「会社で「ポーションを作ってくれ」と無茶振りされました」後日談

みこと

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第二章 第601特務小隊編

5.「鬼軍曹」ソフィア②

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翌日0600まるろくまるまる
 ソフィアは10分前から訓練場の指揮官用の壇上で、腕を組んで集合の様子を見ていました。
 次々にと集まって隊列に並ぶ隊員達でした。
 しかし、軍服が乱れていたり、装備が異なったりしているのが気になりました。
「キース隊長いつもこんな感じですか?」
「そうだな、別々の隊の寄せ集めだから、隊によってやり方が様々だからだろう」
「隊長はこれで良いと思いますか?」
「良くはないな、言い訳だが忙しさを理由にして疎かにしていた」
「そうですか、これではダメですね」
「どうにかするのか?」
「何とかしてみます」
「すまんな、本来は俺の仕事なのに」
「まぁ習慣になったらなかなか抜けませんから仕方がないですよ。そうしたら……今日は私に全て任せて頂けませんか?」

 キース隊長は、少し考えてから言いました。

「分かった。今日一日シルバータニア特務少佐の好きに訓練してくれ、私は一切口を挟まない」
「了解しました」
 ソフィアは「鬼軍曹」を発動しました。

 時間となり、キース隊長が訓練の開始を宣言しました。

「それでは訓練を始めるが、今日は副長のシルバータニア特務少佐が指揮する。本日の隊長の権限は全て特務少佐に委譲する。私は口も出さないし、皆の意見も聞かない。以上!それでは特務少佐」
「はっ、貴様達、私の事は副長と呼べ。それで1つ言う事がある」

 ソフィアは隊員達をジロりと見回しました。

「貴様、軍服が乱れてる、そして貴様はあくびをしていたな。さらに武装していない者、武装している者も武器はバラバラ。今日は実戦訓練だと昨日隊長が言ったぞ。この状態で実戦訓練するのか?誰か説明せよ」

 皆は黙っています。埒が明かないので名指ししました。

「サントス特務曹長、貴様が隊員の中では階級が一番上だな、説明せよ、命令だ」
「………」
「もう一度言う、説明せよ、これは命令だ。命令違反はすれば…分かるな」
「も、申し訳ありません」
「謝罪せよとは言っていない。この状態を説明せよと言っている」
「…習慣になっているとしか…申し訳ありません」
「ほほぅ、習慣か…なるほどな。私は訓練ではなく遠足に行くのかと思っていたのだがな」
「返す言葉もございません」
「よし、いい事を教えてやろう。ここは通常の部隊ではない。大統領や総司令長官からの特命の任務を遂行する特務部隊だ。当然通常の任務は無く困難な任務ばかりだ。もし、今任務の命令が来たらどうする?私は直ぐに出動命令を出すぞ、このままの状態でな。装備する時間を待つ気は無い。ロクに装備もないままで任務するのか?原隊の訓練のようなつもりでこのような事を続けているとな」

 ソフィアはひときわ大きな声で言いました。

「実戦では確実に!」

 全員静まりかえってしまいました。

「では、もう一度。いいか、もう一度命令するぞ。今日は実戦訓練を行う。そのつもりで完全武装して集合せよ、もちろん軍服もきちんとせよ。あくびをするなら寝てろ、そんな奴はいらん。文句のある者はいつでも辞めていい…いや辞めろ、邪魔だ。出来るだけ早く準備せよ。何度も言うがこれは命令だ、分かったか!」

「はひぃぃ」と言いながら隊員達は準備の為に走って行きました。
 そして約5分後、隊員達は真剣な表情で、完全武装してビシッと整列していました。

「よし!これでやっと集合出来たな。貴様らは新兵でもしない、訓練での遅刻という前代未聞の偉業を成し遂げた訳だが…はぁ頭が痛いな。この事は総司令長官にも大統領にも報告しなければならん。「これが我が国の精鋭部隊の実態です」と。史上最低の特務部隊としてな。そして私とキース隊長は史上最低の部隊の指揮官だな」
「「「「「申し訳ありません!」」」」」
「まぁいい、実戦でなくて良かったと言うべきかも知れん。他の部隊との連携が絡んだ作戦だったら最悪だった。我々だけならまだいいが、他の部隊や民間人を巻き添えにして死人がたくさん出るところだった。私と貴様らのせいでな」

 隊員達はこの事がどれだけ大事《おおごと》なのかを理解しました。たかが集合くらいで…と思う隊員は一人もいませんでした。

「さて、気を取り直して訓練を行う。この失態を取り戻す。実戦のつもりで死ぬ気でやれ!。これは命令だ。いいか、もう一度言う、実戦だ、死ぬ気でやれ!命令だ!」
「「「「「はっ!」」」」」

