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いえない
梅酒
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彼女とは二人きりで会うことは、一度もなかった。一度もというと嘘になってしまうかもしれないが、私の認識のなかでは、一度もなかった。
発表会前に、打ち合わせとして、一人暮らしの者の家で行った。お酒を飲みながら。夜も更け、一人、また一人と寝落ちしてしまっていった。
夜中気づいたとき、私の目の前には、彼女。そして私の腕は彼女のことを包み込んでおり、はっとしたが、すぐには動けず、自分の鼓動が落ち着くのを待った。
そして、時計の針と、彼女の寝息が聞こえるなか、なんとか、冷静さを持ち直し、寝言みたいなことを言いながらそっと腕をはずし、寝返りを打った。
それから、朝まで何時間経ったのだろうか。ねれず過ごした。
次の日は眠くて、使い物にならなかった。
発表会前に、打ち合わせとして、一人暮らしの者の家で行った。お酒を飲みながら。夜も更け、一人、また一人と寝落ちしてしまっていった。
夜中気づいたとき、私の目の前には、彼女。そして私の腕は彼女のことを包み込んでおり、はっとしたが、すぐには動けず、自分の鼓動が落ち着くのを待った。
そして、時計の針と、彼女の寝息が聞こえるなか、なんとか、冷静さを持ち直し、寝言みたいなことを言いながらそっと腕をはずし、寝返りを打った。
それから、朝まで何時間経ったのだろうか。ねれず過ごした。
次の日は眠くて、使い物にならなかった。
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