1 / 1
妖精のヨウタくん
しおりを挟む
森の中で、妖精のヨウタくんは待っていた。ネコの模様のビニルシートを敷いて。
「おう」
わたしを見ると、ヨウタくんは気軽に声をかけてきた。わたしは手をあげて、「おう」と答えた。
左手のかばんの中、ダブルチーズバーガーふたつと、テリヤキバーガーと、フライドポテトの入った紙袋を確認する。
「ねえ、買ってきたよ。いつものやつ」
と、わたしはかばんの中からダブルチーズバーガーの袋を出した。
「嬉しいねえ」と、ヨウタくんは体を左右に揺らして喜んだ。少しばかりふくよかな彼が体をゆらすと、彼が古典的な体重計に乗り針が左右に揺れている光景が頭の中に浮かんだ。
「久しぶりだね」とわたしは言った。
「でも1年ぶりだからさ」とヨウタくんはごそごそとエコバッグから紙コップと2リットルのお茶を出しながら言った。「まあ、1年は長いか」
「長いよ。人間にとってはね」
と、わたしは言った。
ヨウタくんと初めて出会ったのは4年前の夏至、の、前日のお昼過ぎで、彼はハンバーガーショップの前を行ったり来たりしていたのだ。
「何してるんですか?お困りですか?」
と、声をかけたのがちょうどそのハンバーガーショップに入ろうとしていたわたしだった。
「ああ、僕のことが見えるんだね。それは嬉しい」
わたしは眉間にしわをよせた。この人何を言ってるのかしら。
「ダブルチーズバーガーを食べたいんですよ」と彼は言った。「すごく好きだったんです。やっと明日食べることができるんです」
わたしはその言葉について考えた。「今日じゃなくて?」
「明日なんです。今日は事情があって食べれないんです」
明日健康診断かなにかかな、と、わたしは考えた。それが終われば確かに解放された気持ちになる。
「まあでも、明日食べれれば良いんじゃない?だってあと24時間なんでしょう?たとえば明日までにあなたの運命が急激に変わることがあって、二度とダブルチーズバーガーを食べれなくなることもあるかと考えると、不安になるのかもしれないけど」
彼は、目だけ動かしてしばらく右斜め上を見た。
「明日になっても、この店に入るのが怖かったから。ちょっと練習しておこうと思ったんです」
ああ、とわたしはなんとなく納得した。きっと「お店の人と話をするのが苦手な人」っているよね、と思った。知らない人と話をするのが。
「そしたらわたしが買ってあげるさ。明日は何時ごろ来る予定なの?」
とくに、なにも考えずに言った言葉だった。
「なんでそんなに親切にしてくれるんです?」彼の問いはもっともだった。
「わたしは誰かと仲良くしたいのかもね」
当時、仲良くしていた男の人が、浮気をしていたとわかったのがそのころだったので、それも関係していたのかもしれない。
「ありがとうございます。もしよかったら、明日のお昼に待ち合わせして、ダブルチーズバーガーを買ったら、森で楽しく宴会でもしませんか?3丁目のバス停近くの森で」
と、彼は言った。
面白いナンパだと思った。すると彼はこう続けた。
「夕方からは仲間との宴会があるので、時間はほんの2、3時間になりますが」
なんだよ前座かよ。と、わたしは思った。でもわたしの存在のそういう軽い扱いは、彼の正直さがなんというか救いとなって深くは傷付かなかった。
「いいよ、お昼ね。ダブルチーズバーガー買っとくから」
今日は、午後から半日休暇をとっていた。明日もそうしよう。2日連続で半日休暇は同僚等からの反感をかうかもしれない。が、業務についてはこの2日半日休暇をとっても特に困ることはないだろうし、その同僚の中にはアイツと、わたしがアイツとつきあっていると知りながらアイツと朝まで飲んだあの女と、その味方が山ほどいると思うと、まあ反感くらいどうってことないなと思った。
「ありがとうございます。僕はこれから消えますが、それは幽霊とかだからではありません」
彼のその言葉に、わたしは「はい?」と聞き返した。
「妖精なんです。妖精なんで、夏至にはいちばん力が強くなるわけなんですね。だから今日はかなり強い、明日はさらに強い、つまり最高、そしてハンバーガー美味い、となります。あなたに会えてよかったです。あ、僕はヨウタといいます。では明日、3丁目のバス停近くの森で」
そう言って、彼はすうっと消えた。
彼の少しばかり大きめのおなかの中の空気が体のあちこちにちらばって、そしてその空気の力が、消しゴムみたいになって。
わたしはまわりを見渡した。
