【4人から声劇台本】怪✕盗✕賊 〜Square Relationships〜

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プロローグ 〜登場!! 怪盗777!!〜

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所要時間 約15分~20分




登場人物

※(ナレ)はナレーションです

☆→怪盗777(スリーセブン)
◇→盗賊トルッカー

○→マフィアのボス バブルス・ヴァーロップ
□→ボスの右腕 キース・シュナイダー

*→その他キャラ(一般人や警察など)





☆「さぁ・・・ショータイムの始まりだ!! 怪盗777の名にかけてっ!!」


☆(ナレ)ときに大空を舞い、ときには地を這い。 またあるときは、果てしない断崖を上り。 どんな難攻不落の城であっても、狙った獲物を笑いでかっ攫う!!


☆「今日も警察はてんやわんやかな?? 私の盗みは、エンターテインメントなのさ!!」 


☆(ナレ)奇想天外、七転八倒。 それでも盗めてしまう、無敵の怪盗・・・


☆「私はどこへでも現れる!! 世界中の、素敵な宝と出会うため!! 私の名は怪盗777と申す・・・!!」



(一息おきます)



☆(ナレ)この国最大の大都会、「スクエア・シティ」
この街を拠点に、怪盗777の仕事は始まる・・・


☆「さてと、今日は何を盗むとしようか・・・」


☆(ナレ)私は、盗むと決めたら何としても盗む。 それがどんなに、小さなことでも・・・


☆「おっ!! あれなんかどうだろうか!! 世間はゴシップにうるさいからねぇ!! 少し小さな騒ぎでも起こしてみるとしようか・・・」


☆(ナレ)私の目に飛び込んで来たのは、新聞・・・ 新聞の一面記事を盗んでしまおうと考えた!!


☆「さて、そうと決まれば変装、変装っと・・・」


☆(ナレ)私は変装技術のすべてを使い、ものの10分でとある人物に化けてみせた・・・ 周りの反応をみて、私は確信した!! 間違いなく、化けられている!!


*「えっ・・・ あれって!! スクエア・シティの市長じゃない・・・!?」

*「おいっ!! 本物じゃねぇか!! とんでもねぇことが起きてるぞ!!」
 
*「こんな平日の昼間からお務めとは・・・!! 本当に私達市民のことを考えてくださっているんですね・・・!!」

*「握手してください!!」

*「サインください!!」


☆(ナレ)スクエア・シティの市長は、カリスマ性が高く、市民からの信頼はものすごく厚い。 万が一外を出歩こうものなら、一瞬で野次馬ができてしまう。 噂はすぐに広まり、市内のマスコミがすぐに飛んでくるのだ


*「市長!! お務めお疲れ様でございます!!」

*「市長の政策のおかげで、市民からの支持率が99%ということですが、今のお気持ちは??」

*「年間平均支持率が50%を超えている市長は歴代であなただけですよ!! 他にどんな政策を??」

*「人気になる秘訣などはございますか??」


☆(ナレ)やれやれ・・・ここまで支持率が高い市長だと、迂闊な発言はできそうにない・・・だが、新聞の一面記事のためだ!! とりあえず何かしら言っておく必要がありそうだね


☆「うぉっほん・・・!! 皆様には、いつもたくさんの支持をいただいて本当に感謝している次第であります。 市長の私としては、市民皆様のことを本当に誇りに思っております。 来月の選挙選に向けて、また新しい政策を考案しているところでございます。 そのときにまた、皆様の前に現れるといたしましょう!!」(声を変えてみてください)



*「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」


☆(ナレ)近くの野次馬達から拍手や歓声が鳴り響く・・・ まったく・・・ どれだけ平和ボケしているんだここの市民は・・・ あの悪名高き怪盗777が目の前にいるというのに・・・


☆「私は、こんなところで立ち止まりません!! 市民の皆さまの前で、あっと驚くことをお見せしたいと考えています!!」


*「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」


☆(ナレ)何を勘違いしているのかここの市民達は・・・!!
さっき私は、新聞の一面を盗むと誓った!! ここで終わったら、ただの笑えるイタズラになってしまう!!
驚くのは、「今」だ!!



