中途半端なソウルスティール受けたけど質問ある?

ミクリヤミナミ

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終章

対峙

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 地面に落ちたカールの亡骸からはどす黒い血が流れ出て、鏡のように空の様子を映していた。

 エリザは放心状態でその様子を眺めている。
「おい!カールはどうなった?大丈夫なのか!?」
 オットーは画面を指さしながらルークスに詰め寄る。ルークスも状況が呑み込めないまま画面を凝視するだけだった。

『フリードリヒさん。カールさんの蘇生は可能ですか?』
 一人冷静なサトシがフリードリヒへと語りかける。

 が、フリードリヒもそれどころではなかった。

 たった今、カールを両断した天使が視線を自分に向けている。久々に感じる絶望的な恐怖でフリードリヒの判断が鈍る。

「弐拾號はダメでしたが……あなたはどうでしょう?七拾八號ですか。さて、その様子だと期待薄でしょうか」

「20号……」

 ルークスはその数字に引っ掛かりを覚えた。重要な意味を持っているような……何とも言えない感覚に襲われていた。
 サトシはルークスの変化に気づかないままフリードリヒへと念話を送り続ける。
 フリードリヒは天使とにらみ合いながらじりじりと後退する。

「20……」
 ルークスは視線を宙に漂わせながら何度も数字を復唱する。

「ルークスさん!ウルサンに飛びましょう。ここじゃ埒があきません」
 フリードリヒの様子に業を煮やしたサトシがルークスの肩を揺らしながら詰め寄る。

「おい!あんなとこに突っ込むってのか?カールがやられたんだぞ!?わかってんのか?」
 そんな二人にオットーは思いとどまるように叫ぶが、サトシにそれを聞く様子はなく、ルークスの肩を揺らし続ける。

「ええい!なんだよ!今なんか大事なこと思い出しそうなのに!チキショウ。行くしかないか」
 思考を邪魔されてルークスは苛立ちながらもサトシに同意する。

「オットーさん達はここで待っててください。絶対に動かないでくださいよ!」
 サトシは念を押すと、転移の呪文を唱える。
 サトシたちの周囲に魔法陣が広がり、二人の姿が揺らめきながら消えてゆく。

 オットーは消えゆく魔法陣から画面へと視線を移す。画面に映るウルサンの街にはすでに魔法陣が広がっている。

 天使の背後に広がる魔法陣からサトシとルークスが現れる。
 
「ほう……」
 天使はそう呟くとゆっくり振り返る。その顔には満面の笑みが浮かんでいる。

「参拾参號……と、そうですか。やはりあなたでしたか。私の選択は間違っていなかった」
 そう言いながら地面に降り立つと、ゆっくりサトシたちの方へと近づいて来る。

「ご苦労様。生方先生」
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