ひとり、ガムをかみながら若いタンクトップのにいちゃんがわたしのうしろから歩いて追い越して行った。追い越すときに、わたしのほうを目だけ動かして見ていたが、驚いた様子も見せなかったので、わたしのいまのやりとりを見ていなかったか、見ていてもとくに自分と関わりがなさそうなので別に良いかと思ったか、どっちかだろう。
「なんで消えたと思います?」
タンクトップのにいちゃんに、わたしは後ろから声をかけた。しかし、にいちゃんはそのまま遠ざかっていく。
まあそうだよね、と、わたしはひとりうなずいた。
3丁目のバス停の近くには、確かに森があった。それほど本格的な高さではない山への入り口の森だった。
その山は大人の足で30分弱で登ることができ、てっぺんには売店はないがトイレと展望台もあるのでぽつぽつと訪れる人たちもいる。休日でもぽつぽつという表現が相応しい人数ではあったが。
わたしも何回か山のてっぺんまで登ったことがある。
道路から数十段の石の階段を登ると、森への入り口となる。中に一歩進み森の空気に触れると、しゅっと体が引き締まる静けさが待っている。
森のすぐ外には、凹凸はあるが舗装された道路にバスやトラックが通っているのに、その音が森の木の壁に阻まれるように、うまく聞こえなくなる。木々の葉がこすれるからからから、という音がわたしをつつみはじめる。
3丁目のバス停の近くに住んでいる友人に聞いたことがある。
「森の奥にいくと、モンスターたちと一緒に住む魔女の家がある。ときどき魔女が降りてきてバス停のベンチに座っている。その姿を見るとテストで100点を取れる、という言い伝えがあるんだ」
4年前の、夏至当日。
わたしがそこに入ると、入口近辺でヨウタ君はすでにビニルシートを敷いていた。ネコの模様のシートだった。
わたしは、このネコ模様どこかの雑貨屋で見たなと思いながらヨウタくんに袋を差し出した。
その日は、歩くと汗がじわっと出るような暑さが眠りから目覚めてトイレに行こうかなという気持ちになってるような日だったが、森の中は涼しかった。
「ありがとね」と、ヨウタくんは言った。丁寧語はどこかに吹っ飛んでいたが、とくに気にはならなかった。
「うん、いいってことよ」
と、わたしは言った。
ヨウタくんは「おお、ダブルチーズバーガーだ。何年ぶりだろうなあ」とばくっと食べ始め、あっという間に食べ終わった。
紙袋の中には、もうひとつダブルチーズバーガーとテリヤキバーガーが入っていた。
「もう1個食べる?ダブルチーズバーガーとテリヤキバーガーがあるけど」
とわたしが聞くと、「うん」と答えて彼はダブルチーズバーガーをもうひとつ食べた。
もしかして別のが食べたくなるかなと思い、テリヤキバーガーを用意しておいたのだが、彼はダブルチーズバーガーをもう1個食べた。
その気遣いについて、ヨウタくんは何も言わなかった。まあいいや、とわたしは思った。テリヤキバーガーはわたしが食べることにした。
「この、とろっとしたチーズと、じゅわっとした肉が混ざり合ってその深みがとろけて喉の奥に沈んでゆく感じが最高なんだよね。妖精の国にはダブルチーズバーガーどころかシングルのチーズバーガーもないからさ」
とヨウタくんは言った。
「ねえ」とわたしはコンビニエンスストアで買ったペットボトルのお茶を飲みながら話しかけた。
「うん」とヨウタくんは答えた。
「妖精ってどういうこと?」
「そうだよねえ」とヨウタは首をかしげる。「もともとは僕も人間だったんだよねえ」
「うん」
「ダブルチーズバーガーが好きだったんだ」
「そうだったんだ」
と、わたしは言った。
「でも、ダブルチーズバーガー以外は好きじゃなかった」と、ヨウタくんは首をふった。
「うん」と、わたしはテリヤキバーガーの紙包みを開いた。
「いろんなものが嫌いだった。いろんな人が嫌いだった。家の、僕の部屋にずうっといたよ。世界の誰とも話ができなくなった。コンビニエンスストアさえ行けなくなった」
「そう」なんでわたしはテリヤキバーガーを選んだのだろうな、夏に。夏にしては、ちょっと粘度の高いソースすぎないかなあ。
「そんなある日、小さい妖精さんが部屋にやってきて、妖精の国に行かないかって行ってくれた。かわりに僕の部屋には、くまのぬいぐるみの魂が入った僕の人形を置いていくよってね」
そのヨウタくんの言葉に、わたしの想像力が追いつかなくなった。
「くまのぬいぐるみの魂?くまの魂じゃなくて?」
「くまの、ぬいぐるみの、魂」とヨウタくんは言った。
わたしは首をかしげた。でもいいか、世の中にはさまざまなものに魂は存在するのだろう。
「まあ、それで良いかなと思って、そうした」
