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第二十七話:潮風と変態航海術!星詠みの老船頭と竜宮城への羅針盤
しおりを挟む博多津の波止場で、幻の島「月見ずの島」と、そこへ導くという「星詠みの船頭」の情報を得た桃色助平太一行。潮の香りが鼻をくすぐる中、彼らはその伝説の船頭を探し始める。
「星詠み…なんとロマンティックな響き!きっと、その船頭さんは、夜空の星々のように美しい瞳を持つ、ミステリアスな老紳士に違いありませぬぞ!そして、彼が操る船は、月明かりに照らされ、乙姫様の…むふふ、想像が膨らみまする!」
助平太は、港を行き交う船乗りたち一人一人に、星のように輝く瞳を持っているかどうか、怪しげな眼差しで問いかけて回っている。
「また始まったぞ、このド変態…。星詠みの船頭なんて、そんなロマンチックなもんじゃねえだろ」プルルンが呆れた声で呟く。
「まあ、手がかりがないよりはましだ。気長に探すとしよう」カゲリは、港の酒場などを回り、情報収集を始める。辰五郎は、漁師たちに声をかけ、親しげに話を聞き出していた。
やがて、港の隅の寂れた船着き場で、ひときわ古びた漁船の手入れをしている、痩せた老人がいるのを見つけた。顔には深い皺が刻まれ、目は星のように鋭く、どこか世捨て人のような雰囲気を漂わせている。
「もしや、貴殿が『星詠みの船頭』様でござるか?」
助平太が、いつになく真剣な面持ちで老人に話しかけた。
老人は、助平太を訝しげな目で見ると、かすれた声で答えた。「わしがそうだ。お前さんらは、一体何の用じゃ?」
「実は、わたくしども、『月見ずの島』に眠るという竜宮城の秘宝を探しておりまして…」
助平太が事情を説明すると、老人は深くため息をついた。
「月見ずの島か…。あれは、満月の夜にしか姿を現さぬ幻の島じゃ。たどり着くには、潮の流れを読む特別な術と、星の道を知る航海術が必要となる。そして何より…乙姫様の御心がなければ、決してその姿を現さぬと言われておる」
「乙姫様の御心…!なんと奥ゆかしい!きっと、その御心は、清らかで、優しく、そして…ちょっぴり寂しがり屋で、我々のような熱心な探求者を待っておられるに違いありませぬぞ!」
助平太は、乙姫様の心情を勝手に想像し、感動している。
老船頭は、助平太の言葉に苦笑すると、「お前さんらの熱意は分かった。だが、わしはもう年じゃ。長い航海は体がもたん。それに…」と言いかけ、言葉を濁した。
その時、カゲリが老船頭にそっと何かを耳打ちした。老船頭は、驚いたように目を見開き、改めて助平太たちをじっくりと見つめた。
「…なるほど。お前さんらが、本当に『天逆毎の鍵』を探しておるとすれば…わしも、微力ながら協力させてもらおう。だが、航海は決して楽ではないぞ」
こうして、星詠みの老船頭「浦島太郎」(もちろん、助平太は「乙姫様とロマンスがあったという伝説の!」と、あらぬ興奮をしている)の協力を得られることになった一行。老船頭の指示に従い、航海の準備を進める。
~船上にて~
数日後、一行を乗せた老船頭の漁船は、博多津の港を静かに出航した。昼間は穏やかな海を進むが、夜になると老船頭は天を仰ぎ、無数の星を読み解きながら舵を取る。
「おお!船頭殿!夜空の星々は、まるで散りばめられた宝石のよう!そして、その星の光に照らされる海面は、まるで…乙姫様の涙の結晶のよう!この助平太、この幻想的な光景に、筆を走らせずにはいられませぬ!」
助平太は、夜空を見上げ、感動のあまり即興で星空の絵を描き始めるが、その絵はやはりどこかエロティックな要素が混じっている。
老船頭は、助平太の奇行には慣れた様子で、「夜の海は気まぐれじゃ。油断しておると、すぐに天候が変わる」と注意を促す。
航海中、退屈しのぎにと、辰五郎が船の上で相撲の稽古を始めた。相手はプルルンだ。
「よーし、プルルン!おら、もっと本気出してこい!」
「むむむ…このくらいでどうだ!」
プルルンが巨大なタコに擬態して辰五郎に襲いかかるが、あっさりと投げ飛ばされてしまう。
カゲリは、老船頭から潮の流れや海流の変化について熱心に教わっていた。その知識は、今後の航海にきっと役立つだろう。
そして、満月の夜が近づいてきた。老船頭は、神妙な面持ちで天を仰ぎ、言った。「今宵こそ、月見ずの島が現れるかもしれん」
その言葉通り、夜空に満月が昇り、あたり一面が幻想的な銀色の光に包まれた頃、遥か沖合の水平線上に、ぼんやりとした影が現れた!それは、まるで海上に浮かぶ蜃気楼のように、揺らめきながらその姿を現し始めた!
「あれが…月見ずの島…!」
老船頭の声は、かすかに震えていた。
島は、近づくにつれて、不思議な形をしていることが分かってきた。海面からニョキニョキと奇岩が突き出し、その合間に白い砂浜が広がり、奥には緑豊かな森が見える。まるで、海に浮かぶ竜の背中のようだ。
「おおおおおっ!あれが竜宮城への入り口!乙姫様の待つ聖域!なんという神秘的で、そして…エロティックなオーラ!この助平太、ついに乙姫様の…むふふ、夢にまで見た光景が、今、目の前に!」
助平太は、興奮のあまり船のへりに身を乗り出す。
しかし、その時、背後から不気味な妖気が迫ってきた!振り返ると、海面が黒く盛り上がり、巨大な影が海中から姿を現そうとしていたのだ!
「な、なんだあれは!?」辰五郎が驚愕の声を上げる。
老船頭は、顔色を変えて叫んだ。「まさか…海の魔物、『海坊主(うみぼうず)』か!?」
満月の夜に現れる幻の島「月見ずの島」。そして、それを守るかのように現れた巨大な海の魔物!助平太一行の竜宮城への道は、早くも険しいものとなりそうだった!
(第二十七話 了)
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