『今までの事で、とても酷く愚かな隊員達と感じるかと思いますが、そのような事はありません。一般の隊員と比べると、彼等はとても優秀なのです(ソフィアが優秀(チート)過ぎるというのもありますが…)
 集合に関しても、彼等は切り替えが速く、訓練が始まれば別人のように実力を発揮します。
 しかし、この特務部隊は普通より優秀な程度では任務を遂行する事は出来ません。
 他の部隊では手に負えない様な、また生還の可能性がほとんどない様な任務が与えられます。
 従って、過酷な任務でも楽々と遂行出来るほどの圧倒的な実力が求められます。
 それで。ソフィアは、このままでは特務部隊だけでなく、他の隊の隊員や民間人まで危険に晒してしまう。またそれを防ぐにはどうすれば良いのか、という事を高速処理で結論を出し、心を鬼に(魔法で、ですが…)して訓練に臨んでいます。
 ソフィアが行っているのは所謂通過儀礼です。
 既に新兵の時に行われた隊員達ですが、これをリセットする必要があると結論付けたソフィアは、隊員達をもう一度無能な隊員に突き落としています』


 ーーーーーー


「それでは実戦訓練を行う。あちらに仮設の反政府組織のアジト(訓練用施設)がある。任務はアジトの制圧だ。敵は私一人。武器は標準であるLVAW(低視認性突撃銃)を使用する。あ、ちなみに私はハンドガンを使う。弾はペイント弾を使う。貴様達はナイフや、建物内のもの、何を使っても良い。私はハンドガンしか使わない」
「お話中申し訳ありません。ナイフなど危なく無いですか?」
「あ~そうだな。お互いに距離がある時にかな。私に対しては気にしなくて良い」
「あ、いえ、副長が危ないかと」
「ん?私?貴様らのナイフなど問題無い。また格闘技の訓練の時のように手加減したら即懲戒処分だ。先程死ぬ気でやれ、と命令したはずだが忘れたか?私も死ぬ気でやるが問題あるか?それとも私が手加減しようか?」
「い、いえ、申し訳ありません」
「この訓練で現実と違うところは貴様らがアジトに侵入した直後から、私が積極的に攻撃を仕掛ける、と言う事だ。それまでは一番奥の部屋で武器を持たずに待機している。それを良く考えて作戦を立てるように。何か質問は?」
「戦闘不能判定基準はどうしますか?」
「ペイント弾が身体のどこかに当たった時点だ。指先でも、どこでもだ」
「了解しました」
「キース隊長、審判をお願いできますか?」
「ああ、構わない」
「あ、それから開始から制圧、または全滅までの時間も計って下さい」
「分かった」
「では、まずは分隊毎、第1分隊から作戦を立てて準備が終わり次第、キース隊長の号令で始める。かかれ!」
「「「「「はっ」」」」」

 第1分隊が配置につきました。

「始め!」キース隊長の号令で訓練が開始されました。

 パン パン プシュプシュ  パン

「終了!」

 続いて第2、第3分隊も終了しました。

「隊長、どうでしたか?」ソフィアが聞きました。
「第1分隊:15秒。 第2分隊:9秒。 第3分隊:12秒で………全滅だ」
「ん~ゆっくりめにしたんだけどなぁ」
「副長!手を抜いていたのか?」
「あ、申し訳ありません」
「まぁこの結果からだと全力だったら…仕方ないか」
(ソフィアは攻撃と回避のみ身体強化を使っていました。身体強化を使い続けて訓練した場合は2~3秒で全滅。転移魔法を使えば1秒以下で全滅して訓練が終了してしまいます)

 この後、数回行いましたが、15秒以上にはなりませんでした。
 1例だけ、第1分隊で19秒というのがありましたが、逃げ回っただけでした。

「副長、少し発言いいか」
「はい、何でしょう隊長」
「この訓練、続ける意味があるか?」
「そうなのですよね、思わぬ強敵に遭遇した場合、撤退のチャンスが作れるか検証したかったのですが…あまり意味ありませんでしたね。分隊は3人しか居ないので密集していますから。しかし分散するのは愚の骨頂ですし…」
「え、え、あ、なるほど。撤退か、そういう事か…」
「はい、全員生還してこその任務達成です。無理に戦って死傷者が出たり、全滅したら意味無いですからね、任務なんかより隊員の方が大事ですから」

 この会話をこっそり聞いていた2人の隊員達は密かにソフィアに感謝し、尊敬と信頼の感情が芽生えたのでした。

 このあと試しに分隊9人全員で突入した訓練を行いましたが31秒で全滅という結果でした。
 これなら、1分隊は撤退出来る可能性があると思われましたが、そもそも9人全員で突入するケースがあるのかが疑問でした。(そういう任務の場合は通常の小隊(約40名)で行った方が効率が良いからです)
 それより、ソフィアが撃ったペイント弾が、9人全員の心臓に命中していた事に驚愕していました。

「全員集合!」

 ソフィアが言うと、訓練の始めとは全く違うキビキビとした動きで、軍服の乱れを直し、完全武装して整然と整列しました。そして。

「副長、全員集合しました!」とサントス特務曹長が宣言しました。

 ソフィアはあまりの隊の変貌に驚きましたが、すぐに気を取り直して言いました。
「うむ、集合は出来るようになったようだな、今回だけでなく毎回このように行うように」
「「「「「はっ」」」」」

(これは、皆が先程の隊長とソフィアとの会話の内容を聞き、少佐という自分達からすれば会う事さえままならない高官が、任務の遂行より全員生還の方が大切という発言を上官にした事を2人の隊員達から聞いて驚いたのでした。(この国の軍では、任務の遂行に多少の犠牲はやむを得ない。という考え方が主流であり、高官であればあるほど任務を優先させるのが常識です)それによりソフィアを尊敬すると共に絶対的な信頼と命令の遵守を決意したのでした。しかし、ソフィアこの事を知りませんが…)

「始めに謝る。先程の訓練では、当初予定していた結果がでなかった。私の計画ミスだ。それに、皆には全力でやれ、と言いながら、私は手を抜いていた。申し訳ない」

 それを聞いた隊員達は(撤退を想定した訓練という事)目的は知っていました。それに、特に第1分隊は、ソフィアが全力でないことは、分かっていました。上官が謝る事はとても稀です。これにより、さらにソフィアに対する隊員達の評価が上がったのでした。

「皆も知っているように、第1分隊と第2・3分隊では、力量に差がある。軍の他の隊と比べれば優秀で、別に弱いという訳ではないが、第1分隊が突出して強いという事だ。これでは作戦の立案に制限が多いのと、第1分隊に負担が掛かる事は目にみえている。全滅した時間からすると、1位が第1分隊、2位が第3分隊、最下位が第2分隊となる。しかし、分かった事もある。そこで、もう一度テストさせて欲しい。隊長よろしいでしょうか?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとうございます。それでは、次は第1分隊を敵役とする。部屋はどこにいても構わん。3人一緒でもいいし、バラバラでもいい。武器はハンドガンで、敵が侵入したと分かった時点で攻撃…まぁ反撃ともいうな…を、始める事。何か質問は?」
「ハンドガンはどうしますか?」
「そうだな。近くに置いててもいいが、その場所からでは取れない所。要するに一歩以上歩くなりしないと取れない所に置くように」
「了解しました」
「それでは第2分隊から、敵拠点制圧訓練を始める。武装や戦闘不能判定も先程と同じだが、ナイフなど銃以外の武器は禁止する。それでは準備せよ。私の号令で開始する。
「「「「「了解!」」」」」

 隊員達の準備が終わりました。

「始め!」

 第2分隊が突入しました。

 プシュ プシュ パン パン パン プシュ パン プシュプシュ パン

「終了!」
「それでは、次第3分隊が攻撃する、準備せよ。第1分隊は先程と同じ場所で待機」
「「「「「了解!」」」」」

 隊員達の準備が終わりました。

「始め!」

 第3分隊が突入しました。

 プシュ パン パン プシュ パン プシュプシュ パン パン

「終了!」

 その後、第1分隊の配置を変更したり、第2・3分隊を敵としたり、様々な訓練を続けました。

「終了!その場所で聞け。第1分隊が敵となった場合、だいたい30~35秒で、全滅だな、しかし、第2分隊は、2回制圧に成功している。残念だが第3分隊は一度も制圧出来なかった。前の訓練では一番速くにに全滅していた第2分隊だ。誰か理由が分かる者、答えよ」
「………」
「………」
「………」
「申し訳ありません。分かりません」
「「警戒」と「確認」だ。第2分隊はそれをしっかり行なっている。だから制圧する事が出来た。しかし、私が攻撃した時は、逆にまとになりやすかった、という事だ。やり過ぎは良くないが「警戒」と「確認」は大切だ。敵の人数や武装は情報通りとは限らん。何処かに情報にない敵が隠れていたり、増援が来るかも知れない。また強力な武装があるかも知れない。そういう事に注意する事で生還率や任務の達成率が上がる。皆心掛けるように」
(ソフィアは熱源感知や鑑定魔法などをを併用して、探知魔法のような事をしているので、敵の位置や武装は隠れていても直ぐに分かります。隊員に知られたら怒られるでしょう)
「「「「「はっ」」」」」
「それでは全員集合!」

 また、ビシっと集合しました。

「よし、本日の訓練はこれで終了する。明日0600に集合せよ。訓練内容はその時伝える。標準装備で、今のようにすぐ任務を開始出来るように集合する事」
「副長、発言よろしいですか?」

 サントス特務曹長から意見があるようです。

「何だ」
「遠足に行くように集合します」
「ええっ!」

 ソフィアは訳が分からず混乱していました。

「とっとと任務など完遂します」

 そして、満面の笑顔で言いました。

「全員無事に、家に帰るまでが遠足ですから」


 ーーーーーー

「鬼軍曹」OFF

「ああああぁぁぁ」
「嫌味だ」
「嫌味返しだぁぁぁ」
「や~ら~れ~たぁ~」

 少し、いやかなり、ソフィアと隊員達の気持ちはズレていました。
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