と、ヨウタくんは少しばかり低い声で言った。
「そうなんだ」テリヤキバーガーをわたしはひと口食べた。森の風がテリヤキソースに混じって、テリヤキソースに似た少し違う味がした。さっぱりした味になっていたから、悪くないなと思った。
「ヨウタくんは」とわたしは次に来る言葉を考えないで話しかけた。
「うん」と、ヨウタくんは答えた。
わたしは言葉を探しながら話した。「それで、妖精の国に行って、妖精さんになったんだね」
「そうだね」とヨウタくんはうなずいた。
「ぱっと消えることができる」
「うん」
「空も飛べる?」
「飛べるよ。想像できないかもしれないけどね」
たしかに、想像はできない。
「たしかに、想像はできない、って考えた?」
「ちょっとだけね」
「普段は、人間の国では姿を見せる方が難しいんだよ。ちからがたくさん必要なの。人間の国の食べ物を食べるどころか触れることもできない。もちろん食べ物以外も触れることはできない。でも、夏至の日の近くになるとすごく力が強くなっていって、夏至の日に最高になる。昨日は夏至の前の日だから、半分くらいの数の人間に姿を見せることができた。君もそのひとり。そして待ちに待った夏至の今日は、ダブルチーズバーガーを食べることができるんだ」
「妖精と夏至の話、知ってる」と、わたしは口を大きく開けてから言った。「本で読んだよ。ねえ、王様の名前ってオーベロンとか言うんでしょ?」小さい頃に読んだ絵本の内容をちゃんと覚えていて、わたしは少し自慢したくなった。
「あ、オーベロンね、僕の住んでる妖精の国は、その国じゃないんだ」
と、ヨウタくんは意外な方向へ答えを持っていった。
「はい?」
「僕の行った妖精の国は、オーベロン様の国の子会社の子会社みたいなもので、本家とはだいぶ遠い」
わたしは、子会社の子会社の妖精の国について、うまいこと想像できなかった。
「でも、妖精なのよね?」とわたしは確認した。
「そうだよ」と少々ぽっちゃりしたおなかにさわりながら、ヨウタくんは言った。昨日からダブルチーズバーガーふたつぶんの重さとまろやかさが加わったのだ。
「夏至の日に、ちゃんとみんなで宴会もする。この森のずっと奥で、メインイベントがあとちょっとではじまるんだ。そろそろみんな集まってるみたいだ」
ヨウタくんは耳をすまして聞いていた。彼には何かが聞こえるようだった。
わたしも耳をすませてみた。でも、何も聞こえなかった。
「昨日、話しかけてくれて嬉しかったな。ここでこんなふうに、もう一度ダブルチーズバーガーを食べることができるなんて、思いもしなかったよ」
そう言って彼はにっこり笑った。
わたしは、悪くない気持ちだった。
別れるときに「また来年会いたいね」とヨウタくんは言った。
「そうだね、会いたいね」とわたしはうなずいた。
「会うか」とヨウタくんは言った。
「そうしようか」とわたしはうなずいた。
何か言えば、よかったのかなあ。
わたしがなにか気の利いたことを言ったり行動したりすれば、少しは運命は変わったのかなあ。
わたしは、あの日の帰り道をときどき思い出す。森の出口までの道を。
砂利道で、どこかで鳥が鳴いていて。
どこかで、妖精たちのメインイベントをやっているのだ。
振り返って「ねえっ、それわたしも参加させて」と言ってみようかな。そんなことをちらっと思った。
でもできなかった。
ヨウタくんに「だめだよ」と断られることは確かに怖かった。
同じくらい、3丁目のバス停に戻れなくなることも怖かった。
万が一、戻れなくなったらどうしようと思った。
この国から去らなくてはいけなくなったら。
アイツのいるこの国から。
アイツと、もう一度うまくやれるかもしれないこの国から。
明日になれば、アイツも反省して、またわたしたちのなんてことのない日々が戻る。あの女もアイツに手を出せなくなる。
わたしはこの国の少しばかりの外側、妖精を見ることができた人間だ。だからうまくいくかもしれない。ヨウタくんの残した魔法か何かで。
ふわふわとした楽しい可能性を想像しながら、ふわふわとした毎日を送りたい。テリヤキバーガーをいつでも食べることができる国で。
だってわたしは妖精を見ることができて、ヨウタくんに話しかけて感謝されて。毎年こっそり楽しい宴会を開き、それ以外の日はアイツと日常を過ごす。
「わたしってあなたじゃない人からも好かれているんだよね」
そんな想像で頭をいっぱいにして帰ることが、そのときのわたしにとっては幸せだった。
