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日々
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─ 2017年 春 ─
桜が舞い散る季節になった。学校は活気に溢れている。新入生は入学して毎日が楽しそうだ。
おれはこの高校に入学してからこれで2年目の春になる。つまり高校2年生ってことだ。おれも1年の春は笑顔に溢れてたなぁ…。そんなことを思いつつ、今日も校門をくぐった。
日々の暮らしはとっくに飽きている。楽しみといえば、音楽を聴くことくらいだ。平凡すぎる。学力も無く、恋愛経験も無く、コミュ力すら無い。もちろん友だちというものはここ数年間いない。もはや人生は決まっているようなものだ。
今日もいつもと変わらぬ日々。授業して、昼食って、授業して、帰る。なーんにも楽しいことは無い。いつものようにイヤホンをつけ、お気に入りの音楽をながして昇降口まで向かう。
タンタンタン…
階段を気だるさと一緒に一段ずつ降りていく。右の壁には掲示ポスターがずらっと並べられている。最後の二段に降りかけた時、
カタッ
上の階からペンが落ちてきた。階段を降りきり、イヤホンを外し、ペンを拾う。
「すみませんっ」
急いで階段をかけ降りる音とともに女の子が降りてきた。
「あたったりとか、しませんでしたか?」
「だ、大丈夫です」
コミュ障を発動しながら何とか言えた。
「なら、よかったです、すみませんでした」
行ってしまった。なぜか急に寂しさを感じた。なんか、人の温もりとか優しさとかそんなんじゃなくて、すごく愛おしくなってる。あの子が。まさか…一目惚れ?そんなことありえない。
春の暖かい風が、まだただよっていたあの子の匂いを吹き消した。
桜が舞い散る季節になった。学校は活気に溢れている。新入生は入学して毎日が楽しそうだ。
おれはこの高校に入学してからこれで2年目の春になる。つまり高校2年生ってことだ。おれも1年の春は笑顔に溢れてたなぁ…。そんなことを思いつつ、今日も校門をくぐった。
日々の暮らしはとっくに飽きている。楽しみといえば、音楽を聴くことくらいだ。平凡すぎる。学力も無く、恋愛経験も無く、コミュ力すら無い。もちろん友だちというものはここ数年間いない。もはや人生は決まっているようなものだ。
今日もいつもと変わらぬ日々。授業して、昼食って、授業して、帰る。なーんにも楽しいことは無い。いつものようにイヤホンをつけ、お気に入りの音楽をながして昇降口まで向かう。
タンタンタン…
階段を気だるさと一緒に一段ずつ降りていく。右の壁には掲示ポスターがずらっと並べられている。最後の二段に降りかけた時、
カタッ
上の階からペンが落ちてきた。階段を降りきり、イヤホンを外し、ペンを拾う。
「すみませんっ」
急いで階段をかけ降りる音とともに女の子が降りてきた。
「あたったりとか、しませんでしたか?」
「だ、大丈夫です」
コミュ障を発動しながら何とか言えた。
「なら、よかったです、すみませんでした」
行ってしまった。なぜか急に寂しさを感じた。なんか、人の温もりとか優しさとかそんなんじゃなくて、すごく愛おしくなってる。あの子が。まさか…一目惚れ?そんなことありえない。
春の暖かい風が、まだただよっていたあの子の匂いを吹き消した。
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