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オネェ様のシ・ン・サ・ツ♡
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「アルデナ様、お久しぶりです」
「あらァ~エレンちゃん、相変わらず可愛いわねェ。ジェイクちゃんはアタシがバッチリ治してあげちゃうから安心なさい」
くねくねと尾を揺らしながら微笑むとぎゅるんっと首を180度回転させた。
「レオンハルトちゃん、貴方は王太子でしょう?こんな所で油を売ってていいのかしらァ?」
ラミア族だとわかっていても美しい女性(正しくはオネェ)の首が背中向きになりながら喋っているのはかなり怖い。
「アルデナ…でも、私はジェイクの兄で…心配だったし…」
「あらあらァ、優しいお兄ちゃんねェ?でもアタシが来たからもう心配いらないわよね?安心して仕事に戻れるわよねェ?レオンハルト王太子殿下?」
「う、うん…じゃあ後は任せたよフィリップ、エレンちゃん」
大の大人でも卒倒するアルデナの迫力を目の当たりにしても笑顔で対応するレオンハルトの姿は立派だった。
「さて、じゃあとっとと始めちゃいますか」
アルデナは手早く自分の鱗を一枚剥いで粉にすると部屋に置かれていた薬草と混ぜ合わせて薬湯を作る。
それを魔法で身体に直接浸透させると眠っていたジェイクが激しく咳き込んだ。
「ゲホッ…ゲホッ、ガハッ…!」
身体を横向きにしてやると赤い結晶をいくつか吐き出して、スッキリしたようにすやすやと気持ちよさそうに寝息を立てた。
「全部吐き出したみたいね~これで安心よ」
アルデナはジェイクが吐き出した結晶を回収して泣きそうな表情で見ていたエレンに手招きした。
「ジェイク様…ッ!」
手を握ると、いつもはとても温かい掌が冷たくて、笑顔が絶えない顔は真っ青で、でも手首から伝わる脈が大丈夫だと、安心しろと語りかけてくれるようでエレンは涙が溢れそうになるのを必死に堪えた。
「アルデナ様、本当にありがとうございます。鱗を剥がされておりましたが、痛みませんか?」
「大した事ないわよォ。これでも医者だもの、体が一番の商売道具なんだから雑に扱ったりしないわァ。フィリップちゃん、少し二人にしたげましょう?」
「ああ、わかった。エレン、ジェイクを頼む」
侍女を数人残して、フィリップとアルデナは客間に移動した。
「あらァ~エレンちゃん、相変わらず可愛いわねェ。ジェイクちゃんはアタシがバッチリ治してあげちゃうから安心なさい」
くねくねと尾を揺らしながら微笑むとぎゅるんっと首を180度回転させた。
「レオンハルトちゃん、貴方は王太子でしょう?こんな所で油を売ってていいのかしらァ?」
ラミア族だとわかっていても美しい女性(正しくはオネェ)の首が背中向きになりながら喋っているのはかなり怖い。
「アルデナ…でも、私はジェイクの兄で…心配だったし…」
「あらあらァ、優しいお兄ちゃんねェ?でもアタシが来たからもう心配いらないわよね?安心して仕事に戻れるわよねェ?レオンハルト王太子殿下?」
「う、うん…じゃあ後は任せたよフィリップ、エレンちゃん」
大の大人でも卒倒するアルデナの迫力を目の当たりにしても笑顔で対応するレオンハルトの姿は立派だった。
「さて、じゃあとっとと始めちゃいますか」
アルデナは手早く自分の鱗を一枚剥いで粉にすると部屋に置かれていた薬草と混ぜ合わせて薬湯を作る。
それを魔法で身体に直接浸透させると眠っていたジェイクが激しく咳き込んだ。
「ゲホッ…ゲホッ、ガハッ…!」
身体を横向きにしてやると赤い結晶をいくつか吐き出して、スッキリしたようにすやすやと気持ちよさそうに寝息を立てた。
「全部吐き出したみたいね~これで安心よ」
アルデナはジェイクが吐き出した結晶を回収して泣きそうな表情で見ていたエレンに手招きした。
「ジェイク様…ッ!」
手を握ると、いつもはとても温かい掌が冷たくて、笑顔が絶えない顔は真っ青で、でも手首から伝わる脈が大丈夫だと、安心しろと語りかけてくれるようでエレンは涙が溢れそうになるのを必死に堪えた。
「アルデナ様、本当にありがとうございます。鱗を剥がされておりましたが、痛みませんか?」
「大した事ないわよォ。これでも医者だもの、体が一番の商売道具なんだから雑に扱ったりしないわァ。フィリップちゃん、少し二人にしたげましょう?」
「ああ、わかった。エレン、ジェイクを頼む」
侍女を数人残して、フィリップとアルデナは客間に移動した。
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頑張ってください。
第3王子がめちゃ好きです!!!!!!
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