それから3年、つまり3回、夏至の日にわたしがダブルチーズバーガーを買い、3丁目の近くのこの森で妖精たちの宴会の前座の会をふたりでやった。
去年からは、ヨウタくんはコンビニエンスストアで自分でスナック菓子とジュースを買えるようになった。
「なんかね、買えるんじゃないかなあと思ったんだ。店員さんと話しても大丈夫な気がした」とヨウタくんは言った。
その年、彼は妖精の国で自分に魔法を教えてくれたきょうだいの話をしてくれた。きょうだいは3人で、「真ん中さん」(という言い方を彼はした)が、いちばん世話焼きなんだと。「人間のズボンの裾の縫い目をほどく魔法」について、すごく細かく親切に教えてくれたとヨウタくんは言った。
真ん中さんは、リボンがすごく好きで、自分の服には必ず大きくて長いリボンを巻きつけるのだと言った。光沢のある赤いリボンが大好きなのだと、ヨウタくんは言った。
「素敵ね」と、わたしは何が素敵かわからないまま言った。ヨウタくんの表情が素敵なんだなとあとから思った。彼の、なすのように頬のあたりから膨らんだ顔が、素敵だった。
そして、今年、彼はいつものビニルシートでダブルチーズバーガーを食べ終わって、そして、黙っていた。森の奥で、鈴でも鳴っているような微かな音がした。もしかしたら、それは妖精たちのメインイベント、彼らの宴会の音かもしれないなと思った。
「感謝してるよ、僕は」と彼は言った。
「うん、知ってる」とわたしは言った。
「怒らないでほしいんだけど」とヨウタくんは言いにくそうに言った。
「なに?」
「君は、彼氏とか、友達とか、大切な人作った方が良いよ。きっとできるよ。こんな1年に一度しか出てこれないやつなんかより、君の役に立つ」
わたしは、彼の方を見た。
ヨウタくんは、なんだか百年くらい年をとった顔をしていた。
でもふと気づく。
わたしこそ、五百年ほど年をとってしまっているのかもしれない。ヨウタくんに会った4年で。
この4年で、そういえばわたしは新しい友達をつくってなかったな、と思った。ちっとも前に進んでないのかな。年をとっただけで。
そんなことはないと思うのだけど、自信を持って差し出せるようなものは、わたしは持っていなかった。
4年前に浮気したアイツは、いつのまにかわたしの前からいなくなっていた。
ヨウタくんの残した魔法でなんとかなるものではなかった。
ふわふわとしたわたしの楽しい想像は、年が経つごとにぽろぽろと地面に落ちていった。
いま、わたしの持っているテリヤキバーガーの包みも、4年前に見たものと何かが変わっている気がした。何が違うのか、どうしてもわからないけれど。
ヨウタくんは、コンビニエンスストアで買い物できるようになったよ。
それはきっとわたしのおかげではなく、彼の妖精の国の生活で、なにか自信がつくようなことがあったのだろう。
「僕も、妖精の国で彼女できるように頑張るよ」と彼は言った。
わたしは、心の中で肩をすくめた。
こういうとき、勇気を出して「わたしも妖精の国に連れて行ってくれないかなあ」と言えれば良いんだよね。
でも、できなかった。彼の中でわたしはそれほどの存在じゃないと思う。4年間、わたしたちはダブルチーズバーガーと、テリヤキバーガーを食べているだけだった。だって4年に1回だよ。奇跡を起こすには、短い時間だったよ。
あれから五百年ほどたったわたしは、妖精の国の誰にとっても必要ではなくなったと思う。
あのとき、振り返っておけば。
どうしようもないことを考えることは、もうやめようとわたしは自分に言った。
それよりも、いま、ヨウタくんの声を聞くこと、ヨウタくんに声を聞かせることを考えよう。
ふたりすれ違う間に笑い合えただけでも、きっとわたしにとってはよかったのだろうな。ヨウタくんにとっても、悪いことではなかったのだろうな。
「頑張れ。わたしも頑張るよ」わたしは、できるだけ明るい声を出すようにした。
「おう」
わたしを見ると、ヨウタくんは気軽に声をかけてきた。わたしは手をあげて、「おう」と答えた。
左手のかばんの中、ダブルチーズバーガーふたつと、テリヤキバーガーと、フライドポテトの入った紙袋を確認する。
「ねえ、買ってきたよ。いつものやつ」
と、わたしはかばんの中からダブルチーズバーガーの袋を出した。
「嬉しいねえ」と、ヨウタくんは体を左右に揺らして喜んだ。少しばかりふくよかな彼が体をゆらすと、彼が古典的な体重計に乗り針が左右に揺れている光景が頭の中に浮かんだ。
「久しぶりだね」とわたしは言った。
「でも1年ぶりだからさ」とヨウタくんはごそごそとエコバッグから紙コップと2リットルのお茶を出しながら言った。「まあ、1年は長いか」
