星の記憶

鳳聖院 雀羅

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第3証【イブの断片】

【イブの断片編】ep.31『ノヴァ(新星)』(後)

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ビスマルク『ジャンヌ…?』
ジャンヌはその場で振り向くが
ビスマルク、メアの二人から目線を反らし ただ床を見つめていた
ビスマルク達とジャンヌの間に気不味い空気が流れる中、メアはジャンヌに対して今まで投げ掛けていた言葉  気迫までもを忘れ とても珍しく綺麗な花を見つめるようにジャンヌに見とれていた
そんなメアにローズは軽く咳払いをし

メア『え?…あっ、あっ、あっ、あの…ご、ごめんなさい…』
ジャンヌは右手をメアに差し出し掌をみせ 軽くうつむいた
ビスマルク『もしかして…ジャンヌ…声出ない?』
ローズ『えぇ、そうなの…理由はわからないけど、現段階で健康状態には問題は無いんだけど…声を発することが困難な状態なの…』
『まるで、サナギから孵化したばかりの蝶のように、肉体的にすごくエネルギーを消費したみたいなの』
『今は落ち着いてるけど、ほんのさっきまで、ほぼ仮死状態だったのよ…』
ビスマルク『ジャンヌが受けた傷口の容態はいかがなんですか?』
ローズ『ジャンヌの本来保有する力なのか、能力覚醒において劇的に治癒能力が高まっているのか、傷口は跡形もなく綺麗に消えているわ』
ビスマルク『…』
『私も、星の記憶とか断片とか…そして、今まであまりわからなかった 母さんと父さんのこと…自分の体に起きた異変のこととか…いや、今でも正直わからないことだらけで…』
『血のつながりはないはずの…姉妹のように育てられて、いつの間にか本当の姉妹のように…』
『でも、私たちは似ている!…容姿だけに関わらず…』
『ローズさん!知っていること、全て話してください!』
ローズ『貴女達二人は、姉妹よりもより強い血縁…』
『ジャンヌはサラそのものです!』
『サラの血を受けた聖杯、それに手を加えて造りだされた、人工的な天使 エンジェリア』
『紛れもなく、サラの断片…』
『それに別の断片との接触によって結晶化した形が、いまのジャンヌ…』
リリー『アダムの結晶…だな』
ビスマルク『アダムの結晶?』
リリー『星の記憶として目覚めた、まだその第一段階』
『クソ親父から言わして貰うと、【ノヴァ】新星 だ、そうだ!』



その頃、二階のメアの部屋では
『ねぇ!ねぇぞ!…くっそ!先を越されたか!』
『星の断片…いや、待てよ』
『このガキそのものが断片であり、星の記憶だとするならば…』
サージェスがそこに横たわる小さな少女を抱き抱えながらビスマルク等のいる下の階に来る

『よぅ ビスマルク!…元気そうだな』
ビスマルク『!サージェス!?』
サージェス『いい先生について、ちっとは賢くなってきたみたいだな!』
『だが!…まだまだだ!』
『土産にこのガキ頂いて行くが…また後でな フフフ』
『アカデミーで、待っててやるから、急いで来いよ、俺ぁ気の長い方じゃねぇからな』
『気紛れで、ゲイボルグにこのガキ渡しちまうかもしんねぇからな~ガハハ!』
ビスマルク『ま、待て!サージェス!!!』
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