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セナとリッファの関係
しおりを挟む「この! バカ兄! いきなり子作りの話をするバカがどこにいますの!? 100年の恋も消し飛びますわよ!?」
いや実は微笑ましく思っちゃったんですよ。とは、口にできる雰囲気ではない。そうだそうだー、もうちょっと雰囲気を大切にしろー。
大木に叩きつけられたというのに、ミッツ様は何事もなかったかのように立ち上がった。私に求婚してくる男性、防御力が高すぎない? あぁいやリチャードさんはノーマルピーポーである、はず。
「……しかしミア。花を受け取ってくれたのだから、求婚を受け入れてくれたのだろう?」
「そんな常識は! この国のどこにも存在しません! 花を贈っただけで結婚できるなら独身男性など消えてなくなりますわ!」
正論を口走るミア、めっちゃ面白い。それだけミッツ様がアレってことなんだろうけど……。
「お姉様、少々失礼しますわ。お兄様に躾――いえ、女心を叩き込まないといけませんので」
ミッツ様の襟を掴んで引っ張っていくミアだった。たぶん訓練場あたりに連れて行くのでしょう。
◇
さてどうしたものか、お茶でも飲んで時間を潰すかと考えていると――セナちゃんとリッファ君、ガースさんがやってきた。あまり高級な部屋は性に合わないーあそこの倉庫で十分だーとか執事長さん相手に騒いでいたけれど、無事話は纏まったらしい。
そういえば、セナちゃんとリッファ君ってどういう関係なのかしらね? 兄妹? 幼なじみ? それとももしかして許嫁とか? ちょっと気になった私は質問してみることにした。
「二人は恋人なの?」
「は?」
なんだか『コイツいきなり何を言っているんだ?』という顔をするセナちゃんだった。美少女から冷たい目で見られて私の心に1,000のダメージである。
「セナとリッファは許嫁だ」
と、空気を読まずにぶっちゃけるガースさんだった。
「叔父上! そんなことは私が生まれた直後に決まったことでしょう!?」
「しかし、今は亡きお前の父が決めたこと。俺としては叶えてやりたいのだが……」
「ですが、叔父上が立派に族長を勤め上げているのですから、私が族長になる必要もなく、リッファと結婚しなくても――」
反論するセナちゃんの服の裾を、リッファ君が掴んだ。
「……セナは、ボクじゃ嫌?」
うるうると。目に涙をためながら問いかけるリッファ君。あざとい。あざと可愛い。別にショタコンではない私ですらズギューンと来たほど。『婚約者候補』として常に意識してきたセナちゃんには効果覿面だったようで……。
「べ、別に、嫌というわけではないけど……」
「そっか!」
満面の笑みを浮かべるリッファ君。うっわ眩しい。美少年の笑顔って破壊力抜群だわ。そういう趣味がない私ですら胸がドキドキしてしまうほど。
≪……なんか、『そういう趣味がない』と否定するのが逆に怪しいですね……≫
≪なるほど、イケメンたちからの求婚をスルーしていたのは『ショタコン』だったからですか……≫
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