「長いよ。人間にとってはね」
と、わたしは言った。
ヨウタくんと初めて出会ったのは4年前の夏至、の、前日のお昼過ぎで、彼はハンバーガーショップの前を行ったり来たりしていたのだ。
「何してるんですか?お困りですか?」
と、声をかけたのがちょうどそのハンバーガーショップに入ろうとしていたわたしだった。
「ああ、僕のことが見えるんだね。それは嬉しい」
わたしは眉間にしわをよせた。この人何を言ってるのかしら。
「ダブルチーズバーガーを食べたいんですよ」と彼は言った。「すごく好きだったんです。やっと明日食べることができるんです」
わたしはその言葉について考えた。「今日じゃなくて?」
「明日なんです。今日は事情があって食べれないんです」
明日健康診断かなにかかな、と、わたしは考えた。それが終われば確かに解放された気持ちになる。
「まあでも、明日食べれれば良いんじゃない?だってあと24時間なんでしょう?たとえば明日までにあなたの運命が急激に変わることがあって、二度とダブルチーズバーガーを食べれなくなることもあるかと考えると、不安になるのかもしれないけど」
彼は、目だけ動かしてしばらく右斜め上を見た。
「明日になっても、この店に入るのが怖かったから。ちょっと練習しておこうと思ったんです」
ああ、とわたしはなんとなく納得した。きっと「お店の人と話をするのが苦手な人」っているよね、と思った。知らない人と話をするのが。
「そしたらわたしが買ってあげるさ。明日は何時ごろ来る予定なの?」
とくに、なにも考えずに言った言葉だった。
「なんでそんなに親切にしてくれるんです?」彼の問いはもっともだった。
「わたしは誰かと仲良くしたいのかもね」
当時、仲良くしていた男の人が、浮気をしていたとわかったのがそのころだったので、それも関係していたのかもしれない。
「ありがとうございます。もしよかったら、明日のお昼に待ち合わせして、ダブルチーズバーガーを買ったら、森で楽しく宴会でもしませんか?3丁目のバス停近くの森で」
と、彼は言った。
面白いナンパだと思った。すると彼はこう続けた。
「夕方からは仲間との宴会があるので、時間はほんの2、3時間になりますが」
なんだよ前座かよ。と、わたしは思った。でもわたしの存在のそういう軽い扱いは、彼の正直さがなんというか救いとなって深くは傷付かなかった。
「いいよ、お昼ね。ダブルチーズバーガー買っとくから」
今日は、午後から半日休暇をとっていた。明日もそうしよう。2日連続で半日休暇は同僚等からの反感をかうかもしれない。が、業務についてはこの2日半日休暇をとっても特に困ることはないだろうし、その同僚の中にはアイツと、わたしがアイツとつきあっていると知りながらアイツと朝まで飲んだあの女と、その味方が山ほどいると思うと、まあ反感くらいどうってことないなと思った。
「ありがとうございます。僕はこれから消えますが、それは幽霊とかだからではありません」
彼のその言葉に、わたしは「はい?」と聞き返した。
「妖精なんです。妖精なんで、夏至にはいちばん力が強くなるわけなんですね。だから今日はかなり強い、明日はさらに強い、つまり最高、そしてハンバーガー美味い、となります。あなたに会えてよかったです。あ、僕はヨウタといいます。では明日、3丁目のバス停近くの森で」
そう言って、彼はすうっと消えた。
彼の少しばかり大きめのおなかの中の空気が体のあちこちにちらばって、そしてその空気の力が、消しゴムみたいになって。
わたしはまわりを見渡した。
ひとり、ガムをかみながら若いタンクトップのにいちゃんがわたしのうしろから歩いて追い越して行った。追い越すときに、わたしのほうを目だけ動かして見ていたが、驚いた様子も見せなかったので、わたしのいまのやりとりを見ていなかったか、見ていてもとくに自分と関わりがなさそうなので別に良いかと思ったか、どっちかだろう。
「なんで消えたと思います?」
タンクトップのにいちゃんに、わたしは後ろから声をかけた。しかし、にいちゃんはそのまま遠ざかっていく。
まあそうだよね、と、わたしはひとりうなずいた。
3丁目のバス停の近くには、確かに森があった。それほど本格的な高さではない山への入り口の森だった。
その山は大人の足で30分弱で登ることができ、てっぺんには売店はないがトイレと展望台もあるのでぽつぽつと訪れる人たちもいる。休日でもぽつぽつという表現が相応しい人数ではあったが。
わたしも何回か山のてっぺんまで登ったことがある。
