星の記憶

鳳聖院 雀羅

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第5証【創世記】

【創世記】ep.6『変わり果てた セカイ』

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メメントモリ『あ、あっ…くっ!…ここは!?』
『ひ、人?…くっ、こんなにたくさん!…』
『ど、どうした?…何があったんだ!?』

ガーネーシャ『そ、その声!…メメ?メメなの?…』

メメントモリ『ガーネーシャ!…何があった!?』

ガーネーシャ『あ、あぁ…メメ…』
『空、空から…火が…降り注いで…』

メメントモリ『空から?…何を言っているんだ?』

ガーネーシャ『あ、雨のように突然…降って来た!としか…ごめん』

メメントモリ『そ、そんなことが…』
『共和党の奴等か?…』

ガーネーシャ『いや、違うわ…共和党の人達は、突如現れ火を放って行った連中の行方を追いながら武器をとり…』

メメントモリ『共和党の連中が武器を?…』
『戦争や内紛のなかったこの平和な国で、武器だと?…』(誰がこの国に武器の技術を持ち込んだ?)
『…で、その連中は?…』
『何者なんだ?…』

ガーネーシャ『確か、共和党の兵士の人がグレイドールと…』

メメントモリ『グレイドール?…』

謎の兵士『居たぞ!…右腕に例の紋章!グレイドールです!』

メメントモリ『ちょ、ちょっと待て!…』
『お、お前?!…ガルーダ!』
『な、何故?お前が…共和党の警備隊に?そして、何故俺に銃を向ける?』

ガルーダ『ほう、お前、これが何か知っている様だな』
『警備隊?…笑わせるな!何時の時代の話をしているんだ?』
『私は今…国衛軍の将校として陛下より、この地域の統轄を一任されている…』

メメントモリ『ぐ、軍!?…』
(ま、待てよ、おかしいぞ!…この時代に火器だと!?)

ガルーダ『しかしまあ、ノコノコと…反逆者の分際で、よく…我々の前に姿を表せたな!』

メメントモリ『は、反逆者?…お、俺が?…』
『俺は、この街も、ガーネーシャも そしてガルーダお前のこともみんな愛している!』
『なぁ、答えてくれ!…いったいどうしてしまったんだ?…』
『何故この国が戦争をしているんだ?…』
『火の雨とはなんなんだ?』
『そして、その自動拳銃を…
いったい何処で手に入れた!』
ガルーダ『訳の解らないことを抜かすな!このバレッタは、私の昇進祝いで、陛下より賜った物だ!メメントモリ!…さぁ、女は何処だ!?』

メメントモリ『お、おんな?…』
『わ、訳が解らないのは、こっちの方だ!…』
『おんな…ってなんだよ?…』

ガルーダ『魔女を崇拝し、例の教団に心を売り捌いた!貴様メメントモリ!万死に価する!』

メメントモリ『魔女?…教団?…』
『訳解んねぇよ…』

ガルーダ『手配書を!』
『この女に見おぼえは無いか?…』

メメントモリ『だから、俺は、女 なんて…』
(こ、これは?…ぱ、パンドラ?…)
(パンドラが…?…魔女?…)
(この…地、俺の…俺の…故郷に火を放った奴なのか?…)

ガルーダ『時間だ、捕らえよ!…後でじっくり取調べをしてやる!』

ガーネーシャ『ガルーダ…お願い…メメを信じて!…』
『どうせ、私は…じきに…』

ガルーダ『ガーネーシャ!?…』

ガーネーシャ『ガルーダ…私の命と引き換えにメメの延命を乞います!…』
『共和党の条令で、可能なはずです!』
『命の代価を支払って、罪人を免罪にできる と…』

ガルーダ『ガーネーシャ!…な、何を馬鹿なことを言っているんだ?…』

ガーネーシャ『わ、私は…メメの死も、ガルーダが人殺しになるのも、両方見たくはありません!…』
『そんな先の未来…私には要りません!』

メメントモリ『ま、待て!…ガーネーシャ!…じきに…とは どういう意味だ?…』

ガルーダ『……………』

メメントモリ『ガルーダ…お前?もしかして何か知っているのか?…ガーネーシャに何があった?教えてくれ!…』

ガルーダ『ガーネーシャは…侵されている!…』

メメントモリ『侵されている!?…何に!?』

ガルーダ『奴等がこの地に、持ち込んで、ばらまいた、未知の病原体ウィルスに!…』

メメントモリ『病原体ウィルス?そ、それが火の雨か?』

ガルーダ『…人を…獣に変えてしまう…未知のウィルス…』
『人が本来持つ、染色体やDNA…ヒトゲノムを侵食し、それを塗り替える…そして人を内部から別の生物へと変えていく!…恐ろしい病原体だ!…』

メメントモリ(!?…って、ちょっと待てよ…それって、俺やパンドラ…そして、カイトスがやろうとしてた歴史の塗り替えと原理は、おんなじじゃねぇか!?…)
(ち、違いねぇ!…まず間違いなくカイトスの野郎とパンドラが絡んでやがる!…)
(くっくそ!…認めたくねぇが…ガーネーシャをこんな身体にしてしまったのには、俺も一枚噛んでしまっている…) 
(死の記憶を刻んだのは、俺じゃなかった…)
(俺は、ガーネーシャの身体に死の記憶を刻んでしまったんだ!…)
(俺もまた…厄災の断片なんだ…)
(逃れられない…俺への刻印…そして運命…)
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