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本当に責任を取りに来た男
「えっ、何?」
セレスティアは怪訝な顔をする。久しぶりに友人が花を持って現れたのだから当然だ。
最近婚約破棄された身のセレスティアを励ますためにしても、大輪の花はさすがにやりすぎではないだろうか。
セレスティアが呆然としていると、シルヴァンがずかずかと部屋に入り込んでくる。そしてセレスティアの目の前で跪くと、恭しく花束を差し出した。
「セレスティア、責任を取りに来たぞ」
「えっ、どういうこと!? 責任?」
まったくもって意味が分からない。
とりあえず差し出された花束を受け取ったセレスティアは、目を瞬かせた。シルヴァンは胡散臭いまでの微笑みを浮かべる。
「セレスティア、俺と結婚前提で婚約してくれ」
「はぁ!?」
「『責任を取る』と言ったのは俺だ。自分の言ったことを反故にするつもりはない。そして、お前は俺の申し出に了承したはずだ」
きっぱりと言い切るシルヴァンに、セレスティアは軽く眩暈を覚えた。たまたま一部始終を見たメイドが「お花を飾りますね!」と満面の笑みで花束を受け取り、そそくさと部屋を出て行く。きっとおしゃべり好きのメイドのことだから、すぐに屋敷の他の者に言いふらし、あっという間にこの話題が広まるに違いない。
セレスティアは額に手を当てた。うっすら頭痛がする。
たしかに「責任を取る」と言われ、仕方なく了承した覚えはある。しかし、婚約する気だったなんて一言も聞いていない。
「ちょっと待って、シルヴァンはファナのことが好きだったわけでしょ」
「ファナはレイモンドのヤツと結ばれただろう。大変不本意な結果だったが、俺はファナの幸せを奪うつもりはない。ということで、お前と結婚しても問題ない」
「どういう理論よ……」
だが、荒唐無稽は話に聞こえるが、セレスティアにとってありがたい話ではある。
マケナリー家とルーザートン家は家門が釣り合っているし、政治的にも中立を保っている両家の結婚は至極妥当なものだ。これから先「王族になり損ねた令嬢」という嫌なレッテル貼られる予定のセレスティアにとっても、ありがたい話ではある。
(だからって、いきなりシルヴァンが婚約者になるなんて……)
心の整理ができていないのはもちろんだが、一晩の過ちの対価としては、あまりに破格すぎる気がする。
「まあ、この話は悪い話ではないはずだ。お互い、すでに身体を知り尽くした仲だしな」
「だから、あの夜のことは覚えてないって言ってるでしょ!」
「俺はしっかり覚えてる。神に誓って言うが、身体の相性はいいと思うぞ。それも、かなり」
「何を根拠に……」
その瞬間、シルヴァンはセレスティアの頤を掴み、キスをした。少し開けた唇の隙間から、にゅるりと長い舌が入り込む。驚きのあまり硬直したセレスティアの口内を、シルヴァンはねっとりと舌でなぞりあげた。感じたことのない感覚に、セレスティアの身体が震える。
「んっ……んん……」
シルヴァンは角度を変えながら、何度も唇を重ね、セレスティアの口内を貪る。まるで、食べられているようだと、セレスティアは思った。息を継ぐ暇さえも、シルヴァンは与えない。
そしてセレスティアが抵抗しなくなった頃を見計らい、シルヴァンは唇を離した。
「ほら、なかなかだろ」
「馬鹿じゃないの......っ!」
セレスティアは肩で息をしながら、顔を真っ赤にして怒鳴る。
そんなセレスティアを見つめ、シルヴァンは目を細める。
「うん、馬鹿なのかもしれない。一度抱いただけなのに、こんなにも離れがたく思っている」
切れ長の瞳の奥に、一一瞬不思議な光が宿る。その光をセレスティアは知っているような気がした。だが、それがなんだか思い出せない。
その時、騒ぎを聞きつけた両親が部屋にやってきた。
「珍しくセレスティアにお友達が来たと聞いたから挨拶をしようと思ってきたら、これはいったいどういうことなの!?」
「セレスティア、この男は誰だ!? 殿下に婚約破棄されたばかりというのに、男を部屋に入れるのは感心できないぞ!」
両親はシルヴァンとセレスティアを交互に見て怪訝そうな顔をしている。
(あああ、とっても面倒くさいことに!)
