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パフェと修行
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いま、私の目の前にあるもの。
それがパフェ。
ただのパフェではない。
チョコレートパフェだ。
曲線が美しく、厚みのあるグラス。
ふれた指先はひんやりとして、こちらの体温とまざりあう。
グラスと指先の間に浮かぶのは、うっすらとした水のヴェール。
グラスの内側には、これまた美しい層をなしたる魅惑の数々。
歯ごたえサクサクこまやかフレーク。
しっとりふわふわスポンジケーキ。
甘さひかえめアイスクリーム。
これらの合間に横たわるチョコレートソースのつややかさ。
これらを「地層」とするならば、「地上」にそびえたつは「山」である。
ソフトクリームという名の白き「山」。
山裾に並ぶはホイップクリームという名の「木々」。
チョコレートソースが「地上」を彩り、さながら冬景色のよう。
そこへ突き刺さるはバナナという名の「UFO」か。
うむ、最高だ。
パフェは、美しいのだ。
思わず顔がにやけてしまう。
ああ、いけない。
少し引き締めなくては。
このまま頬がだらりと下がりそうだ。
そこでようやく、パフェの横にあるコーヒーカップに手を伸ばす。
真っ白な、こぶりなカップは控えめで、それにも心をくすぐられる。
カップに口を近づけると、ほわりと湯気がたちのぼってきた。
鼻をくすぐるいいかおり。
うん、おいしい。
これぞ至福のひととき。
……なーんてね。
ステキな空間で、ステキなデザートを前にして、ステキな気分でございますぅみたいな自分を脳内で演出してみたけれども、ムカつく気分は消え去ってくれやしない。
あー。
やってらんないわー。
なんなのー。
新入職員に仕事を教えただけなのに、なんでパワハラしたことになってんのー?
上司に呼ばれて行ってみたら、一方的に怒られてびっくりよー。
ていうか、なんであっちの話を鵜呑みにして決めつけるわけ?
若くてかわいいから?
「すごいですぅ」とかって持ち上げてくれる子だから?
会社は自分が接待される場所じゃないでしょー。
ていうか、泣きつかれたからですか?
泣いて「いじめられてますぅ」言われたからですか?
そんなん、余計に事実確認をとるのが筋だろー。
ていうか、何年も働いてきた職員だからこそ、使いにくかったんですかね?
周りとコミュニケーションをとって、情報共有にいそしんでいたことが、上司からすれば「好き勝手にやってて偉そう」みたいに見えたんですかね?
そう思っていることを若い子に読み取られて、うまいこと利用されたってことも考えられますかー?
まあね。
こんな感じでね。
延々とね。
垂れ流せたらよかったかもしれないね。
その場で。
はいそうです。
その場では何も言えませんでしたー。
だって、目が点になりましたからー。
ああいう時に「青天の霹靂」って言葉を使えるのかしら? どうかしら?
リアルに世界がひっくりかえるレベルで使う言葉っぽいからダメかしらね。
ああ、でも、そうね。
目が点になった、ということは、そういうこともあるのだと想定していなかったってことよね。
まだまだ視野が狭い、ということなんだわ。
うん、ムカつくけどね。
今回のことで視野の狭さを実感した。
ということは、今は少し広がった、ということになるのかしらね。
今までの自分の行動を振り返るための、ナイスきっかけになった、と。
うん、そうね、ムカついてるんだけどね。
ていうか、なんでここまでムカつくのかしら?
いつもだったら、この辺でどうでもよくなるのに。
あっ、しまった!
ソフトクリームがとけちゃう!
まず食べよう。
……あ~~~しあわせ~~~。
なんて言うの? しみる?
舌先から脳天に直結し、かつ全身に行きわたる、みたいな。
やばーい、うまーい。
ムカついててもおいしいって正義じゃない?
そうね、栄養チャージしつつ、この「ムカつく」に挑んでみようかしら。
たまたま見かけたお店にフラッと入ったから、ひとりだしね。
自分の行動を振り返って、さらなる視野の広さを獲得する。
それはいい。
振り返ることで、色々学べる。
視野が広くなれば、さらに効率よく仕事ができるかもしれない。
視野が広くなるというのを、このパフェにたとえるとどうなる?
たとえば、昨日までの私は、このホイップクリーム林の中にいたとする。
ホイップクリームは白くてふわふわ。
まわりを見渡せば、どこもかしこも白くてふわふわ。
まるでやわらかクッションの世界、みたいな?
