ…」
道端で力なく座り込んでいた老婆が、か細い声で呟いた。
「姫様は、わしらのために、そのお力で病を癒やし、慰めてくださった…だというのに、今じゃあ、あの恐ろしい妖気に城ごと包まれちまって…」
老婆の話によると、数ヶ月前から藩を謎の妖気が覆い始め、作物は枯れ、人々は次々と原因不明の病に倒れているという。白雪姫は、その身に宿るという癒やしの力で領民を助けようとしたが、ついに自身も病に倒れ、城の奥に籠もってしまったらしい。
「か弱き姫君が、民のためにその身を削る…なんと健気で、そして美しい物語!そして、その姫君が今、苦しみに喘いでおられるとあらば、この助平太、黙って見過ごすわけにはまいりませぬぞ!いざ、鈴森城へ!姫君の『苦悶の表情』を拝謁し、その『熱き涙』を、拙者のこの舌で…」
「お前の目的はやっぱりそれか!」辰五郎の拳が、今度は助平太の脇腹にクリーンヒットした。
鈴森城は、小高い丘の上に建っていたが、その姿は不気味な紫色の妖気に霞み、まるで亡霊の城のようであった。城門は固く閉ざされ、人の気配は全く感じられない。
「どうやら、正面突破は無理そうだな。カゲリ、お前の出番だ」
辰五郎の言葉に、カゲリは頷くと、音もなく城壁をよじ登り始めた。その身のこなしは、さすが手練れのくノ一である。
「おお!カゲリ殿!その壁を登るお尻の動き!なんとリズミカルで、そして挑発的!まるで、天を目指す竜の如き力強さ!その『竜の尾』に、一度で良いから掴まってみたいものでござるな!」
助平太の視線は、完全にカゲリのヒップラインに釘付けだ。
カゲリが内側から門を開け、一行は城内へと潜入した。城の中は、外観以上に妖気が濃く、そこかしこに蜘蛛の巣が張り、床には埃が積もっている。まるで、何年も人の手が入っていないかのようだ。
「この妖気…普通の妖怪の仕業じゃないゾ。もっとタチの悪い、陰湿な感じがする…」
プルルンが体を震わせながら呟く。
一行は、城の奥、白雪姫が居ると思われる一室へと向かった。その部屋の前には、やつれ果てた侍女が一人、力なく座り込んでいるだけだった。
「…姫様は、今、誰ともお会いになりませぬ…」
侍女は、か細い声でそう言うと、はらはらと涙をこぼした。
「そこを何とか!我々は、姫君の『美』を救いに来たのでござる!」
助平太が強引に部屋の襖を開けると、そこには、白い絹の夜着をまとった、儚げな美貌の姫君が、病床に横たわっていた。長く艶やかな黒髪は乱れ、額には玉の汗が滲み、その白い頬は苦痛に歪んでいる。しかし、その閉ざされた瞼の下で、時折震える長い睫毛は、彼女の内に秘めた生命力の証のようでもあった。声が出せないという彼女は、ただ、苦しげな息を漏らすばかりだ。
「おおおおおっ!これぞまさに、病にやつれし『薄幸の美女』!その青白い肌!その潤んだ瞳(開いてないが)!そして、その微かに開いた唇から漏れる、か細くも悩ましげな吐息!この助平太、今、猛烈に…猛烈に…『看病したい』という聖なる衝動に駆られておりますぞ!」
助平太は、白雪姫の前に跪くと、その手を優しく(しかし、いやらしい手つきで)握ろうとした。
「このド変態!姫様が弱ってる時に何しようとしてるんだゾ!」
「助平太殿、今は治療が先決だ!」
その時、プルルンが甲高い声を上げた。
「こ、この部屋…!ものすごく強い『鍵』の気配がするんだゾ!それも、姫様のすぐ近くから…!」
プルルンが指し示したのは、白雪姫が枕元に置いている、小さな白木の箱であった。その箱からは、確かに「天逆毎の鍵」の破片と同じような、微弱ながらも特殊な妖気が発せられている。
「まさか、この箱の中に…?」カゲリが箱に手を伸ばそうとした瞬間、部屋の隅の暗がりから、冷笑と共に一人の男が姿を現した!
