産まれてくれてありがとう

心白

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第十五話 やっちまった

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素直で愚直なのが一番の取り柄かもしれないレイは、赤点科目の補習と追試に向けての予習学習をオレと一緒に進めていった。そして迎えた追試前の補習授業、相方が学校に行っている間にオレは特にやることも無く一人ぼっち。

(別段やることもないし、おばちゃん帰ってきたトキにすぐ食べられるように何か作ってみるかね)

財布だけ持って通い慣れたスーパーの中を歩いていると、美味そうに食べてくれるおばちゃんの顔が思い浮かぶ。これといってメニューは決めていないが

(陳列棚を見ながら何か思いついたものを作ってみるべ)

とキョロキョロしながら精肉コーナーで足を止め、キレイに陳列されているパックに入った各種肉たちを見ながら腕を組んで考える。肉を調理すると言っても『煮る、焼く、揚げる』など様々な調理法があるが、できれば後片付けが簡単な方がいい。おばちゃんの台所を借りる以上、ちゃんと後片付けまで行って初めて喜んでもらえるってもんだ。

(世のお父さんたちがその場の思い付きで台所に立って、あとから奥さんが片付け大変みたいなのは絶対に避けなくちゃならねえ・・・ってなると、揚げ物は後処理が大変だしキッチン汚れるし・・・パスだな。それにしても今日の豚肉は品ぞろえもいいし、鮮度がよさげだ。デザートはプリンだな、簡単にできるし)

あれこれ考えながら三周くらいして、メインはポークチャップ。それにご飯とお味噌汁、冷ややっこと枝豆の塩ゆで、あとは大根のべったら漬けとイメージしてかごの中に入れていく。周りの奥様方からひそひそと

「見て、あの子。あんな悪そうな格好してるのにお母さんのお手伝いかしら?ウチの息子もたまにはおつかいに行ってくれると助かるんだけど、サッパリよ・・・」

みたいな声が聞こえてきて、何気にちょっといい気分。意味も無く『ラジオ体操のテーマ』なんて鼻歌交じりに清算を終わらせた商品を買い物袋に詰めていき、足取りも軽く借りているカギで玄関を開けて、冷蔵庫に入れなければならないものを手際よく入れていく。早くから作り置きして食べる時に温め直すのはつまらない、となるとプリンの仕込みから始めるのがセオリーってもんだ。個人的にカラメルソースってのは甘ったるくて苦手だから、それが無いバージョンにするとして、バニラエッセンスとか使わない超シンプルなヤツだな。

「卵と牛乳と砂糖、はいこれだけ!」

なんて独り言を言いながら冷蔵庫から取り出し、砂糖は調味料棚にあるものを拝借する。器は何かのお菓子が入っていたであろうガラスの入れ物をおばちゃんが閉まっているのを見たので、それでいいや。はじめに、ボウルに卵黄4個を入れ、そこに全卵1個を割り入れる。砂糖を加えて、コレデモカと泡立て器でしっかり混ぜ合わせる。そんで、牛乳は鍋肌に細かい泡が出てくるくらいまで温めておくっと。牛乳が温まったら、片手でボウルの卵を混ぜながら牛乳を少しずつ注ぎ入れ、注ぎ入れた後に卵液をざるに通して一度こす。このひと手間をするだけで、より口当たりがなめらかになってくれんだよ。そんで容器に注いで泡をチョイチョイと無くなるまでつぶし、蒸し器で加熱っと。だいたい弱火で三十分くらいかな、ときどき器を触ってみて固まったら粗熱をとって、ラップして冷蔵庫にポイ!デザートはこれでよし。

お味噌汁はニボシをしばらく水の中に放り込んでおけばいいし、炊飯もまだ急がなくていい。冷ややっこと枝豆の塩ゆで、大根のべったら漬けか。これこそ急いで準備する意味が分からねえ、ってことでポークチャップだな。こんなの、豚肉に小麦粉はたいて卵つけて、玉ねぎと一緒に炒めた後にソースとケチャップで混ぜりゃいいんだから、そう考えたらプリンが一番手間かもしれねえな。よっしゃ、下準備だけしたらレイの部屋でマンガでも読むとするか!米は洗って炊飯器で寝かしておこう。

・・・オレが寝ちまったじゃねーか!どんだけ寝たんだオレは?しかもご丁寧にタオルケットまで掛けてもらってるし、台所からいい匂いするし。これは完全にやっちまったヤツだ!

