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従魔?
しおりを挟む『みゃ、みゃ、みゃ』
食事を終え、オーク討伐の証となる首を空間収納に入れたあと。野生動物たちのために少しお肉を残してから町に戻ろうとすると――トカゲ(?)が付いてきた。尻尾をブンブン振りながら私のすぐ後ろを歩いている。
「懐かれたなぁ」
「人間に対する害意はなさそうだが……」
「可愛くていいじゃないですか」
「魔物を町まで連れて行くのは危険」
デレデレする大人三人と、冷静なフェイス君だった。
ははーん? トカゲ(?)に年下愛されキャラを取られる危機感――いたっ、尻をパシーンっと叩かれてしまったぜぃ。
「ギルマスなら面白がって許可しそうだがなぁ」
「いや、さすがにそこまで脳筋じゃないだろ」
「その前に門番をどうにかしないとですねー」
「……最低限『テイム』するべき」
テイムとは魔物を従魔にするスキルのことだ。
「いえ、フェイス君。テイムというのは専門職じゃないとできないのですよ。辺境伯領には確かテイマーはいないはずです」
と、ミーシャが常識を説き、
「いいわね、テイムしちゃいましょうか」
私は、この世界の非常識を口にした。
「……なんでできるんですか?」
「いや、ミーシャ。ここは私にも「テイムはテイマーにしかできないんですよ!」と説くべきでは?」
「セナさんに常識は通じないので」
バッサリと切られてしまった。私だってミーシャとイチャイチャ(?)したいのにー。
ま、いいか。とりあえずこのトカゲ(?)が誰かの従魔になっていないか確認するために鑑定眼を起動――
「…………、……あら? もう従魔になっているわね? 私の」
お肉を食べさせたことでテイムしちゃったとか?
「なんでテイムできたって分かるんです? まさか鑑定眼のスキルまで持って――」
「従魔になっているなら話は早いわね。とりあえずギルドで登録すればいいんだっけ?」
「…………。……一応冒険者ギルドで登録できるということになってますけど……できるんですかね? 辺境にはテイマーがいないからテイム登録をしたことがある人がいるかどうか」
「そんなにテイマーって少ないの?」
「人間が契約できる魔物なんて、ゴブリンより弱いですし。そんな魔物をわざわざ連れて行くくらいなら戦闘職をもう一人連れて行く方がマシでしょう」
「あー」
魔物だってご飯が必要で、その分荷物が増えちゃうものね。役に立たない魔物(とテイマー)を連れて行くくらいなら前衛職を一人連れて行った方が効率的と。
「ま、その辺はギルドで聞いてみましょうか」
背中によじ登ってきたトカゲ(?)の喉を撫でながら私はそう提案したのだった。
「……あのトカゲ、結構な重さがありそうなんだがなぁ」
「よじ登られても微動だにしないな。どんな鍛え方をすればあんな体幹が手に入るのやら」
なぜかニッツとガイルがドン引きしていた。美少女とペット(?)が戯れる微笑ましい光景だというのに。なぜだ。
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