「…ようやくお出ましか、招かれざる客どもよ。姫と、その『おもちゃ』に近づく者は、この儂が許さん」
現れたのは、痩せこけた顔に陰険な笑みを浮かべた、黒い僧衣をまとった妖術師であった。その手には、髑髏の飾りが付いた錫杖が握られている。
「おお!なんと!その痩せこけたお顔!その不健康そうな目の下のクマ!そして、そのどことなく漂う『倒錯的な色香』!貴殿もまた、なかなかの『通』とお見受けいたした!この助平太、貴殿とは良い『変態談義』ができそうでござるな!」
「黙れ、変態侍。貴様のような下衆に、儂の崇高なる目的が理解できるものか」
妖術師は、錫杖を振るい、白雪姫の体にまとわりつくように漂っていた紫色の妖気を、さらに濃くした!
「ああ……っ!」
白雪姫は、より一層苦しげな表情を浮かべ、か細い呻き声を漏らす。
「姫様を苦しめるのは貴様か!」辰五郎が怒りの形相で飛びかかる!
しかし、妖術師は錫杖を一振りするだけで、辰五郎の足元に粘つく沼のようなものを出現させ、その動きを封じてしまう。
「うふふ…この姫は、儂の『力の源泉』。そして、この藩全体もな。この姫の清らかなる魂と、領民たちの絶望を吸い上げ、儂はさらなる力を得るのだ。そして、いずれは我が主、玉藻の前様に…」
「玉藻の前…!やはり、貴様もあの女狐の手先か!」カゲリがクナイを構える。
「いかにも。そして、お前たちが追っている『鍵』も、いずれは玉藻様のものとなる。だが、その前に、お前たちにはこの場で消えてもらうぞ」
妖術師が錫杖を高く掲げると、部屋中の妖気が渦を巻き、禍々しい呪詛の言葉を呟き始めた!それは、相手の精神を蝕む、強力な呪術であった。
「ぐっ…頭が…!」カゲリと辰五郎が苦悶の表情を浮かべる。
「アタイも…なんだか眠く…なってきたんだゾ…」プルルンもぐったりとしてきた。
しかし、助平太だけは、どこ吹く風であった。
「おお!その呪詛の響き!まるで、愛しい男に焦がれる女の、夜ごとのむせび泣きのよう!そして、その指先の動き!なんと官能的で、そして挑発的な…!この助平太、その『呪いの愛撫』、全身で受け止めてご覧にいれましょうぞ!」
助平太は、恍惚の表情で妖術師の呪詛を浴びている。そのあまりの変態ぶりに、妖術師の顔が引きつった。
その時、病床の白雪姫が、最後の力を振り絞るように、そっと手を伸ばした。その指先から、淡い、しかし温かな光が放たれ、助平太、カゲリ、辰五郎、そしてプルルンの体を包み込んだ。それは、微弱ながらも、確かに心の澱を洗い流すような、清らかな癒やしの力であった。
「なっ…!この姫、まだこれほどの力が…!」妖術師が驚愕の声を上げる。
助平太は、白雪姫の神々しい(そして、苦悶に歪みながらも美しい)姿に、感動の涙を流していた。
「おおおおおっ!姫君!そのお姿、まさに『慈母観音』!そのお胸から溢れ出る母性の光!そして、その指先から放たれる愛の波動!この助平太、今、猛烈に…猛烈に…『乳を吸いたい』という赤子のような衝動に駆られておりますぞ!」
「お前は本当にどこまでも救いようのないド変態だな!!」
仲間たちのツッコミが、奇跡的にシンクロした。
白雪姫の癒やしの力で、わずかに体勢を立て直した一行。しかし、妖術師の力は強大であり、姫も限界が近い。
「…くっ、今日はこのくらいにしておいてやろう。だが、姫と鍵は渡さんぞ」
妖術師は、不気味な笑みを残し、煙のように姿を消した。
「姫様…!」
侍女が白雪姫に駆け寄る。姫は、力なく微笑むと、再び意識を失ってしまった。
「ひとまず城から出るぞ。このままでは、我々も危ない」カゲリが冷静に判断する。
一行は、白雪姫の身を案じつつ、ひとまず城を後にした。城下町に戻り、鍵師の老人から紹介された、町で唯一正気を保っているという薬屋の隠れ家にかくまってもらうことになった。
「姫君のあの苦悶の表情…そして、あの最後の微笑み…ああ、この助平太の脳裏に焼き付いて離れませぬぞ!必ずや、あの妖術師を打ち倒し、姫君の『笑顔』と『健康的なお色気』を取り戻してみせまする!」
助平太は、白雪姫の枕元にあった白木の箱(中には鍵の破片が入っているに違いない)を固く握りしめ、新たな決意を胸に誓うのであった。
(第十二話 了)
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