道路から数十段の石の階段を登ると、森への入り口となる。中に一歩進み森の空気に触れると、しゅっと体が引き締まる静けさが待っている。
森のすぐ外には、凹凸はあるが舗装された道路にバスやトラックが通っているのに、その音が森の木の壁に阻まれるように、うまく聞こえなくなる。木々の葉がこすれるからからから、という音がわたしをつつみはじめる。
3丁目のバス停の近くに住んでいる友人に聞いたことがある。
「森の奥にいくと、モンスターたちと一緒に住む魔女の家がある。ときどき魔女が降りてきてバス停のベンチに座っている。その姿を見るとテストで100点を取れる、という言い伝えがあるんだ」
4年前の、夏至当日。
わたしがそこに入ると、入口近辺でヨウタ君はすでにビニルシートを敷いていた。ネコの模様のシートだった。
わたしは、このネコ模様どこかの雑貨屋で見たなと思いながらヨウタくんに袋を差し出した。
その日は、歩くと汗がじわっと出るような暑さが眠りから目覚めてトイレに行こうかなという気持ちになってるような日だったが、森の中は涼しかった。
「ありがとね」と、ヨウタくんは言った。丁寧語はどこかに吹っ飛んでいたが、とくに気にはならなかった。
「うん、いいってことよ」
と、わたしは言った。
ヨウタくんは「おお、ダブルチーズバーガーだ。何年ぶりだろうなあ」とばくっと食べ始め、あっという間に食べ終わった。
紙袋の中には、もうひとつダブルチーズバーガーとテリヤキバーガーが入っていた。
「もう1個食べる?ダブルチーズバーガーとテリヤキバーガーがあるけど」
とわたしが聞くと、「うん」と答えて彼はダブルチーズバーガーをもうひとつ食べた。
もしかして別のが食べたくなるかなと思い、テリヤキバーガーを用意しておいたのだが、彼はダブルチーズバーガーをもう1個食べた。
その気遣いについて、ヨウタくんは何も言わなかった。まあいいや、とわたしは思った。テリヤキバーガーはわたしが食べることにした。
「この、とろっとしたチーズと、じゅわっとした肉が混ざり合ってその深みがとろけて喉の奥に沈んでゆく感じが最高なんだよね。妖精の国にはダブルチーズバーガーどころかシングルのチーズバーガーもないからさ」
とヨウタくんは言った。
「ねえ」とわたしはコンビニエンスストアで買ったペットボトルのお茶を飲みながら話しかけた。
「うん」とヨウタくんは答えた。
「妖精ってどういうこと?」
「そうだよねえ」とヨウタは首をかしげる。「もともとは僕も人間だったんだよねえ」
「うん」
「ダブルチーズバーガーが好きだったんだ」
「そうだったんだ」
と、わたしは言った。
「でも、ダブルチーズバーガー以外は好きじゃなかった」と、ヨウタくんは首をふった。
「うん」と、わたしはテリヤキバーガーの紙包みを開いた。
「いろんなものが嫌いだった。いろんな人が嫌いだった。家の、僕の部屋にずうっといたよ。世界の誰とも話ができなくなった。コンビニエンスストアさえ行けなくなった」
「そう」なんでわたしはテリヤキバーガーを選んだのだろうな、夏に。夏にしては、ちょっと粘度の高いソースすぎないかなあ。
「そんなある日、小さい妖精さんが部屋にやってきて、妖精の国に行かないかって行ってくれた。かわりに僕の部屋には、くまのぬいぐるみの魂が入った僕の人形を置いていくよってね」
そのヨウタくんの言葉に、わたしの想像力が追いつかなくなった。
「くまのぬいぐるみの魂?くまの魂じゃなくて?」
「くまの、ぬいぐるみの、魂」とヨウタくんは言った。
わたしは首をかしげた。でもいいか、世の中にはさまざまなものに魂は存在するのだろう。
「まあ、それで良いかなと思って、そうした」
と、ヨウタくんは少しばかり低い声で言った。
「そうなんだ」テリヤキバーガーをわたしはひと口食べた。森の風がテリヤキソースに混じって、テリヤキソースに似た少し違う味がした。さっぱりした味になっていたから、悪くないなと思った。
「ヨウタくんは」とわたしは次に来る言葉を考えないで話しかけた。
「うん」と、ヨウタくんは答えた。
わたしは言葉を探しながら話した。「それで、妖精の国に行って、妖精さんになったんだね」
「そうだね」とヨウタくんはうなずいた。
「ぱっと消えることができる」
「うん」
「空も飛べる?」
「飛べるよ。想像できないかもしれないけどね」
たしかに、想像はできない。
「たしかに、想像はできない、って考えた?」
「ちょっとだけね」
