SOARS MUSICAL PROJECT Vol,2「COSMOS」脚本

片山行茂

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シーン26 【回想】さくらの部屋

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BGM4 【 響子のテーマ 】 *CUT IN

 

*あずさが咲良の部屋の前で佇んでいる。

*暫くすると、家にゆりが訪ねて来る。

*咲良は、引きこもったままで部屋から出てこない。

*ゆりは、深くお辞儀をし諦めて帰る。

*あずさ、部屋に戻り口紅を手にして、意を決して扉の前から声を掛ける。

 

あずさ   「咲良、咲良? いつまでこもってんの? また、ゆりちゃん来てくれたのに、 良いの?」

咲良    「・・・・」

咲良    「開けるよ?」

咲良    「嫌だ、もう、入ってこないでよ。」

あずさ   「学校やめて、あんたせっかく自由になったのに、何部屋にこもってんの、もったいない。」

咲良    「うるさい!」

*あずさ、手にしていた1本の口紅を見つめる。

あずさ   「女の子はね、綺麗になれるんだよ。」

*そして、その口紅を咲良に差し出す。

咲良    「・・・。」

あずさ   「どんな女の子でも、花は枯れないの。ううん。枯れてもまた咲けばいい。

そしたらまた綺麗になれる。何度だって、綺麗に咲くことができるんだよ。」

咲良    「何言ってんの?」

あずさ   「良く咲くと書いて咲良。しっかり日を浴びれば咲けるんだよ。

部屋にこもってジメジメしてちゃだめ。栄養をあげないと、枯れていっちゃうよ。」

咲良    「・・・。」

あずさ   「さ、ほら、行くよ。」

*あずさ、咲良にマフラーを掛け、外へ連れ出そうと、手を引っ張っていく。

 

咲良    「ちょっと、待って、私はどこにも行きたくないの!!ちょっと離してよ!!!!!」

あずさ   「いいから、いいから。」

 

*二人去る。

【7年前のコスモス百貨店】

*ヤマさん、町田、響子、その他数人のアムール店員が出てくる。

*当時、上司だったヤマさんさんが町田に説教をしている。

*アムールの店舗に咲良があずさに無理やり手を引かれやってくる。

 

咲良    「もう、離してよ!!!」

あずさ   「観念しなさい!ほら、みんな見てるでしょ、少しは黙ったら。」

響子    「いらっしゃいませ!ようこそ、アムールへ。」

*町田や他の定員たちも、咲良たちに「ようこそ、アムールへ」と声を掛ける。

あずさ   「すみません、この子に合う化粧品が欲しいんですが。」

咲良    「化粧品って、私はまだ高校生!」

あずさ   「辞めたんでしょ。」

咲良    「ちょっと!なんでこんな人前でそんな事言うのよ!もう、帰る!!」

あずさ   「逆じゃん、逆。せっかく学校やめたんだよ?もう校則もない。

自由なんだから、もっと楽しみな。って事。」

響子    「そうよ、一足先に大人になれるんじゃないの。」

ヤマさん  「なあ、若い子だし、新作のこれとかいいんじゃないか?」

響子    「ヤマさんは黙ってください。私が担当しますから。」

町田    「ヤマさん、黙ってってですって。」

ヤマさん  「町田!!!喋ってる暇があったら、営業に行ってこい!!」

町田    「さっき帰ってきたばかりですよ、僕。」

ヤマさん  「うるさい!!お前は人よりトロいんだから、2倍頑張らんといかんだろ!!」

響子    「うるさい!!!二人とも!!ごめんなさいね。じゃあ、少し顔を上げてもらっていい?」

 

*響子、さくらの顔をじっと見る。

さくら   「あの、その、」

BGM4 【 響子のテーマ 】 *CUT OUT

 

響子    「うん、本当にきれいな顔立ちしてる。お肌もキレイだし、この薄めの色とか試してみようか。」

咲良    「え、あの・・・はい。」

 

SONG26 【 前へ バラードエディション ~ あずさ バージョン ~ 】

 

輝きを放つ未来に 止まらない胸の高鳴り なり振り 構わず さぁ 走り出せ

秋空の光を浴びて 強く咲くあの花のように 涙に濡れても また立ち上がれ

*あずさの歌の間、響子に化粧をしてもらう→鏡を見せられる、

綺麗になった自分を見て少し笑っている自分に気付く。

 

悲しくて 俯いて 泣いていた あの日の 悔しさも バネにして もっと 遠くへ飛び立とう

*しかし、また引きこもる。あずさは部屋をノックするが、出てこない。

 

やっとこの手に掴んだ 夢の扉開く鍵 あの日からずっと 胸に抱いた希望

これから先の未来に 待ち受ける事の全て 怖気ずに 受け止めたい

 

温かい光を浴びて そうあの日ここに生まれた 誰もが 自分の個性を持って

少しずつ歩き始めて たくさんの人に出会って 心も身体も 大きくなった

 

*ある日、デパートに一人で行って、美容部員を覗き見する。

*さくらを見つけた響子に声をかけられる。

*さくらは違います的な動きをするが、促され、メイクをしてもらう。

 

生きていて 楽なんて 思う事は ないけど 諦めず 頑張れば 願いは 叶うと信じて

 

*メイク完成後の鏡を見ると、何日か前より、少しだけ笑顔が大きくなる→

 

自分の心ひとつで 明日だって変わるはず いつも伝わるよ 胸の熱い鼓動

生まれた意味を感じて 精一杯咲くために 少しでも 前へ進め

 

*ゆりがまた借りていた本を持って家に訪れる。咲良はその本を手に取りゆりを抱きしめる。

*2人にはあの日の笑顔が戻り、ゆりと咲良は笑顔でバイバイする。

 

(M 後奏中)

*咲良とあずさ

 

咲良    「お姉ちゃん、私、アムールに就職したい。私みたいな子に化粧で元気をあげたい。

変われるんだって。」

あずさ   「いいじゃない! お姉ちゃんにもいつかやってよ。」

咲良    「うん、でも、自信なくて。」

あずさ   「何を言ってんのよ。出来る!出来る!あんたなら、出来る!」

咲良    「何それ。」

あずさ   「おまじないよ、おまじない。騙されたと思ってやってみて、いくよ。出来る!出来る!はい!」

咲良    「(笑いながら)出来ないよ。」

あずさ   「やるの! ほら、出来る!出来る!」

咲良    「嫌だ、恥ずかしいよ!」

あずさ   「何言ってんの! ほら、出来る!出来る!!ほら、さくらも!!ほーら!」

 

*あずさの笑い声と共にハケル。

SONG26 【 前へ バラードエディション ~ あずさ バージョン ~ 】 FADE OUT

 

SE16 転換音

SE20 町の環境音 CUT IN
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