夏の日の朝

みるく♪

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夏の日の朝

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夏の日の 朝
洗濯をした

衣類、完了!
タオルケット、完了!

ベランダが
干し物で
いっぱいになった

「さあ。おしまいに 私たちよ」
話しかけると  

『にゃお~』
翡翠ひすいの瞳を キラキラさせて
駆けてきた 

去年の 冬
わが家に迎えた 黒い子猫

それより前は……捨て猫だった
やせて 汚れて   
庭木の根元で ふるえていた

・・・・・・

「よしよし。ニャオは良い子ね」
シャンプーしながら 話しかけると

『にゃお~。にゃお にゃお にゃお~』
甘えるように 鳴いた
かわいい かわいい わが娘よ

「ほうら。きれいになった。
ニャオが、ひときわ びじんになった」

ブルブル ブルルルン

衣類は 洗濯機で 脱水するけれど
ニャオは
自分が 脱水機になった

遠く近く 青空いっぱい
セミの大合唱

セミは七年 地中で生き
地上で わずか ひと夏の
命を燃やし尽くす

ねえ、 ニャオ
君と いっしょに 生きられる時間は?

『にゃお?』
「そうね。わからないよね」

わからないけど
ニャオのこと、大好きだよ!

抱きしめると 
『にゃお~。にゃおお~』
うれしそうに 小さな からだを すりよせた

お日さまは 今日も 
元気いっぱい
昼の世界に 君臨する
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