「普段は、人間の国では姿を見せる方が難しいんだよ。ちからがたくさん必要なの。人間の国の食べ物を食べるどころか触れることもできない。もちろん食べ物以外も触れることはできない。でも、夏至の日の近くになるとすごく力が強くなっていって、夏至の日に最高になる。昨日は夏至の前の日だから、半分くらいの数の人間に姿を見せることができた。君もそのひとり。そして待ちに待った夏至の今日は、ダブルチーズバーガーを食べることができるんだ」
「妖精と夏至の話、知ってる」と、わたしは口を大きく開けてから言った。「本で読んだよ。ねえ、王様の名前ってオーベロンとか言うんでしょ?」小さい頃に読んだ絵本の内容をちゃんと覚えていて、わたしは少し自慢したくなった。
「あ、オーベロンね、僕の住んでる妖精の国は、その国じゃないんだ」
と、ヨウタくんは意外な方向へ答えを持っていった。
「はい?」
「僕の行った妖精の国は、オーベロン様の国の子会社の子会社みたいなもので、本家とはだいぶ遠い」
わたしは、子会社の子会社の妖精の国について、うまいこと想像できなかった。
「でも、妖精なのよね?」とわたしは確認した。
「そうだよ」と少々ぽっちゃりしたおなかにさわりながら、ヨウタくんは言った。昨日からダブルチーズバーガーふたつぶんの重さとまろやかさが加わったのだ。
「夏至の日に、ちゃんとみんなで宴会もする。この森のずっと奥で、メインイベントがあとちょっとではじまるんだ。そろそろみんな集まってるみたいだ」
ヨウタくんは耳をすまして聞いていた。彼には何かが聞こえるようだった。
わたしも耳をすませてみた。でも、何も聞こえなかった。
「昨日、話しかけてくれて嬉しかったな。ここでこんなふうに、もう一度ダブルチーズバーガーを食べることができるなんて、思いもしなかったよ」
そう言って彼はにっこり笑った。
わたしは、悪くない気持ちだった。
別れるときに「また来年会いたいね」とヨウタくんは言った。
「そうだね、会いたいね」とわたしはうなずいた。
「会うか」とヨウタくんは言った。
「そうしようか」とわたしはうなずいた。
何か言えば、よかったのかなあ。
わたしがなにか気の利いたことを言ったり行動したりすれば、少しは運命は変わったのかなあ。
わたしは、あの日の帰り道をときどき思い出す。森の出口までの道を。
砂利道で、どこかで鳥が鳴いていて。
どこかで、妖精たちのメインイベントをやっているのだ。
振り返って「ねえっ、それわたしも参加させて」と言ってみようかな。そんなことをちらっと思った。
でもできなかった。
ヨウタくんに「だめだよ」と断られることは確かに怖かった。
同じくらい、3丁目のバス停に戻れなくなることも怖かった。
万が一、戻れなくなったらどうしようと思った。
この国から去らなくてはいけなくなったら。
アイツのいるこの国から。
アイツと、もう一度うまくやれるかもしれないこの国から。
明日になれば、アイツも反省して、またわたしたちのなんてことのない日々が戻る。あの女もアイツに手を出せなくなる。
わたしはこの国の少しばかりの外側、妖精を見ることができた人間だ。だからうまくいくかもしれない。ヨウタくんの残した魔法か何かで。
ふわふわとした楽しい可能性を想像しながら、ふわふわとした毎日を送りたい。テリヤキバーガーをいつでも食べることができる国で。
だってわたしは妖精を見ることができて、ヨウタくんに話しかけて感謝されて。毎年こっそり楽しい宴会を開き、それ以外の日はアイツと日常を過ごす。
「わたしってあなたじゃない人からも好かれているんだよね」
そんな想像で頭をいっぱいにして帰ることが、そのときのわたしにとっては幸せだった。
それから3年、つまり3回、夏至の日にわたしがダブルチーズバーガーを買い、3丁目の近くのこの森で妖精たちの宴会の前座の会をふたりでやった。
去年からは、ヨウタくんはコンビニエンスストアで自分でスナック菓子とジュースを買えるようになった。
「なんかね、買えるんじゃないかなあと思ったんだ。店員さんと話しても大丈夫な気がした」とヨウタくんは言った。
その年、彼は妖精の国で自分に魔法を教えてくれたきょうだいの話をしてくれた。きょうだいは3人で、「真ん中さん」(という言い方を彼はした)が、いちばん世話焼きなんだと。「人間のズボンの裾の縫い目をほどく魔法」について、すごく細かく親切に教えてくれたとヨウタくんは言った。
真ん中さんは、リボンがすごく好きで、自分の服には必ず大きくて長いリボンを巻きつけるのだと言った。光沢のある赤いリボンが大好きなのだと、ヨウタくんは言った。