セレスティアは、両親にどう説明したものかと頭を抱えた。
だいたい、シルヴァンとセレスティアの関係はかなり説明しづらいのだ。自分の恋愛を成就させるために他人の恋愛を妨害し、しかも先日うっかりワンナイトラブしてしまった仲である。当たり前だが、あまり人に胸を張って言える関係ではない。
セレスティアはわかりやすく視線を泳がせた。
「ええと、それは……」
「俺から説明させてください。申し遅れましたが、マケナリー家嫡男のシルヴァン・マケナリーと申します。突然訪問してしまい、申し訳ございません」
シルヴァンは礼儀正しくお辞儀をすると、胡散臭いほどの爽やかな笑みを浮かべた。
いきなり現れた男の素性がマケナリー家の嫡男だったことを知り、両親はとりあえずほっとした顔をする。マケナリー侯爵家は、宰相や大臣を多く輩出する格式高い家柄であり、大貴族だ。身元がはっきりした相手だと、ひとまず安心したのだろう。
「おぉ、マケナリー侯爵家の! 侯爵にはいつも世話になっている。まさか、ご子息とセレスティアが友人同士だったとは」
「ええ、セレスティア嬢とはもう長い付き合いでして……」
そこからシルヴァンは、セレスティアとシルヴァンが「どういう関係」なのか両親にスラスラと説明し始めた。
セレスティアに出会ったのはとあるパーティーの席。それから二人は王宮の図書室で時々言葉を交わすうちに、親しく弁論を交わす仲になった。そのうちに、セレスティアの聡明さに惹かれたシルヴァンだったが、セレスティアにはこの国の王子レイモンドと婚約していたため、その秘めたる想いは告げられずにいた――、らしい。
「しかし、セレスティア嬢の婚約者がいなくなった今、俺はこの想いを告白しても構わないと思い、セレスティア嬢のもとを訪れたのです」
「まぁ、そうだったの!」
(いやいやいやいやいや)
真っ赤な嘘だ。なんだそれは、誰の話だ、とセレスティアは呆然とする。しかし、話の途中で織り込まれるエピソードは嘘ではないが真実でもない、という微妙なラインを攻めている。ファナの存在は一切触れられなかった。
セレスティアの両親はといえば、シルヴァンの巧みな話術にのまれ、すっかり感動した様子で手を胸の前で組んでいる。
「まあ、そんなにもうちのセレスティアを思ってくれる人がいるなんて」
「あのろくでな……コホン、レイモンド殿下に婚約破棄を言い渡された時は、どうしてやろうかと思いましたが、貴方のような方であれば安心してうちのセレスティアを任せることができるかもしれない」
先ほどまで怪訝な顔をしていたのが嘘のように、セレスティアの両親はシルヴァンに好意的な眼差しを向けている。
(忘れてたわ。シルヴァンはそもそも結構優秀なキャラだったじゃない……)
ファナに対してIQ.2程度になるシルヴァンをいつも見て来たため忘れがちだが、そもそも彼はこの王国で将来を有望視される男だ。セレスティアの両親を説得する程度、赤子の手をひねるよりも簡単なのかもしれない。
シルヴァンは微笑んだ。
「先日のセレスティア嬢の婚約が破談になった件で、さぞやお二人は心を痛めているだろうと思い、先んじて婚約の前に、お話をすべきかと思いまして」
「確かに、その配慮はありがたい。先日の突然の婚約破棄は、誠に遺憾だった。そもそも、王子とセレスティアの婚約は国王陛下の意向によるものだ。それを反故にするなど、あの王子はいったい何を考えていることやら……」
セレスティアの父は熟考した後、ゆっくりと頷いた。
「婚約を認めよう。うちの娘をよろしく頼む」
「ありがとうございます。近々、両家の顔合わせの食事会を開こうかと思います。もちろん、両親には俺の想いはすでに伝えており、了承も得ていますので」
「おお、話が早くてありがたいな。さっそく日時を決めよう」
シルヴァンと両親は満足そうに握手を交わし、当人のセレスティアを置き去りにして、婚約話がトントン拍子に進んで行く。
(えっ、えええ~~~~!?)
