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4話 花岡美優(はなおか みゆう)を好きになったきっかけ
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花園 美優。
実際に始めて会話をしたのは小学6年生の頃だ。1年から5年生までは同じクラスになったことがなく、会話する機会がなかったからだ。
あれは、バレンタインの日のことだった。
その日の俺は物凄い量のチョコレートを貰った。
そして、かなりの量のラブレターを貰い、
直接告白をしてくる人も結構いた。しかし、
俺には恋心が分からない。告白は全て断った。
俺は、人を恋愛的に好きになったことがない。女子は何を考えているか分からないからだ。表面上では友達と仲良くしているのを装っているが、
裏では悪口を言う。俺はそういう女子しか
見てこなかった。というのも、俺はクラスの中で
いつも上位カーストにいたため、目立っている奴らとつるむことが多く、目立っている女子は皆
そのような裏表が激しい女子しか
いなかったからだ。
花岡はそんな女子とは大違いだった。
俺が、棚の上に置いておいた沢山のチョコレートが入った袋を教室へ取りに行った時だった。 ドアの向こうから話し声が聞こえた。
ドアの窓からちらっと様子を覗き、耳を澄ませた。
「瀬戸ってさ、なんなの?みんな勇気ふりしぼって告白してんのに全部ばっさり振ってんじゃん?何様のつもりだよ。」
上位カーストの女子が言った。
「それな!なんか顔がいいからって調子乗ってない?…てか待って。棚の上に、貰ったチョコ忘れてってるよ!最低としか思えない。」
もう1人の女子が賛同するように言った。
だから女子は嫌いなんだ。人の気も知らないで。
告白してきた女子をばっさり振るのは、いつまでも
気持ちを引きずってほしくないからだ。しかも俺なんかの事を好きになる時間があるなら、もっと他のことに費やしてほしい。時間は金なりだ。てか、
棚の上にチョコ置いておいたのはトイレいってたからだよ。鞄もあるだろ。ちゃんと見やがれ。もういいや。
こいつらが帰ったらチョコ持って帰ろ。
その時だった。
「憶測で勝手に人を悪く言うのはどうかと思うよ!チョコ棚の上に置いてあるって言ってたけど、鞄も置いてあるし、まだ帰ってないんじゃない?あと、告白してきた女子をばっさり振るのも何か理由があるかもしれないじゃん。」
教室の奥でひっそりと本を読んでいた花岡が
言った。あの花岡が。必要最低限以上の会話を
しない花岡が。
その瞬間俺は心から嬉しかった。ちゃんと俺のことを見てくれている気がして。心を見てくれている気がして。
「...っな、なんなのよいきなり!きもいし!」
「きもい...か。とにかく影でぐちぐち言うなら、直接言った方がいいと思うよ。」
そう言って彼女は席を立ち、俺のいるドアの方へと歩いてきた。彼女が教室から出ると、すぐに俺の姿を見つけた。
「ありがとな、花岡。」
俺は感謝を込めて言った。
「べ、べ、別に。」
花岡はそう言って走り去って行った。その時見えた横顔は、頬を赤く染めていた。
それからというもの俺は学校でほとんど
花岡を見て過ごしていた。
もちろん誰にも気づかれずに。
こんなことは初めてだった。
女子と話すのも慣れているのに。花岡だけには
話しかけることができない。
俺は気づけばバレンタインのあの日から花岡の
ことが好きになっていたのだ。
しかし、それからもずっと話しかけることが
出来ずに、卒業式を迎えてしまった。
高校も同じになることはないだろう。
もうこの恋は忘れよう。
そう思っていた。
実際に始めて会話をしたのは小学6年生の頃だ。1年から5年生までは同じクラスになったことがなく、会話する機会がなかったからだ。
あれは、バレンタインの日のことだった。
その日の俺は物凄い量のチョコレートを貰った。
そして、かなりの量のラブレターを貰い、
直接告白をしてくる人も結構いた。しかし、
俺には恋心が分からない。告白は全て断った。
俺は、人を恋愛的に好きになったことがない。女子は何を考えているか分からないからだ。表面上では友達と仲良くしているのを装っているが、
裏では悪口を言う。俺はそういう女子しか
見てこなかった。というのも、俺はクラスの中で
いつも上位カーストにいたため、目立っている奴らとつるむことが多く、目立っている女子は皆
そのような裏表が激しい女子しか
いなかったからだ。
花岡はそんな女子とは大違いだった。
俺が、棚の上に置いておいた沢山のチョコレートが入った袋を教室へ取りに行った時だった。 ドアの向こうから話し声が聞こえた。
ドアの窓からちらっと様子を覗き、耳を澄ませた。
「瀬戸ってさ、なんなの?みんな勇気ふりしぼって告白してんのに全部ばっさり振ってんじゃん?何様のつもりだよ。」
上位カーストの女子が言った。
「それな!なんか顔がいいからって調子乗ってない?…てか待って。棚の上に、貰ったチョコ忘れてってるよ!最低としか思えない。」
もう1人の女子が賛同するように言った。
だから女子は嫌いなんだ。人の気も知らないで。
告白してきた女子をばっさり振るのは、いつまでも
気持ちを引きずってほしくないからだ。しかも俺なんかの事を好きになる時間があるなら、もっと他のことに費やしてほしい。時間は金なりだ。てか、
棚の上にチョコ置いておいたのはトイレいってたからだよ。鞄もあるだろ。ちゃんと見やがれ。もういいや。
こいつらが帰ったらチョコ持って帰ろ。
その時だった。
「憶測で勝手に人を悪く言うのはどうかと思うよ!チョコ棚の上に置いてあるって言ってたけど、鞄も置いてあるし、まだ帰ってないんじゃない?あと、告白してきた女子をばっさり振るのも何か理由があるかもしれないじゃん。」
教室の奥でひっそりと本を読んでいた花岡が
言った。あの花岡が。必要最低限以上の会話を
しない花岡が。
その瞬間俺は心から嬉しかった。ちゃんと俺のことを見てくれている気がして。心を見てくれている気がして。
「...っな、なんなのよいきなり!きもいし!」
「きもい...か。とにかく影でぐちぐち言うなら、直接言った方がいいと思うよ。」
そう言って彼女は席を立ち、俺のいるドアの方へと歩いてきた。彼女が教室から出ると、すぐに俺の姿を見つけた。
「ありがとな、花岡。」
俺は感謝を込めて言った。
「べ、べ、別に。」
花岡はそう言って走り去って行った。その時見えた横顔は、頬を赤く染めていた。
それからというもの俺は学校でほとんど
花岡を見て過ごしていた。
もちろん誰にも気づかれずに。
こんなことは初めてだった。
女子と話すのも慣れているのに。花岡だけには
話しかけることができない。
俺は気づけばバレンタインのあの日から花岡の
ことが好きになっていたのだ。
しかし、それからもずっと話しかけることが
出来ずに、卒業式を迎えてしまった。
高校も同じになることはないだろう。
もうこの恋は忘れよう。
そう思っていた。
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