「素敵ね」と、わたしは何が素敵かわからないまま言った。ヨウタくんの表情が素敵なんだなとあとから思った。彼の、なすのように頬のあたりから膨らんだ顔が、素敵だった。
そして、今年、彼はいつものビニルシートでダブルチーズバーガーを食べ終わって、そして、黙っていた。森の奥で、鈴でも鳴っているような微かな音がした。もしかしたら、それは妖精たちのメインイベント、彼らの宴会の音かもしれないなと思った。
「感謝してるよ、僕は」と彼は言った。
「うん、知ってる」とわたしは言った。
「怒らないでほしいんだけど」とヨウタくんは言いにくそうに言った。
「なに?」
「君は、彼氏とか、友達とか、大切な人作った方が良いよ。きっとできるよ。こんな1年に一度しか出てこれないやつなんかより、君の役に立つ」
わたしは、彼の方を見た。
ヨウタくんは、なんだか百年くらい年をとった顔をしていた。
でもふと気づく。
わたしこそ、五百年ほど年をとってしまっているのかもしれない。ヨウタくんに会った4年で。
この4年で、そういえばわたしは新しい友達をつくってなかったな、と思った。ちっとも前に進んでないのかな。年をとっただけで。
そんなことはないと思うのだけど、自信を持って差し出せるようなものは、わたしは持っていなかった。
4年前に浮気したアイツは、いつのまにかわたしの前からいなくなっていた。
ヨウタくんの残した魔法でなんとかなるものではなかった。
ふわふわとしたわたしの楽しい想像は、年が経つごとにぽろぽろと地面に落ちていった。
いま、わたしの持っているテリヤキバーガーの包みも、4年前に見たものと何かが変わっている気がした。何が違うのか、どうしてもわからないけれど。
ヨウタくんは、コンビニエンスストアで買い物できるようになったよ。
それはきっとわたしのおかげではなく、彼の妖精の国の生活で、なにか自信がつくようなことがあったのだろう。
「僕も、妖精の国で彼女できるように頑張るよ」と彼は言った。
わたしは、心の中で肩をすくめた。
こういうとき、勇気を出して「わたしも妖精の国に連れて行ってくれないかなあ」と言えれば良いんだよね。
でも、できなかった。彼の中でわたしはそれほどの存在じゃないと思う。4年間、わたしたちはダブルチーズバーガーと、テリヤキバーガーを食べているだけだった。だって4年に1回だよ。奇跡を起こすには、短い時間だったよ。
あれから五百年ほどたったわたしは、妖精の国の誰にとっても必要ではなくなったと思う。
あのとき、振り返っておけば。
どうしようもないことを考えることは、もうやめようとわたしは自分に言った。
それよりも、いま、ヨウタくんの声を聞くこと、ヨウタくんに声を聞かせることを考えよう。
ふたりすれ違う間に笑い合えただけでも、きっとわたしにとってはよかったのだろうな。ヨウタくんにとっても、悪いことではなかったのだろうな。
「頑張れ。わたしも頑張るよ」わたしは、できるだけ明るい声を出すようにした。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
どうやらお前、死んだらしいぞ? ~変わり者令嬢は父親に報復する~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「ビクティー・シークランドは、どうやら死んでしまったらしいぞ?」
「はぁ? 殿下、アンタついに頭沸いた?」
私は思わずそう言った。
だって仕方がないじゃない、普通にビックリしたんだから。
***
私、ビクティー・シークランドは少し変わった令嬢だ。
お世辞にも淑女然としているとは言えず、男が好む政治事に興味を持ってる。
だから父からも煙たがられているのは自覚があった。
しかしある日、殺されそうになった事で彼女は決める。
「必ず仕返ししてやろう」って。
そんな令嬢の人望と理性に支えられた大勝負をご覧あれ。
姉から全て奪う妹
明日井 真
ファンタジー
「お姉様!!酷いのよ!!マリーが私の物を奪っていくの!!」
可愛い顔をした悪魔みたいな妹が私に泣きすがってくる。
だから私はこう言うのよ。
「あら、それって貴女が私にしたのと同じじゃない?」
*カテゴリー不明のためファンタジーにお邪魔いたします。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
冤罪で追放した男の末路
菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる