SOARS MUSICAL PROJECT Vol,2「COSMOS」脚本

シーン２３ アムール事務所

SE１５　視点変化の効果音

＊照明変化

 

秋野　　　　「あれは誤解で。らんを振ってから、好きな子いるのかって事を余りにもしつこく聞いてくるから、」

咲良　　　　「大丈夫だから！！！！！！・・・もう、終わった事だから・・。」

秋野　　　　「うん・・・ゴメン。うん、ゴメンね・・・もう、終わるから。」

 

＊秋野、ＰＣを弄っている。

 

秋野　　　　「これで、再起動したら、元に戻るから。」

咲良　　　　「うん・・・ありがとう。」

 

＊秋野、ドアを開けて帰ろうとする。

SE１５　事務所扉を開ける音

 

秋野　　　　「あの、木ノ下さんが信用している先輩、完全に信用しちゃ駄目だよ。」

心づもりだけは。」

咲良　　　　「え？」

秋野　　　　「じゃ、お仕事頑張って。」

SE１５　事務所扉の閉まる音

＊照明変化

 

咲良　　　　「・・・・。」

 

SONG２２　【　あの日　】　秋野大輔ソロ

 

過ちだったと気付くのは　いつだって先の未来で

後悔に縛られた僕は　ただただ時間を無駄にしてた

 

君は未来を失って　僕は笑顔を失った

取り戻したいあの日から　君をこの手で守りたいんだ

 

言葉はいつも曖昧で　優しさにも凶器にもなる

君を好きだと言っただけで　奴らは君に牙を向けた

 

＊さくらは歌中、秋野の言葉に驚きを覚えつつも、時間を見て、ＰＣに不慣れなキーボード裁きで、

打ち込んでいく。

 

あの日僕は　僕の為に　君を庇うことさえ出来なかった

小さく震えるその肩を ただ 遠くで 見つめてた

あの日君は　僕の嘘で大切な居場所を奪い去られて

悲しさと悔しさを胸に　ただ一人きり 教室から消えた

 

＊咲良、仕事を終え、足早にそこから去る。

秋野　　　　「木ノ下さん・・・ごめん」

＊秋野は後奏中、一度、アムールの事務所を振り返りつつ、ゆっくりと去っていく。

 

SONG２２　【　あの日　】　FADE OUT