それが唐突に追い出された。
追い出されたからこそ、知ることができた。
「クッション世界」とは、外から見たら「ホイップクリーム林」だったのだと。
……ちょっと無理があるかしらね? どうかしらね?
あ~、ホイップクリームってやさしい~。
口の中からポワポワしていく~。
ああ、そうね。
ホイップクリーム林から出たくなかったのかもしれないね、私。
でももう出ちゃったからね、戻れないね。
時間をかけて居心地のいい職場をつくれてきたなぁという気になっていた。
慢心があった、ということなんだわ。
私にとっての居心地のよさは、他人の居心地のよさとは違ったかもしれないのにね。
少なくとも、新入職員にとっては確実に違った、ということ。
それまで大きな反発もなく、それなりにスムーズにいっていたから油断した、というのもあるわね。
……え、なに?
「孫氏の兵法」をおさらいしてるっぽくない?
だめだめ、そんなかたくるしいの。
もどしてもどして。
そんなこんなで、そのままホイップクリーム林を抜けていくとする。
ゆくゆくは、ソフトクリームの頂点に立つ。
そこは360度すべてが見渡せる場所。
……ちょっと待って。
この「頂点」ってなんなのかしら?
私、社長でもないのに、見渡せるようになってどうするの?
え、なに、これっていわゆる「真面目」ってやつなのかしら?
いやいや、ちがうかも。
なんていうの? 「修行」?
「自分を高める」みたいなことしてるっぽくない?
わ~、地層を掘っていくよ~。
バニラとチョコのアイス、どっちもうま~。
なんで「自分を高める」してるのかしら?
私、そういうことをしたいって思ってた?
うーん……覚えがないなぁ。
テレビとか雑誌とか、そういうところから拾ってた?
ていうか、だいぶ「ムカつく」から遠いところに来たわね。
いい感じにどうでもよくなってきたかも?
パフェ、おいしい。
まあ、そうね。
私がパワハラしたってことなら、私からは教わりたくないってことでしょ。
だったら私は何も教えなくていい、ってことじゃない?
担当からはずれます、でいいんじゃない?
仕事が確実にひとつ減ってラッキー。
それに、私の普段の働きを見ていてくれない上司だった、ということが判明したってことじゃない?
ということは、今後も見てくれない可能性が高いってことだと思うのよね。
だとすれば、仕事をがんばっても無駄かもしれないわよね。
とりあえずは仕事以外に重点を置いたらどうかしら?
パフェ食べ歩きとか。
あ、いいかも~。
アイスにかかってるチョコソース、たまらな~い。
スポンジにアイスがしみてて、じゅわっとして、しあわせ~。
でもね、この「新人にパワハラした先輩職員」というイメージがひとり歩きすることによる誹謗中傷というか名誉棄損というか、なんらかの損害はあるのかもしれない。私と親しくしてくれた人たち以外は、話を聞いた時にどう思うかわからないしね。
そうなったら、個人の働きを正当に評価しない、誰かが流した評価を自分で確認することなく鵜呑みにする人が多い会社、私にとってはブラック寄りのグレーな会社だと認定して、辞めることも視野に入れないといけないのかもしれないわ。
会社を辞めたら、まずはしばらくゆっくりしたいかな。
ちょっとした旅行なんかも行って、そこで劇的な出会いがあったりして。
そうね、私、パフェ好きだし、そっち方面の何かの出会いがいいのかもしれない。
サクサクなフレークと、チョコやアイスがとけてしみこんだフニャフニャのフレークのコントラストといったら……パラダイス!! としか表現できない。
そうか!
わかったわ!!
私には、この「パフェ」の素晴らしさを表現するための語彙がたりないんだわ。
こんなに大好きなのに、ありきたりな言葉しか出てこないんだもの。
なんてこと……大ショック。
こんなんじゃ日本中の、いいえ、世界中のパフェ好きさんたちに申し訳ない気持ちでいっぱいよ。
いえいえ、ちがうわ。
ここで気づくことができたことこそが幸いだったのよ。
私が高めたいのは、パフェの魅力を伝えまくれる「語彙力」ってことね。
よし、きーまり!