「あの、スイヤセン・・・おはようっす」

「あらー、コハクちゃんおはよ!毎日遅くまでレイの勉強みてくれて、お買い物から下準備までやってくれてたの、おばちゃん嬉しかった!それと可愛らしいデザートまで、もうこのままうちの子として欲しいくらいだわー」

「やりっぱなしだったし、ハンパかましちまったんで・・・スイヤセン」

オレなんかが作るより、おばちゃんが作ってくれた晩メシはそりゃあ美味かった。なんつーか、かあちゃんの味っていうのかな。ニボシを放り込んどいただけのお味噌汁から薄っすらカツオの香りもするし、枝豆の塩加減も抜群で、ちゃんと端っこが切り落とされている。冷ややっこも小口ネギとミョウガにちょこんとショウガまでのってる。べったら漬けだってそうだ、オレが切ったら輪切りなのに、食べやすいようにちゃんと二分の一になってる。おばちゃんは仕事して帰って来るから何もしなくていいようにオレが頑張んなきゃって思ったのに、結果プリンだけじゃねーか。しかもレイの部屋でマンガを枕に爆睡かましてるっつーのに、起こすわけでもなくタオルケットまで掛けてもらっちまって。

「スイヤセン、今日なんの役にも立ててないっすオレ・・・」

「そんな事ねえよ。補習の授業、気持ちよかったぜ?先生からあてられるんだけどよ、まともに答えられるのオレしかいねーの!勉強できるヤツってこんな感じなんかなって勘違いしちまいそうだったぜ、オマエもいつもこんな感じなのか?」

「オレはあてられるトキねーからわかんねーけど、気持ちよかったんなら何よりだ」

「おう、マジ助かってるって!授業聞いててあんなにわかったの初めてだったからよ、予習ってすげーんだなーって思ったよ。オレが自信もって自慢できるモンっていやあケンカと味噌汁くらいだから、何でもできるオマエがうらやましいぜ!」

「なんだよ、気持ちワリイなあ・・・ちょっと待て。味噌汁って言わなかったか?いま」

「ああ、オレんとこでは毎日味噌汁作るのはオレの仕事って決まってんだ。ニボシで準備してあったの見つけたから、そのまま作っちまった」

「まてまて。だってこのお味噌汁、カツオの香りが薄っすらすんじゃんよ?ここまで邪魔しねえってのは恐らく二番出汁だろう、じゃあ一番はどこに使ったんだよ?」

「すげえな、そんなことまでわかっちまうのかよ!一番はかあちゃんが明日野菜煮るからって、冷蔵庫で冷やしてあんよ。それよかプリンうめえぞ?」

「それよかじゃねーんだよ!じゃあよ、オレが今日買ってきたべったら漬けの横にあるきゅうりの糠漬けはよ?相当年月経ってるぬか床だろ、これ」

「すごーい、コハクちゃんは何でもわかっちゃうのね。このぬか床はおばちゃんがお嫁に来る時に持ってきたもので、毎日かき回しているの。でもある程度からこの子が『どうしてもやる!』って言い出して、それから毎日ぬか床かき混ぜたり野菜漬けたり、もうこのぬか床はレイの物みたいなものよ」

(お味噌汁といい糠漬けといい、オレなんかが軽率に台所に立っちゃいけねえ家だ。恐らくオレに出来ることはレイにもできてしまうだろう・・・やっちまった!)

「そうそう。今日は洗い物当番の日だから、コハクちゃん一番風呂入って来てね」

「いや、ここまで全部やってもらっといて一番はいただけないっすよ!レイ、名誉挽回させろ!先に風呂入って来いよ」

「この家にはこの家のルールっつうもんがあんだよ!名誉挽回はオレに点数とらせることでやりゃあいい、ゴチャゴチャ言ってねえで入ってこい!」

落雷のような一言に何も言い返せず、

「おさきです・・・」

と言って風呂に入る。

(そういえば、風呂の準備をするのもヤツの仕事だって言ってたな。そっか!他のヤロウと違ってなんか母ちゃんみたいな匂いするって感じたのは、毎日ぬか床かき回しているからか!しかしどうにもよ、やりっぱなしで寝ちまうわ、洗い物も風呂も準備もさせちまうわで、風神が目立ってねえなあ。まあでも母ちゃん大事に出来ないようなヤロウよか、一緒に買い物行ってるアイツの方が人間力は上だな・・・点数悪いけど)

あれやこれやと考えている内にちょっと湯あたり気味になっちまったオレは、ぼーっとした頭で金髪にタオルを巻き、いつものようにリビングにある衣装ケースに着替えを取りに行く。

(あれ?衣装ケースがねえ。あれ?カーペットが敷いてねえ・・・)

「オマエ・・・!かあちゃん、こいつなんかヤベエ!」

レイの声が意識の遠くに聞こえたのと同時に、目の前が真っ暗になった。膝から崩れ落ちたのを誰かに支えてもらったとこまでは覚えてる。

気が付くと頭の下には氷枕とデコの上には濡らしたタオル、扇風機が首を回しながら強めの風が当たっていた。さっきの真っ暗とは違ってヒモを引っ張るタイプの丸い蛍光灯が天井からぶら下がっているのが薄っすらと見える、どうやら横になっているらしい。

「んだよ、またぶっ倒れたのかよクソが!面倒くせえ体だなあ、本当によう」

そう口に出した瞬間、なんだか悔しいやら情けないやらで、天井がくもって目じりを涙が伝った。

「亡きお母様が遺してくれた大切な体に、そんなことを言ってはいけません!病気で生きたくても生きられない子だっているのに、この世に生まれてきて大病もせず元気に生活できるのは当たり前じゃないのよ?ここに運んだレイもいるし、おばちゃんだってこうやって貴女の側にいるじゃない。倒れたのが一人の時じゃなくて良かった。コハクちゃん、産まれてきてくれてありがとう」

心配して隣におばちゃんが居てくれたなんて全く気付かなかったから、いつもの口調で天井に不満をぶちまけた。厳しい口調でそう言いながらもおばちゃんは優しく手を握ってくれて、一緒に泣いてくれている。

(そんな顔を見ちまったら)

どんどん溢れてくる涙を止められず、

「でも、でもさ。普通のヤロウはこんなトキ無いのに、なんで風神背負ってるオレだけ・・・いっつもレイに助けてもらってばっかりで、何にも知らねえから学校の姉さんたちやおばちゃんにもいっぱいいっぱい助けてもらって。それなのに恩返しどころかたくさん迷惑掛けちまって、オレ・・・」

「コハクちゃん、この世に産まれてくるずーっと前。ご両親の愛情が一つになって、貴女はお母さんのお腹の中にくっついて育ってきたの。その段階では誰であろうと性別は全部女、もちろんレイも同じよ。何十回も細胞分裂を繰り返してだんだん赤ちゃんへと形作られていくのだけれど、その中でも男の子になって生まれてくる確率は低いの。昔おばちゃんのお母さんからこんな話を聞いたわ。『世の中みんな女だらけの世界で憎しみあいの戦争が起こったのを見て、神様が女から腕力を取り上げ男を作った。そして憎しみの代わりに愛情をお腹の中に宿すように、命を懸けてその愛情をこの世に産み落とす事が出来る本当の強さと苦しみを女に授けた』って。これはね、男が勝っているとか劣っているという話ではないの。貴女が考えている以上に女は強いっていうお話、だから男の人と助け合って生きていけばいいの。腕力だけが強さじゃないわ、本当の強さはここでしょ?」

おばちゃんはそう言って自分の胸を親指でつついてみせた。

「ありがとう、おばちゃん。でも、オレ・・・ヤロウに生まれたかった。レイみたいなパワーとでっかい体が欲しかった」

上を向いて寝っ転がったまま腕で目を隠すように涙を拭きながら、絞り出すようにそう呟いた。おばちゃんはおでこの上に乗っているタオルをひっくり返して、再びオレの手を握る。

「コハクちゃん、女の子はみんなそう。成長期には誰しも一度は『男に産まれてたらどんなに楽だっただろう』って思うし、二十歳過ぎても帰りが遅いって怒られたりすると『自分が男だったら怒られる事も無かったのに、女に産まれたばっかりに』って思うものよ。でもね、最愛の人の遺伝子を十月十日自分の中で大切に育ててきて、この世に送り出してあげられるのは女にしかできないの。レイだってそうよ、コハクちゃんに勉強教えてもらえているおかげで補修でいい気分になっているみたいだけれど、『じゃあ子供産んでみなさいな』って言ったら逆立ちしたって産めないんだから、コハクちゃんが悔しがったり卑屈になったりする必要は全くないのよ。時には力しか能の無い男の上に自分達女は居るって思っちゃってもいいと、おばちゃんは思うわ」

正直おばちゃんの言っていることは理屈では理解できるけど、オレ個人としては将来子どもを産むとかどーでもいい話で、とりま現在背負っている風神が風神でいられるのが一番大事なのだから。

「これからも苦しいことがあったら、おばちゃんに吐き出しなさい。そして親ばかだけれど、コハクちゃんをここに運んで寝かせてから、あの子一人で補習授業の復習を閉じこもってやっているの。確かに力は強いし女性を助けてくれるいい子に育ってくれているけれど、勉強のほうはカラッキシだから、動けるようになったら何の負い目も無く声を掛けてやって。相方の風神になんて声を掛けていいかわからずに困っているのは雷神の方だから」

そう言い残し、ニッコリ笑っておばちゃんは部屋を出て行った。オレには最後のフレーズ『相方の風神になんて声を掛けていいかわからずに困っているのは雷神の方だから』の意味が全く分からない。学校で倒れた時も今回も助けてもらってるし、ケンカの時だってガタイが良くて強そうなヤツは自分から引き受けてくれている。何から何まで助けてもらっているのはオレの方なのに、なんでアイツが困っているんだろう?掛けられているタオルケットとバスタオルをどけて身なりを整え、レイが居る部屋の扉をノックした。
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