☆「市民の皆様、申し訳ございません・・・ そろそろ時間が来たようです・・・ 本当の市長は、ちゃんとお役所で仕事をしてますよ!! 明日の新聞の一面はいただきましたよっ!!」


☆(ナレ)そういって、私は七色に着色された煙幕を四方にばら撒いた!!


*「か、怪盗777!?」

*「市長に化けてやがったのか!!」

*「速報です!! 速報です!! 怪盗777が現れました!!」
 
*「よりによって、市長に化けてんじゃねぇ!!」

*「ふざけるな!! コソ泥が!!」


☆「はっはっはっはっ!! 私はコソ泥などではありません・・・ 私の名は、怪盗777と申す。 以後、お見知りおきを!!」


☆(ナレ)こうして、街は一瞬でてんやわんやになり、その日のニュースは私一色で飾られたのだった。


☆「私は、皆を笑顔にする怪盗・・・ 怪盗777に、不可能はないのだっ!!」



(一息つき、シーンが変わります)



○「おい、キース・・・」


□「はい。 お呼びでございますか、ヴァーロップ様・・・」


○「明日から始まる美術館への展示品はきちんと保管しているだろうな・・・??」


□「仰せのままに。例のものは、こちらに厳重に保管されております」


○「この展示品は、私が大金を叩(はた)いて、オークションで競り落とした代物だ・・・」


□「はい、存じ上げております。 エジプトで発見された最古の指輪・・・別名を『エンペラーリング』」


○「その通りだ。 このエンペラーリングは、古代エジプトのファラオが、権力の象徴としてファラオの指に直接はめ込んでいた実物だと信じられている・・・」


□「そのような代物を、あの美術館に展示してしまってよろしいのでしょうか・・・」


○「キース、貴様は何もわかっておらぬな。」


□「申し訳ございません。」


○「貴様は私の右腕になり何年経つのだ」


□「はい。 15年になります」


○「それだけ長い時間側にいながら、私の考えを読み取れぬなど、まだまだ私の足元にも及ばぬな」


□「考えが理解できず、申し訳ございません。 ですが私は、ヴァーロップ様のために、永遠に添い続ける覚悟でごさいます」


○「ハッハッハッハッ!! それならばよい。 くれぐれも私のことを越えようなどと、ふざけた考えは起こさんことだな」


□「もちろんでございます。」


○「では、これよりエンペラーリングを展示会場に運び入れる!! 護衛を配置し、速やかに美術館に向かうのだ!!」


□「かしこまりました、ヴァーロップ様!!」


○「(これで私の野望に一歩近づくことになる・・・ 様々な宝を餌に、市民から金を巻き上げ、ヴァーロップの名を世界に轟かせるのだ!! ふっふっふっふっ、はっはっはっはっ、アーッハッハッハッハッハ!!)」



(一息つき、シーンが変わります)



◇「いっちにいさんしっ、にいにっさんしっ、さんにいさんしっ、よんにいさんしっ。っと・・・ って俺はいつまでこうして筋トレを続けなきゃなんねぇんだ、ちくしょおがぁ!!」


◇(ナレ)なぜか筋トレをしていると、気が紛れる・・・ しかし、いくら体の筋肉をつけたところで・・・


◇「懐は・・・ さみしいっつうこったな・・・」


◇(ナレ)一体俺は、いつまでこんな堕落した生活を続けるっつうんだ・・・・ この世に神様がいるってぇんなら、一つだけ聞きてぇことがある・・・


◇「なんで・・・ 俺は、独りで生きてるんだ・・・」


◇(ナレ)もともと俺は、警察の特殊部門に務めていた。 しかし、とある事件がきっかけで、家も、家族も、バラバラになっちまった・・・
あの事件さえなけりゃ、俺たちは、今頃・・・


◇「くぅっ・・・ あぁっ・・・ こうしてても仕方がねぇ・・・ 何か俺ができることは、この世にはねぇのか!!」


◇(ナレ)仕事も、家も、失った俺は・・・ 働いていたときにガッツリ溜め込んでた貯金も、とうとう底を付きそうになっていた・・・


◇「俺に残されてるのは、筋トレで培った体力と、精神力だけだ・・・ こんな脳筋野郎に手を差し伸べてくれるやつなんて、いるわけねぇんだよなぁ・・・」


◇(ナレ)しばらく俺は空を見上げ、今はもういない家族のことを考えていた・・・ 零れそうになる涙をぐっと堪え、零さねぇように雲一つねぇ青空をみて、物思いに更けていた・・・


◇「はぁ・・・ あの頃に比べたらため息の量も増えちまった・・・ おっと、もうこんな時間か!! 夕飯作んのに、買い物に行かなきゃならなかったんだったな・・・」


◇(ナレ)筋トレで流した汗をシャワーで洗い流し、俺は身支度整えて、外に出た。


◇「それにしても今日は、大売り出しやってる日じゃねぇだろうがよぉ・・・ なんだってこんなに人が多いんだっての・・・!!」


◇(ナレ)俺の家にテレビはない。 情報収集できるもんがあるとすれば、お隣さんの家に出してある資源ごみのなかの新聞くれぇなもんだ・・・ 新聞を取るのは金がもったいなく感じちまって、こんなひもじいことしてるってわけだ。
だから俺は、大体世間とは2週間以上情報における時差があるってわけだ。


◇「この先に向かって、人がどんどん増えてやがる・・・ この先で祭りでもあるってぇのか??」


◇(ナレ)特殊部門で働いていた俺からすると、集団行動や人混みっつうのは慣れたもんだったかもしれねぇ。 ただ、それは仕事で遭遇することが多かったからだ。 休みの日まで人混みに紛れるのは、まっぴらごめんだ。



◇「あぁん?? おぉ!! こいつぁ驚いたぜ!! おいっ!! 本物じゃねぇか!! とんでもねぇことが起きてるぞ!!」



◇(ナレ)周りが大騒ぎになってた理由が、やっとわかったぜ。 何を隠そう目の前には、スクエア・シティきってのお偉いさんの市長さんがお目通りしちまってるんだからよ!!


*「こんな平日の昼間からお務めとは・・・!! 本当に私達市民のことを考えてくださっているんですね・・・!!」

*「握手してください!!」

*「サインください!!」


◇(ナレ)周りの目は市長に釘付けだ。 俺だって、この市長がいなかったらこの街で生きていくことはできなかったろうよ・・・ あの事件での警察の失態を、市長自らが盾となり離職した警官たちの生活を最低限保証すると約束してくれた市長だ。 この恩は返しても、返しきれねぇ・・・


☆「私は、こんなところで立ち止まりません!! 市民の皆さまの前で、あっと驚くことをお見せしたいと考えています!!」


◇「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」


◇(ナレ)俺は市長の言葉に、周りのみんながそうしているように、賛同の咆哮をあげた。 しかし、ここで事態は一変する。 いや、事態どころか・・・・
俺の「人生」すら一変する事態になろうなんて、このときは知る由もなかったよ・・・


☆「市民の皆様、申し訳ございません・・・ そろそろ時間が来たようです・・・ 本当の市長は、ちゃんとお役所で仕事をしてますよ!! 明日の新聞の一面はいただきましたよっ!!」


◇(ナレ)俺は一瞬、市長が何を言っているのかがわからなかった・・・・ しかし・・・ 辺りを七色の煙が取り巻いたところで、事態を一瞬で把握した・・・


*「か、怪盗777!?」

*「市長に化けてやがったのか!!」

*「速報です!! 速報です!! 怪盗777が現れました!!」
 
◇「よりによって、市長に化けてんじゃねぇ!!」

*「ふざけるな!! コソ泥が!!」


☆「はっはっはっはっ!! 私はコソ泥などではありません・・・ 私の名は、怪盗777と申す!! 以後、お見知りおきを!!」


◇(ナレ)時折新聞で見たことがあった・・・ 怪盗777。 胸糞悪いが、この出会いが俺の人生を180度変えちまったんだ・・・



to be continue...





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