セレスティアが口をパクパクさせている間に、婚約話はまとまったようで、シルヴァンはセレスティアの腰に腕を回して「これからよろしく」とにこやかに言う。セレスティアは「は、はひっ」としか答えられなかった。
こうして、第一王子に婚約破棄されたセレスティアは、シルヴァン・マケナリーと婚約することになったのだった。
セレスティアは怪訝な顔をする。久しぶりに友人が花を持って現れたのだから当然だ。
最近婚約破棄された身のセレスティアを励ますためにしても、大輪の花はさすがにやりすぎではないだろうか。
セレスティアが呆然としていると、シルヴァンがずかずかと部屋に入り込んでくる。そしてセレスティアの目の前で跪くと、恭しく花束を差し出した。
「セレスティア、責任を取りに来たぞ」
「えっ、どういうこと!? 責任?」
まったくもって意味が分からない。
とりあえず差し出された花束を受け取ったセレスティアは、目を瞬かせた。シルヴァンは胡散臭いまでの微笑みを浮かべる。
「セレスティア、俺と結婚前提で婚約してくれ」
「はぁ!?」
「『責任を取る』と言ったのは俺だ。自分の言ったことを反故にするつもりはない。そして、お前は俺の申し出に了承したはずだ」
きっぱりと言い切るシルヴァンに、セレスティアは軽く眩暈を覚えた。たまたま一部始終を見たメイドが「お花を飾りますね!」と満面の笑みで花束を受け取り、そそくさと部屋を出て行く。きっとおしゃべり好きのメイドのことだから、すぐに屋敷の他の者に言いふらし、あっという間にこの話題が広まるに違いない。
セレスティアは額に手を当てた。うっすら頭痛がする。
たしかに「責任を取る」と言われ、仕方なく了承した覚えはある。しかし、婚約する気だったなんて一言も聞いていない。
「ちょっと待って、シルヴァンはファナのことが好きだったわけでしょ」
「ファナはレイモンドのヤツと結ばれただろう。大変不本意な結果だったが、俺はファナの幸せを奪うつもりはない。ということで、お前と結婚しても問題ない」
「どういう理論よ……」
だが、荒唐無稽は話に聞こえるが、セレスティアにとってありがたい話ではある。
マケナリー家とルーザートン家は家門が釣り合っているし、政治的にも中立を保っている両家の結婚は至極妥当なものだ。これから先「王族になり損ねた令嬢」という嫌なレッテル貼られる予定のセレスティアにとっても、ありがたい話ではある。
(だからって、いきなりシルヴァンが婚約者になるなんて……)
心の整理ができていないのはもちろんだが、一晩の過ちの対価としては、あまりに破格すぎる気がする。
「まあ、この話は悪い話ではないはずだ。お互い、すでに身体を知り尽くした仲だしな」
「だから、あの夜のことは覚えてないって言ってるでしょ!」
「俺はしっかり覚えてる。神に誓って言うが、身体の相性はいいと思うぞ。それも、かなり」
「何を根拠に……」
その瞬間、シルヴァンはセレスティアの頤を掴み、キスをした。少し開けた唇の隙間から、にゅるりと長い舌が入り込む。驚きのあまり硬直したセレスティアの口内を、シルヴァンはねっとりと舌でなぞりあげた。感じたことのない感覚に、セレスティアの身体が震える。
「んっ……んん……」
シルヴァンは角度を変えながら、何度も唇を重ね、セレスティアの口内を貪る。まるで、食べられているようだと、セレスティアは思った。息を継ぐ暇さえも、シルヴァンは与えない。
そしてセレスティアが抵抗しなくなった頃を見計らい、シルヴァンは唇を離した。
「ほら、なかなかだろ」
「馬鹿じゃないの......っ!」
セレスティアは肩で息をしながら、顔を真っ赤にして怒鳴る。
そんなセレスティアを見つめ、シルヴァンは目を細める。
「うん、馬鹿なのかもしれない。一度抱いただけなのに、こんなにも離れがたく思っている」
切れ長の瞳の奥に、一一瞬不思議な光が宿る。その光をセレスティアは知っているような気がした。だが、それがなんだか思い出せない。
その時、騒ぎを聞きつけた両親が部屋にやってきた。
「珍しくセレスティアにお友達が来たと聞いたから挨拶をしようと思ってきたら、これはいったいどういうことなの!?」
「セレスティア、この男は誰だ!? 殿下に婚約破棄されたばかりというのに、男を部屋に入れるのは感心できないぞ!」
両親はシルヴァンとセレスティアを交互に見て怪訝そうな顔をしている。
(あああ、とっても面倒くさいことに!)
