次の風が吹いたら

みるく♪

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こんなに美しい歌があるのに

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リーン リーン
チリチリ チリリ
コロコロ コロロ 
リー リリリ……

8月の
お盆を過ぎると   
昼間の暑さがウソのように やわらぎ
大気を震わせ
街を包む
夜を染める

虫たちの
野外コンサート

カンタン マツムシ クツワムシ
ツユムシ コオロギ カネタタキ
ウマオイ スズムシ クサヒバリ

音色に惹かれ 外に出ると……

空に ふわりと 
オレンジ色の お月さま
地上を見おろし
虫たちの歌を聴いていた

夜の世界を染め上げて
響くよ 響く
美しい歌
恋の歌

こんなに美しい歌が あるのに
今も世界の どこかでは
武器を作り続け
戦う人たちがいる

こんなに美しい歌を歌う 
小さな いのちが 生きる世界を
守ることが難しいのは  

なぜ?

(2019年8月末)


※※※※※

~自然の音色を聴く日本文化~

自然の中には さまざまな音色があります。
蝉時雨。鳥のさえずり。川のせせらぎ。
雨の音。波の音。風の音。木々のざわめき。

それがね(´・_・`)自然の音が聴こえるのは、
日本人とポリネシア人だけ らしいのです。
そのことを研究された方の資料によると、
日本語を使うか、使わないか、
という、脳の使い方の 習慣の違いによるらしいです。
(ポリネシア語も、日本語と同じ特長があるのでしょうね)

その方が研究をするきっかけとなったエピソードです。

ある外国人の方に、その時うるさいくらいに響いていた虫の音を話題にしたところ、
その外国人の方は
『えっ。なにも聴こえませんよ?』と、
不思議そうに首を傾げた。

そこで研究を重ねた結果、わかったことです。

『自然の音が聴こえません』という人々には、
自然音をシャットアウトする習慣が備わっている。

・・・

(o゚Д゚ノ)ノ 驚きました。
同じ地球に住んでいても、世界中の人々が相互理解し合うことが難しいわけは、
こんなところにあるのかな?

だけど、著名な音楽家で 自然の音を表現された方々には、
外国人の方が大勢いらっしゃいます。
日本語やポリネシア語を使う習慣が無くても、
聴こえる人たちは いるんですよね。

・・・

ちょっと思った。

動物の気持ちが わかる人。
死んだ人の気持ちを感じ取ることができる人。
霊が見える人。
いますよね。
あるがままの自然現象をシャットアウトしないから、
聞こえるし、見えるのではないでしょうか。
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