ふぅ、ごちそうさまでした~。
今度は友だちを誘って、ストロベリーパフェをたのもうっと。
それがパフェ。
ただのパフェではない。
チョコレートパフェだ。
曲線が美しく、厚みのあるグラス。
ふれた指先はひんやりとして、こちらの体温とまざりあう。
グラスと指先の間に浮かぶのは、うっすらとした水のヴェール。
グラスの内側には、これまた美しい層をなしたる魅惑の数々。
歯ごたえサクサクこまやかフレーク。
しっとりふわふわスポンジケーキ。
甘さひかえめアイスクリーム。
これらの合間に横たわるチョコレートソースのつややかさ。
これらを「地層」とするならば、「地上」にそびえたつは「山」である。
ソフトクリームという名の白き「山」。
山裾に並ぶはホイップクリームという名の「木々」。
チョコレートソースが「地上」を彩り、さながら冬景色のよう。
そこへ突き刺さるはバナナという名の「UFO」か。
うむ、最高だ。
パフェは、美しいのだ。
思わず顔がにやけてしまう。
ああ、いけない。
少し引き締めなくては。
このまま頬がだらりと下がりそうだ。
そこでようやく、パフェの横にあるコーヒーカップに手を伸ばす。
真っ白な、こぶりなカップは控えめで、それにも心をくすぐられる。
カップに口を近づけると、ほわりと湯気がたちのぼってきた。
鼻をくすぐるいいかおり。
うん、おいしい。
これぞ至福のひととき。
……なーんてね。
ステキな空間で、ステキなデザートを前にして、ステキな気分でございますぅみたいな自分を脳内で演出してみたけれども、ムカつく気分は消え去ってくれやしない。
あー。
やってらんないわー。
なんなのー。
新入職員に仕事を教えただけなのに、なんでパワハラしたことになってんのー?
上司に呼ばれて行ってみたら、一方的に怒られてびっくりよー。
ていうか、なんであっちの話を鵜呑みにして決めつけるわけ?
若くてかわいいから?
「すごいですぅ」とかって持ち上げてくれる子だから?
会社は自分が接待される場所じゃないでしょー。
ていうか、泣きつかれたからですか?
泣いて「いじめられてますぅ」言われたからですか?
そんなん、余計に事実確認をとるのが筋だろー。
ていうか、何年も働いてきた職員だからこそ、使いにくかったんですかね?
周りとコミュニケーションをとって、情報共有にいそしんでいたことが、上司からすれば「好き勝手にやってて偉そう」みたいに見えたんですかね?
そう思っていることを若い子に読み取られて、うまいこと利用されたってことも考えられますかー?
まあね。
こんな感じでね。
延々とね。
垂れ流せたらよかったかもしれないね。
その場で。
はいそうです。
その場では何も言えませんでしたー。
だって、目が点になりましたからー。
ああいう時に「青天の霹靂」って言葉を使えるのかしら? どうかしら?
リアルに世界がひっくりかえるレベルで使う言葉っぽいからダメかしらね。
ああ、でも、そうね。
目が点になった、ということは、そういうこともあるのだと想定していなかったってことよね。
まだまだ視野が狭い、ということなんだわ。
うん、ムカつくけどね。
今回のことで視野の狭さを実感した。
ということは、今は少し広がった、ということになるのかしらね。
今までの自分の行動を振り返るための、ナイスきっかけになった、と。
うん、そうね、ムカついてるんだけどね。
ていうか、なんでここまでムカつくのかしら?
いつもだったら、この辺でどうでもよくなるのに。
あっ、しまった!
ソフトクリームがとけちゃう!
まず食べよう。
……あ~~~しあわせ~~~。
なんて言うの? しみる?
舌先から脳天に直結し、かつ全身に行きわたる、みたいな。
やばーい、うまーい。
ムカついててもおいしいって正義じゃない?
そうね、栄養チャージしつつ、この「ムカつく」に挑んでみようかしら。
たまたま見かけたお店にフラッと入ったから、ひとりだしね。
自分の行動を振り返って、さらなる視野の広さを獲得する。
それはいい。
振り返ることで、色々学べる。
視野が広くなれば、さらに効率よく仕事ができるかもしれない。
視野が広くなるというのを、このパフェにたとえるとどうなる?
たとえば、昨日までの私は、このホイップクリーム林の中にいたとする。
ホイップクリームは白くてふわふわ。
まわりを見渡せば、どこもかしこも白くてふわふわ。
まるでやわらかクッションの世界、みたいな?
それが唐突に追い出された。
追い出されたからこそ、知ることができた。
「クッション世界」とは、外から見たら「ホイップクリーム林」だったのだと。
……ちょっと無理があるかしらね? どうかしらね?
あ~、ホイップクリームってやさしい~。
口の中からポワポワしていく~。
ああ、そうね。
ホイップクリーム林から出たくなかったのかもしれないね、私。
でももう出ちゃったからね、戻れないね。
時間をかけて居心地のいい職場をつくれてきたなぁという気になっていた。
慢心があった、ということなんだわ。
私にとっての居心地のよさは、他人の居心地のよさとは違ったかもしれないのにね。
少なくとも、新入職員にとっては確実に違った、ということ。
それまで大きな反発もなく、それなりにスムーズにいっていたから油断した、というのもあるわね。
……え、なに?
「孫氏の兵法」をおさらいしてるっぽくない?
だめだめ、そんなかたくるしいの。
もどしてもどして。
そんなこんなで、そのままホイップクリーム林を抜けていくとする。
ゆくゆくは、ソフトクリームの頂点に立つ。
そこは360度すべてが見渡せる場所。
……ちょっと待って。
この「頂点」ってなんなのかしら?
私、社長でもないのに、見渡せるようになってどうするの?
え、なに、これっていわゆる「真面目」ってやつなのかしら?
いやいや、ちがうかも。
なんていうの? 「修行」?
「自分を高める」みたいなことしてるっぽくない?
わ~、地層を掘っていくよ~。
バニラとチョコのアイス、どっちもうま~。
なんで「自分を高める」してるのかしら?
私、そういうことをしたいって思ってた?
うーん……覚えがないなぁ。
テレビとか雑誌とか、そういうところから拾ってた?
ていうか、だいぶ「ムカつく」から遠いところに来たわね。
いい感じにどうでもよくなってきたかも?
パフェ、おいしい。
まあ、そうね。
私がパワハラしたってことなら、私からは教わりたくないってことでしょ。
だったら私は何も教えなくていい、ってことじゃない?
担当からはずれます、でいいんじゃない?
仕事が確実にひとつ減ってラッキー。
それに、私の普段の働きを見ていてくれない上司だった、ということが判明したってことじゃない?
ということは、今後も見てくれない可能性が高いってことだと思うのよね。
だとすれば、仕事をがんばっても無駄かもしれないわよね。
とりあえずは仕事以外に重点を置いたらどうかしら?
パフェ食べ歩きとか。
あ、いいかも~。
アイスにかかってるチョコソース、たまらな~い。
スポンジにアイスがしみてて、じゅわっとして、しあわせ~。
でもね、この「新人にパワハラした先輩職員」というイメージがひとり歩きすることによる誹謗中傷というか名誉棄損というか、なんらかの損害はあるのかもしれない。私と親しくしてくれた人たち以外は、話を聞いた時にどう思うかわからないしね。
そうなったら、個人の働きを正当に評価しない、誰かが流した評価を自分で確認することなく鵜呑みにする人が多い会社、私にとってはブラック寄りのグレーな会社だと認定して、辞めることも視野に入れないといけないのかもしれないわ。
会社を辞めたら、まずはしばらくゆっくりしたいかな。
ちょっとした旅行なんかも行って、そこで劇的な出会いがあったりして。
そうね、私、パフェ好きだし、そっち方面の何かの出会いがいいのかもしれない。
サクサクなフレークと、チョコやアイスがとけてしみこんだフニャフニャのフレークのコントラストといったら……パラダイス!! としか表現できない。
そうか!
わかったわ!!
私には、この「パフェ」の素晴らしさを表現するための語彙がたりないんだわ。
こんなに大好きなのに、ありきたりな言葉しか出てこないんだもの。
なんてこと……大ショック。
こんなんじゃ日本中の、いいえ、世界中のパフェ好きさんたちに申し訳ない気持ちでいっぱいよ。
いえいえ、ちがうわ。
ここで気づくことができたことこそが幸いだったのよ。
私が高めたいのは、パフェの魅力を伝えまくれる「語彙力」ってことね。
よし、きーまり!
ふぅ、ごちそうさまでした~。
今度は友だちを誘って、ストロベリーパフェをたのもうっと。
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