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*三年前* その背中を追いかけて
47 同居開始
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「危険だ! 許可できない!」
「そりゃ危険かもしれないけど……サリナ先輩を助けて、カノンに逆らったから、疑われないと思うんだ。今が絶好のチャンスだよ」
虎穴に入らずんば虎子を得ず、というではないか。
リュンクスが言い募ると、カノンは困った顔になった。
拒否してはいるが、少なからずリュンクスの提案は魅力的なようだ。
「守られるばっかりじゃ嫌だ。俺だって役に立ちたい。カノン、俺を使ってくれよ」
リュンクスの訴えに、カノンは「うっ」と呻いて、少し黙り込んだ。
「……条件がある」
「何?」
「部屋を繋げていいか」
空間を捻じ曲げる高度な魔術で、二人の部屋を自由に行き来できるよう作り変えたい、とカノンは言った。
部屋に帰ればリュンクス(嫁)がいる。
それはカノンにとって癒しの光景だ。これを機にリュンクスをプライベート含め管理できるようにしてしまいたい。隠れてノクトと交際しても、すぐに分かるだろう。
カノンの密かな野望をつゆ知らず、リュンクスは純粋に感心した。
「カノンすごい! そんな魔術を使えるんだ!」
「あ、ああ」
「もちろん良いよ!」
笑顔で即許可を出すリュンクス。
カノンは「危機感がない」と呆れ半分、信頼されていることに安心半分だった。
「部屋を掃除するブラウニーに、秘密にするよう頼まないといけないな」
「俺から頼んでおくよ!」
ブラウニー達は、生徒が寮のルールを破るような事をすれば、監督している先生に報告する、監視の役割も持っている。
だが、リュンクスに旅のお土産だとクッキーを渡され、あえなく陥落した。
人ならざるものに好かれるのがサーヴァントの特性だが、実はリュンクスは塔にいる中でも指折りの、優秀なサーヴァントだ。
ブラウニー達は、リュンクスの「お願い」にイチコロだ。
こうして先生達にも秘密の半同棲生活が始まった。
部屋を連結させる大魔術は、さしものカノンも手こずった。学生の悪戯を防ぐ魔術が寮に仕掛けられていて、一度目は失敗。リュンクスが「俺も考える」と申し出て、二人で一晩掛けて魔術を組み直し完成させた。
作業が終わった時には朝になっていて、カノンはリュンクスの寝台で仮眠を取り、自分の部屋から登校した。
「おはようございます。どうしたんですか? 眠そうですね、カノン」
シラユキが、目の下に隈を作ったカノンに驚いている。
「それに、何だか楽しそうですね」
「気のせいだ」
怪訝そうなシラユキの視線がこちらを向いたので、リュンクスは慌てて、二人から目をそらした。
しばらく、カノンから遠ざかっている振りをする予定なのだ。
「リュンクス、おっはよー! あれ? やっぱりカノンと喧嘩した?」
「おはようオナー。そう、意見の相違ってやつでね」
いつもカノンと一緒にいるリュンクスが、離れた席に座っているので、オナーをはじめとする同級生が近寄ってきた。
「先輩との旅行はどうだった? 話を聞かせてよ!」
興味津々の同級生達と、リュンクスは楽しくワイワイと会話した。背中にカノンの気配を感じながら。
「そりゃ危険かもしれないけど……サリナ先輩を助けて、カノンに逆らったから、疑われないと思うんだ。今が絶好のチャンスだよ」
虎穴に入らずんば虎子を得ず、というではないか。
リュンクスが言い募ると、カノンは困った顔になった。
拒否してはいるが、少なからずリュンクスの提案は魅力的なようだ。
「守られるばっかりじゃ嫌だ。俺だって役に立ちたい。カノン、俺を使ってくれよ」
リュンクスの訴えに、カノンは「うっ」と呻いて、少し黙り込んだ。
「……条件がある」
「何?」
「部屋を繋げていいか」
空間を捻じ曲げる高度な魔術で、二人の部屋を自由に行き来できるよう作り変えたい、とカノンは言った。
部屋に帰ればリュンクス(嫁)がいる。
それはカノンにとって癒しの光景だ。これを機にリュンクスをプライベート含め管理できるようにしてしまいたい。隠れてノクトと交際しても、すぐに分かるだろう。
カノンの密かな野望をつゆ知らず、リュンクスは純粋に感心した。
「カノンすごい! そんな魔術を使えるんだ!」
「あ、ああ」
「もちろん良いよ!」
笑顔で即許可を出すリュンクス。
カノンは「危機感がない」と呆れ半分、信頼されていることに安心半分だった。
「部屋を掃除するブラウニーに、秘密にするよう頼まないといけないな」
「俺から頼んでおくよ!」
ブラウニー達は、生徒が寮のルールを破るような事をすれば、監督している先生に報告する、監視の役割も持っている。
だが、リュンクスに旅のお土産だとクッキーを渡され、あえなく陥落した。
人ならざるものに好かれるのがサーヴァントの特性だが、実はリュンクスは塔にいる中でも指折りの、優秀なサーヴァントだ。
ブラウニー達は、リュンクスの「お願い」にイチコロだ。
こうして先生達にも秘密の半同棲生活が始まった。
部屋を連結させる大魔術は、さしものカノンも手こずった。学生の悪戯を防ぐ魔術が寮に仕掛けられていて、一度目は失敗。リュンクスが「俺も考える」と申し出て、二人で一晩掛けて魔術を組み直し完成させた。
作業が終わった時には朝になっていて、カノンはリュンクスの寝台で仮眠を取り、自分の部屋から登校した。
「おはようございます。どうしたんですか? 眠そうですね、カノン」
シラユキが、目の下に隈を作ったカノンに驚いている。
「それに、何だか楽しそうですね」
「気のせいだ」
怪訝そうなシラユキの視線がこちらを向いたので、リュンクスは慌てて、二人から目をそらした。
しばらく、カノンから遠ざかっている振りをする予定なのだ。
「リュンクス、おっはよー! あれ? やっぱりカノンと喧嘩した?」
「おはようオナー。そう、意見の相違ってやつでね」
いつもカノンと一緒にいるリュンクスが、離れた席に座っているので、オナーをはじめとする同級生が近寄ってきた。
「先輩との旅行はどうだった? 話を聞かせてよ!」
興味津々の同級生達と、リュンクスは楽しくワイワイと会話した。背中にカノンの気配を感じながら。
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