セレスティアは、両親にどう説明したものかと頭を抱えた。
だいたい、シルヴァンとセレスティアの関係はかなり説明しづらいのだ。自分の恋愛を成就させるために他人の恋愛を妨害し、しかも先日うっかりワンナイトラブしてしまった仲である。当たり前だが、あまり人に胸を張って言える関係ではない。
セレスティアはわかりやすく視線を泳がせた。
「ええと、それは……」
「俺から説明させてください。申し遅れましたが、マケナリー家嫡男のシルヴァン・マケナリーと申します。突然訪問してしまい、申し訳ございません」
シルヴァンは礼儀正しくお辞儀をすると、胡散臭いほどの爽やかな笑みを浮かべた。
いきなり現れた男の素性がマケナリー家の嫡男だったことを知り、両親はとりあえずほっとした顔をする。マケナリー侯爵家は、宰相や大臣を多く輩出する格式高い家柄であり、大貴族だ。身元がはっきりした相手だと、ひとまず安心したのだろう。
「おぉ、マケナリー侯爵家の! 侯爵にはいつも世話になっている。まさか、ご子息とセレスティアが友人同士だったとは」
「ええ、セレスティア嬢とはもう長い付き合いでして……」
そこからシルヴァンは、セレスティアとシルヴァンが「どういう関係」なのか両親にスラスラと説明し始めた。
セレスティアに出会ったのはとあるパーティーの席。それから二人は王宮の図書室で時々言葉を交わすうちに、親しく弁論を交わす仲になった。そのうちに、セレスティアの聡明さに惹かれたシルヴァンだったが、セレスティアにはこの国の王子レイモンドと婚約していたため、その秘めたる想いは告げられずにいた――、らしい。
「しかし、セレスティア嬢の婚約者がいなくなった今、俺はこの想いを告白しても構わないと思い、セレスティア嬢のもとを訪れたのです」
「まぁ、そうだったの!」
(いやいやいやいやいや)
真っ赤な嘘だ。なんだそれは、誰の話だ、とセレスティアは呆然とする。しかし、話の途中で織り込まれるエピソードは嘘ではないが真実でもない、という微妙なラインを攻めている。ファナの存在は一切触れられなかった。
セレスティアの両親はといえば、シルヴァンの巧みな話術にのまれ、すっかり感動した様子で手を胸の前で組んでいる。
「まあ、そんなにもうちのセレスティアを思ってくれる人がいるなんて」
「あのろくでな……コホン、レイモンド殿下に婚約破棄を言い渡された時は、どうしてやろうかと思いましたが、貴方のような方であれば安心してうちのセレスティアを任せることができるかもしれない」
先ほどまで怪訝な顔をしていたのが嘘のように、セレスティアの両親はシルヴァンに好意的な眼差しを向けている。
(忘れてたわ。シルヴァンはそもそも結構優秀なキャラだったじゃない……)
ファナに対してIQ.2程度になるシルヴァンをいつも見て来たため忘れがちだが、そもそも彼はこの王国で将来を有望視される男だ。セレスティアの両親を説得する程度、赤子の手をひねるよりも簡単なのかもしれない。
シルヴァンは微笑んだ。
「先日のセレスティア嬢の婚約が破談になった件で、さぞやお二人は心を痛めているだろうと思い、先んじて婚約の前に、お話をすべきかと思いまして」
「確かに、その配慮はありがたい。先日の突然の婚約破棄は、誠に遺憾だった。そもそも、王子とセレスティアの婚約は国王陛下の意向によるものだ。それを反故にするなど、あの王子はいったい何を考えていることやら……」
セレスティアの父は熟考した後、ゆっくりと頷いた。
「婚約を認めよう。うちの娘をよろしく頼む」
「ありがとうございます。近々、両家の顔合わせの食事会を開こうかと思います。もちろん、両親には俺の想いはすでに伝えており、了承も得ていますので」
「おお、話が早くてありがたいな。さっそく日時を決めよう」
シルヴァンと両親は満足そうに握手を交わし、当人のセレスティアを置き去りにして、婚約話がトントン拍子に進んで行く。
(えっ、えええ~~~~!?)
セレスティアが口をパクパクさせている間に、婚約話はまとまったようで、シルヴァンはセレスティアの腰に腕を回して「これからよろしく」とにこやかに言う。セレスティアは「は、はひっ」としか答えられなかった。
こうして、第一王子に婚約破棄されたセレスティアは、シルヴァン・マケナリーと婚約することになったのだった。
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